意志決定のスピード | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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意志決定のスピード

今月(2015/5)の日経新聞 私の履歴書は
日立製作所を窮地から復活させた 川村隆氏,
ここに会社経営を甦らせる時の考え方,
過去の成功事例としてお手本とすべき具体例が述べられています.

 意志決定のスピードが会社経営の生命線

一つ目のポイントは決済を行う場のあり方です.
かつての日立では専務,常務を加えた23人が
意志決定の場に加わっていたそうですが,これを外し
会長,社長,副社長の6人で大きな方針を決めるようにしたそうです.

会議の参加者が10人を超えるととたんに意志決定スピードが鈍り
組織は停滞するとありますが,全くその通りだと思います.
これはどんな小さな組織でも言えることで,小生も経験があります.
話がどうしても発散してしまう...

 「ぶれずにやるぞ」 この一言に尽きます!

十人十色と言いますが,どうしても人の考え方は必ずしも整合しない,
シャープやパナソニックのようなトップのもめごとが起こると
まとまらないどころか,会社の方針がまとまらず,
お金の取り合いで,結果、無駄な投資が増え,
うまくいかなかったことに対する責任のなすりあいが始まります.
 → 今,パナソニック人事抗争史を読んでいますが
    こうなってしまうと会社はこうまで衰退してしまうモノかと...

こう言った改革は分かっていても出来ないのですが,
危機だからこそ出来る,
ピンチはチャンスに変えるタイミングでもあるわけです!

2つ目は,社長が経営のプロフェッショナルになると言うこと.
大手の重役は何かとイベントへの参加を求められ
シンボル的な仕事が増えてしまいます.
その結果,一番大事な経営の仕事が二の次になり
やらなければならない会社での大切な意志決定を
見過ごしてしまうことがあるように思えます.

 社内外の様々な行事に時間を取られすぎた
    副社長時代の反省から来るモノであった.

過去の失敗は非常に大事ですね!
次に生かせる失敗は成功に繋がるようです.

最後に,純血では真の危機を乗り越えられないと言うこと.
失敗は意識的にする人はなく,結果として失敗します.
それがよいと思ってやった結果,失敗しているので,
失敗している人は成功への発想転換ができない事が常です.

 危機にある会社は経営層の総換えが必須でしょう!

今回の日立復活のメインメンバーは子会社への出向組が主,
後に社長になる中西氏も復活組で,会社経営して苦労しておられる.
最終権限をもつ責任の重い仕事を
小さな組織(と言っても大きいですが)であってもやり抜いた人
でないと決められない決断があると言う事でしょうか..

決断は非情である場合が少なくなく,
これができる人が最終判断者にならないと危機は乗り越えられません.

 万人が納得する答えは残念ながらありません.
 誰かは涙をのまざるを得ない,これが世の常でしょう.

日立製作所の復活劇の裏側を知るに,
会社経営のあるべき姿を見たような気がします.