不退転の志
今日(10/20)も16日に引き続き,日経新聞 私の履歴書からです.
→ これまでの流れ
http://blogs.yahoo.co.jp/bwbtx230/64866542.html
http://blogs.yahoo.co.jp/bwbtx230/64868067.html
国労との熾烈な戦いの後,葛西氏は分割民営化の道を進めたく
日本政府を動かします.とは言え,最後は経営層との戦い,
会社における戦いは人事権を持っている方が強いのが常です!
会社において意識しなければならないことは
自分の人事権を誰が持っているかを理解し,
そのヒトとの人間関係をどのように構築するかです.
必ずしも,人事権を持つ人に服従する必要はありませんが,
自身の人事権を持つ人に否定的な見解を出すときは
辞表を出す勇気が必要です.
反抗する場合はそれなりの覚悟が無ければなりません!
逆に人事権を持つ人との人間関係構築に成功すれば
会社人生は充実したものになる可能性はあります.
とは言え,上司はころころ変わるので,
そんなに単純な構図では収まらないのが常です!
葛西氏は,反対派である国鉄総裁をトップとした経営層に
否定的見解(改革反対派への戦い)を出しているので,
勢力的にはかなりの劣勢,最後は負けを覚悟したそうです.
クビになることも覚悟されていたと思います.
→ 会社人生をかけた戦いともとれますね!
これほどまでに改革の渦の中の方々が苦労されていたことは,
葛西氏のこのコラムを読むまでは良く存じ上げませんでした.
→ 毎朝,日経新聞を読むのが実に楽しみな10月なわけです!
ここで動いたのが再建管理委員・住友電気工業の亀井会長が動きます.
『国鉄の経営陣が刷新されなければ,
どんな答申を書いても実行されない!』
『実施されない答申なら私は書かない.
代わりに辞表を出す.』
当時の中曽根首相に申し出た言葉はこうあったそうで,
これこそ不退転の気持ちだったのではないでしょうか!
私利私欲に動く人の言葉には重みがありません.
→ 自分の為にやるのではなく,組織のために
仲間のために起こす活動こそ周りを動かせるのだと!
亀石氏の国を変えたい気持ちは国を良くしたい,
世の中を変えたいと言った気持ちであり,
葛西氏の私利私欲のない真意をくみ取っての
連鎖だったと理解します.
この結果,再建管理委員会は 『分割民営化』 の
最終答申を提出,ようやく大事が具体化するのですが,
やっていた人達のご苦労が痛いほど身にしみるわけです.
本当に凄い話が書かれていると
驚きを隠せません....