歴史の失敗学 25人の英雄に学ぶ教訓
（加来耕三著 /日経BP）
挿入絵が素晴らしい，本文は史事としての斬新さは薄い？
書かれている史事には斬新さが無く，知られている記録を筆者なりにまとめている印象です．
意見はしっかり述べられているので，『こういう考え方もあるよな？』との見解は導けます．
ただ，失敗から学ぶと言うところまでは行っていないような印象です．
・ 武田家滅亡の起源が実弟の信繁を川中島の戦いで失ったことにある．
→ この指摘には斬新さはあるが，失敗学とは言えない？
→ 失敗学としては，父の武田信虎が何故追放されたかを取り上げる方が良かった？
本書で印象的だったのは， NHKニュースキャスターの中村麻実さんの挿入画，
上手い絵というよりは味のある絵，柔らかさを感じます．