3年連続営業赤字になった任天堂から覗き見える娯楽環境の変化
今日(5/8)の日経新聞13面の企業欄からです.
任天堂,営業赤字464億円
前期,3期連続 社長,早期辞任は否定
ちょっと前までは超優良企業だった任天堂がかなりの苦戦,
本業のもうけを示す営業損益が464億円の赤字(前期も364億円の赤字),
潤沢なキャッシュが手元にあるといわれる任天堂でも
3期連続で1,000億円もの営業赤字を計上してしまうと
ちょっと危機感を抱かざるをえません(まだ潰れることはないとは思いますが).
任天堂不振の原因はゲーム機が売れないこと,
特に 『Wii U』は900万台の売り上げ予想に対して
実際に売れたのが272万台,予定の 1/3 以下だったわけです.
これでは苦戦するのは当たり前ですが,
何故ゲーム機が売れなくなったかは明瞭で
インターネットの高速化・汎用化とスマホの出現です.
思い起こすに,娘がまだ小学生だった頃の話です,
小生と家内の留守中に娘は必ず隠れて Wii をやっていたものですが,
最近は全く触りもしません.簡単な話で,スマホでどこでもゲームが
できるようになったからで(トイレの中でも,どこでもスマホ).
→ 本人は Line をやっているだけとの主張...
もはや据え置き型ゲーム機に触れる必要は無いそうです!
→ ただ,悪い面だけではなく,辞書代わり,勉強にも使ってはいます.
娘の娯楽はすべてスマホが起点になっているのが現状です.
→ これを 『スマホ命』 と言います.
スマホで何でもできてしまうようになったので(屋外でも)
据え置き型のゲームをあえてやる興味もなくなったということ.
Wii の全盛期,スマホは無かったので,これに勝るものは無かったのですが
今は全く娯楽環境が異なり,主役はスマホなわけです.
今回の決算不調に関して,社長の岩田氏は退任はしないと言っていますが
大きな方向転換をしないと任天堂の復活は無いように思えます.
会社のかじ取りに関しては人を変えた方がいいかもしれない?
そんな感想を正直もちます...
勝ち組で天下を取った人が一度負けだすと
過去を忘れられずに修正をかけにくい,
これは経営学をかじった者であれば誰もが分っている話ですが,
岩田氏がこの常識を覆せるか,この点は注目に値するモノの
仮に2014年度の決算でそれを示せなければ
岩田氏は退任を考えるべきかもしれません?
(任天堂ほどの会社ですから,後継者はいるはずでしょうし)
商売というものは過酷なものなんですよね?
今日の成功が明日の敗北に繋がる....