その人の為と思って,課題を取り上げてはいけない
今日(7/19)の山梨日日新聞 生活 しあわせ論 からです.
Dr.あやこ 精神科医の北村絢子先生のコラムで,
どんな人でも人生の課題をひとつ与えられて生まれてくる!
誰もが持つ人生の課題
愛する子供であれ,夫婦であれ,人生の課題を
本人以外が取り上げてはいけない,と説いておられます.
その課題を乗り越えることそもそもが人生であると...
その課題に向き合ってこそ,人は成長するのだと,
課題を避け続けたとしても,同じ課題が繰り返しやってくる.
課題は乗り越えない限り,永遠に繰り返しやってくるもので,
逃げ切れないものだと割り切ることに気づく必要があるとのこと.
カウンセリングの世界でも同じような話があります.
カウンセラーの仕事はクライエントの課題を解決することではなく
→ 解決を目指してはいけない!
クライエントが今抱えている問題に気づかせてあげる事であり,
気づいたのちにクライエント自身で解決の道を見つける事の
お手伝いをすることであると.主役はあくまでもクライエントです.
課題に面した際,立ち向かう勇気がないのであれば,
その背中をそっと押してあげる,
この寄り添う気持ちが大事だと言われています.
おせっかい焼の小生は,どうしてもアドバイスをしがちでした.
ああすればうまくいく,この場合はダメだった,
人はどうしても自身のケースを身近な具体例として考えますが,
それは自身の経験でしかなく,万人がうまくいくとか限らない?
それであれば,その人独自のやり方を個人個人で探す必要があり,
答えは人それぞれになります.
つまり,自身の答えを出せるのは自分だけで,
カウンセラーはそのお手伝いをする,あくまでもお手伝いです.
決して,解決策の押し売りをしてはいけないわけです.
課題を抱えている人,特に自身にとって大切な
子供やパートナーの課題を 『こうすべきでしょ!』
といった安易な考えで取り上げては本人のためにならないということです.
身内や知人に対してカウンセリングが成り立たない理由の一つは
近いが故にどうしても自身の成功体験の押し売りをする,
解決策を指南してしまうためだとも言われています.
精神科医を長年やられてきた北村先生の論理は
カウンセリングそのものであり,非常に説得力があります.
全く同感ですね!