富士通がマイコンとアナログ半導体の設計・開発部門を売却 | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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富士通がマイコンとアナログ半導体の設計・開発部門を売却

昨日(4/30)の日経新聞夕刊からです.

 マイコン設計・開発 売却
  富士通,米メーカーと交渉

交渉相手の米メーカーとは長年提携を続けているスパンションで
マイコンとアナログ半導体の設計・開発部門を売却するとのことです.

これで富士通の半導体は無くなることが概ね決まったようです.
NECに続き会社から半導体事業が完全消滅(かな?)するのは
東芝を除き,かつての国内大手の半導体関連企業の多くがそうなる傾向,

とは言え,
半導体事業を大手から専業で切り出しているルネサスは
国内事業を集結させるとは言え,赤字から抜け出す兆しはありません.
エルピーダに関しては一端は破綻して,米のマイクロンによって立て直しの最中,
この30年を経て,半導体事業は完全なお荷物事業に様変わりしてしまいました(涙).

 自身が大学を出たての頃,半導体は花形だったのに...

現在の富士通には,今回スパンションに売却する会津若松の工場と
パナソニックとシステムLSIを統合し,台湾のTSMCに移す
三重工場があります.これらが全て手元から離れる富士通は
2013年3月期の決算で950億円の赤字を計上する予想で,
当面のお荷物はなくなる訳ではありますが,
その負の遺産はお金で済む話だけではなく,
ヒトの整理,地方経済への影響含め
かなり深い爪痕を残すと言わざるを得ない状況ですね!

富士通は典型的な技術先行型の企業で
ドラッカーの言う 摸倣に最も弱いタイプ の企業と言えます.
歴代の社長が技術系出身者が多いこともあり,
社内的にはコスト管理が苦手,
内紛によって企業内統治もうまくいかないなど,
今後更なる構造改革が必要ではないかとの話もあります.

NEC,富士通,沖電気 通信大手に共通して言えることは
かつての半導体で稼いでいた(損していた?)収益を
新規ビジネスで置き換えられるか,この点が本当の意味での
構造改革のゴールになるように思いますが,

 それは簡単に見つかるようには思えませんね......