ネガティブシンキングからの脱却
今読んでいる書籍
OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び
(Sheryl Sandberg著, Adam Grant著, 櫻井 祐子 翻訳)
なかなか衝撃的ともいえる内容です.
シェリルはフェイスブックのCCO(最高執行責任者),
順風満帆な人生を歩んでいるんだと思っていたので,
本書を読むと,人の人生なんて一寸先は闇? みたいなことが
結構あるんだろうし,自身もそういった局面に遭遇することを
ある面想定しておくことの必要性を強く感じました.
その想定が Option B です.
人は不幸に遭遇した場合,その苦難からの立ち直りを妨げる3つの要因があると,
心理学者のマーティン・セリグマンが指摘していると言っています.
立ち直りを妨げる 『3つのP』
・Personalization(自責化)
この最低の出来事の責任はすべて自分にあるのだとの認識
・Pervasivness(普遍化)
何もかもが最低だと思い込んでしまう認識
・Permanence(永続化)
この先も,ず~と最低な状況が続くだろうとの認識
これら3つの要因は負の連鎖,ネガティブシンキングの代表であり,
これらがぐるぐる回ると底から抜け出せなくなります.
そこからの脱出はどうあるべきか?
人間が何故,どん底から立ち直ることができるのか?
それは忘れる習性があるというか,生理学的にも記憶が永遠でないからです.
嫌な記憶も時間と共に薄れていく,
だから気持ちも切り替えられるし,前向きにもなれる!
試験に臨む際,記憶が永遠でないことは否定的な要因ですが,
幾つかの肯定的側面もあるということです.
日本人の自殺者が多いことは,途上国に比較して考えると,
この記憶の良さが逆にデメリットを出している一面かもしれません.
加えて,自殺する人にインテリが多いことも,こういった側面の
一種の証明なのかもしれません?
では,どうやって早く逆境から立ち直れるか?
これは,立ち直りを妨げる 『3つのP』 の逆をすればいい,
逆の発想を持つ自身の行動を意識すればいいと思います.
・Irresponsibility(無責任)
この最低の出来事の責任は自分にはないとの認識
・Restrictiveness(限定的)
最低なことは限定的,
すべてが悪いことばかりではないと思い込む認識
・Momentaneous(一時的)
最低な状況は続かない,局面は変化するとの認識
こういった気持になるには,自身で意識して追い込む必要があり,
これがなかなかできないから,誰かにすがりたくなるわけです.
言葉で出てくるネガティブワードを使わないように意識するだけでも
局面を変えることは可能とあります.
自責のサイン 『ごめんなさい』 『すみません』
→ 禁句として,自身の気持ちを表す言葉として使わない意識
永続のサイン 『けっして』 『ずっと』
→ 代わりに 『ときどき』 『最近は』 限定的に!
人の真の気持ちは逆境に際して試されるのですが,
逆境は人にとって捉え方が様々です.
そこからの脱却は必ずしも一人でする必要はない,
すがる人がいれば,すがってもいいとも言っています.
すがるべきでもあると....
そんな存在はいるでしょうか?
そんな人がいれば,最悪な状況から脱却できるはず?
のように思います.