ジャック・ウェルチ わが経営 上巻(ジャック・ウェルチ著 / 日本経済新聞社)
経営指南書ではないけれど,それに匹敵する内容,満足感極まる読みごたえ!
読もう,読もうと思いつつ,なかなか読めなかったこの一冊(本棚にはず~と入っていた),
実は『ダイヤモンド 2013/5/18号』のエグゼクティブ推薦図書
(経営者が選んだ『ベストビジネス書72選』)に取り上げられていたことが
きっかけになり読むことにしましたが,
もう少し早く読んでおけば良かったと後悔するほどです.
実におもしろく,経営者の考え方に興味がある方は必読の一冊だと思いますね!
ジャック・ウェルチは世界最大の総合電機企業とも言える
GEのCEOを1981~2001年にかけて勤め,伝説の経営者と言われるヒト,
その退任時にこれまでの奇跡を綴ったのが本書で,
既に出版されてから10年以上の歳月が経っているモノの,
内容には陳腐化される部分がないように感じるから凄いモノです.
本書には経営に関わる者がすべき心がけが随所に記載されています.
上巻からいくつか列記してみると,
・CEO という仕事で何よりも重要なことは,75%近くがヒトに関わること...
ちなみに,ジャック・ウェルチは化学における博士号所有者,その彼が言う
この言葉の重み,意味の重要性が経営者たる者の職務を物語る様に思えます.
・大企業の事業戦略の基本的な考え方として,
餅は餅屋(会社のビジョンにあった事業展開が出来ているか?)
景気循環に左右される性格の事業をかかえることはリスクが大きい.
→ 社員の貢献度が見えにくく,その社員の評価における実感が持ちにくくなる.
上巻では人事戦略とも言える,企業におけるヒトの活用が如何に重要であるか,
つまりヒトの活用がうまく行くか行かないかがその会社における成功の是非に
繋がるであろう事を力説しています.
→ 米国流の優秀な社員を優遇し,そうでない場合は会社を去ってもらう.
これは日本の終身雇用にはなかなか適合できない考え方でもあります.
企業買収に関わる話(売る方も,買う方も)もあり,
実にリアルでおもしろい内容です.
つづく....