絶望死
今日(11/17)の日経新聞,国際1 からです.
ノーベル賞経済学者に聞く
米国低学歴層 広がる 『絶望死』 社会分断・薬物の犠牲に
トランプ政権誕生につながった現象のひとつで,
米国での低学歴白人中年層の死亡率が急上昇しているそうです.
→ 白人に限った話,黒人は対象外のようです.
白人であるが故の優位性が必ずしもそうでない?
高卒以下の白人中年の自殺率が1990年代から2014年まで
一貫して上昇しているとのことで,これが自殺に依るとのことです.
→ 白人でさえあれは,それなりに暮らしていけた米国だった...
これらの死は人生がうまく行かず,生きている意味を失い,
働く意志も無く労働市場に参加しない
そんな人たちが採ってしまう行為のようです..
→ 絶望死はこれらすべての状況に適合するそうです.
ノーベル賞受賞者たちの研究成果によると,
この背景に教育との関連があるそうです.
米国では日本以上に学歴格差が大きくなっているようで,
国民を大きく2つに分けているようです.
大卒以上の国民で構成する米国
高卒以下の国民で構成する米国
→ 1970年代初頭には,その親の世代で就職可能だった仕事に
今では就くことが難しくなった.
白人であれば,高卒で働きながら技能を得て,
中流階級の生活を享受できた
かつての時代から,現在では技術の発展やボーダレス化,
貿易の拡大によってそれが無しえなくなった.
これまでなくなった仕事をイメージすればいいんだと思います.
花形業務だった電話交換士,旅行代理店での飛行機チケットの手配,
お米屋さん,畳屋さん,たくさんありますね...
仕事の消滅は時代の流れでもありますが,その変化に対応できなくなると,
その人がやってきた仕事が消滅し,その人の労働価値がなくなってしまう?
そんなシビアな現象が今の米国で顕著に起こっているとのことでしょうか?
日本はキャリアに関して欧米に20年程度遅れていると言われています.
この理屈によると,1990年代初頭に就職した世代が危ないということになります.
ちょうど,自身の世代ということ?
日本でも20年後に 『絶望死』 現象が現れるのでしょうか?
→ ただ,白人と黒人のような過去に有った格差が
日本には無かったので無いかもしれませんが...
いずれにせよ,ちょっと恐怖を覚える印象を持って読んだ記事でした.