全日空の新卒正社員採用の本当の目的は?
今日(8/20)の山梨日日新聞 1面からです.
客室乗務員を正社員化
全日空 20年ぶり「契約」廃止
あまり意識したことが無かったのですが,
全日空のCAには1600人もの契約社員がいるそうで,
これが優秀な人材の転出,退社に繋がっていた可能性が否定できないために
来年から全CAを正社員として採用するとのことです.
契約採用の目的は人件費節約とありますが,
契約社員は入社3年後に正社員として
登用されるそうですので,この間に辞める9%(結婚や出産による)が
何らかの問題になっていたようですね?
新卒で採用しても3年間は使い物にならないとは言わないまでも
給料の元を取ってくれるヒトは必ずしも多くない?
であれば給与を抑えて,一人前になる段階(研修期間終了)で正社員登録,
こういったシナリオだったのでしょうが,
人材育成の視点からは,教育の質の統一が難しく
やっぱり新卒は正社員で...と言った方針転換でしょうか?
20年ぶりの採用指針変更ですが,
この間に日本の雇用形態は大きく変化しています.
我々中年世代が就職した時代は『派遣社員』なる言葉はありませんでした.
紙面には書かれていませんが,全日空の方針転換
その大きな根拠は 「安全確保」 ではないかと思っています.
その手のひやりメモが出ている(頻出?)ように思いますね?
会社: CAは直接安全に関わる仕事はないだろう?
→ でも,熟練ならではの危険予知により事故を未然に防ぐことが出来た!
米国での事故の際,CAの安全に関わる業務の重要性が見直された...
まずは責任を持って自己の業務に全力で取り組む,でしょうか?
最近は自己の都合を優先し,会社を休むのは権利だと
勘違いしているような働き方をしているヒトが少なくない?
これは業務(給料をもらうことの重み)に対する
認識が昔と変わってきたためのように思えます.
会社への帰属意識の強さが日本の労働力の強み(~1980年代まで?)
一時期はこれで米国の労働力を上回った訳ですから....
無事故・無災害の業務完遂,
これは簡単なようで難しいモノでもあります.
そのために,会社への帰属意識を上げるのがやはり正社員化,
ようやく当たり前の流れに補正されたように感じました.
事故は絶対にダメですからね...(ご安全に!)