真の経営判断とは? | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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真の経営判断とは?

今日(1/13)の日経新聞 『私の履歴書』 からです.
2017年最初の執筆は日産を立ち直らせた カルロス・ゴーン氏
氏の著書は何冊も読んでいますが,再度読んだ際の感動が甦ります.

  No Profit  No Program !

ゴーン氏が着任当時を振り返り
新型エクストレイルの開発を却下したとあります.
何故か? 赤字が明らかだったから!
 → 役員会で新車開発が通らなかったのは初めてだった.
   驚きの声が上がった....

 他の役員もわかっていた問題だが,厳しい判断を下せない.
 これが当たり前になると,1999年までの8年で7回も赤字を出す,
 この厳しい現実とは向き合えない,赤字が当たり前になる....

トップが変わるとこの采配ができるのです!
赤字を続けている会社のトップを温存して改革をしようとしても,
同じ采配を繰り返します(改革は出来ない!).

 今までこれでうまくいっていたんだから...

 俺たちは今までこうやってきたのに何が悪い!

このループに入ってしまうと,赤字会社の建て直しは
まず間違い無く出来ません.

言えることは,
赤字会社の建て直しは トップを変えるべし!
何にせよ,会社の善し悪し(利益の視点以外にも)は
全てトップの資質が映し出されると思います.
これを変えなければ会社の再生なんて出来ない!
 → 全てを決めるトップにモノが言える人はいませんので!
   これが会社のヒエラルヒーですね.

日産自動車はこれを前社長の塙義一さんが英断しました.
会社のトップを社外から,それも異国から招いた英断は
誰にでも出来る事ではありません.
 → 身を切られる思いだったはずです!

 塙さんは先日他界されましたが,日産が今も残っているのは
 この英断があったからだと思います.
  こころより,ご冥福をお祈りいたします.

日産の立て直しのヒーローは間違い無く カルロス・ゴーン氏
でも,そのお膳立てをした 塙義一氏 は
もう一人のヒーローだと思っています.

 優れたリーダーは,自身が出来なかった事実を真摯に受け止め
 自らは一歩下がって,自身では出来なかった会社の建て直しを
 指名した後任に任せて,それをサポートする!

これが出来ずに会社を潰してしまう鼻の高くなったトップは
案外多いように思えます.謙虚になる事は実に難しい?
会社の再生は 英断 してこそ達成できるのだと思います...