●松本剛明先生(6期・元外相)の離党について

先日、私が議員会館を退出後、松本先輩が離党の挨拶状を持ってこられた。
お会いしたかったが離党の理由は主に二つ。「安保法制の対案」が党内議論に付されることなく全面的反対の国会対応となったこと、「共産党との連携」が巷間で囁かれていること、であった。

●「安保法制の対案」

私は与党法案には反対したが防衛も日米安保も重要だと考えている。
特に軍事技術や装備が日進月歩の現代においては、我が国防衛のための日米共同行動にも「集団的自衛権」に該当する諸行為が出てくる可能性がある。
それを教条的に否定するのではなく、十分慎重な立場に立ちつつも、実際の「防衛上の」必要性を具体的に吟味していくのが民主党であるべきだと松本先輩は考えていたのではないだろうか。
今回の安保法案ではその党内議論の場が十分に提供されなかった。
これは改めねばならない。

●「共産党との連携」。

安保法案の審議で確かに各野党は非力さを感じつつ自民党政権打倒を誓った。
しかし民主党は政権に共産党を含める構想はこれまでも一切持っていなかったしこれからもそれはないと考える。
そもそもこの話は、政権選択選挙において「自民党政権打倒のために民主党候補の支援を」という共産党側の論理であって、民主党側の主張ではない。

民主党は、来るべき国政選挙にむけ自らの政策を強く訴えることに力を注ぐべきだ。

とにかく党幹部も歴任し、特に政策的指導者でもあった松本先輩の離党は大きな打撃だ。執行部による党再生は果たして進んでいるのか、それが今、問われている。