ディズニーCEOが実践する10の原則
(ロバート・アイガー (著), 関 美和 (翻訳) / 早川書房 )
スターウォーズ継承(買収という表現でなく)が特に読みたかったところ!
本書が届いてすぐに読んだのが『第11章 スターウォーズ継承』です.
新たなスターウォーズ3部作に加え,サイドストリー2作,
ここまでに5本の映画が作成されていますが,
そこまでの道のりが如何に大変だったかが本書を読めば分かります.
ルーカスフィルムの買収価格:74億ドル
最初の資産価値見積もり:37億5,000万ドル
→ マーベルより低い買収価格(40億ドル)は出せない?
→ 40億5,000万ドルまでは出せる...
ジョージ・ルーカスにとってスターウォーズは自身の分身,
これを売る判断が如何に難しいことであり,
ルーカスのメンタル面にどこまで配慮できるか,
偉大な作品のファウンダーの気持ちをどう推し量るか,
この重要性を著者のアイガー氏は以下のように述べています.
大きな買収案件の成否は
→ 一人の支配的な所有者との信頼を築けるか.
個人的な要素にかかっており,誠実さが全ての鍵と言える.
ジョージは彼の遺産,つまり『我が子』が
ディズニーで大事にされるはずだと信じられなければ,
スターウォーズを手放すことはできなかったのだ.
この前置きとして,
スティーブ・ジョブスからピクサーを買収した際に構築した
信頼関係が布石として功を奏したことは周知ですが,
それでも一つひとつの案件は布石を打てばどうなると言うものではなく,
個々の難しさがあることは間違いありません.
→ 交渉は何度も暗礁に乗り上げることになります.
成し得た大きな成果に対して,読んでいて感動しました.
→ ルーカス亡き後にもスターウォーズは続くからです.
経験した人でないと言えない言葉には重みがありますね!