『八重子のハミング』初日。
同期の誉れ(と言われても迷惑だろうがそこは有名税ということで)佐々部清監督の新作初日ということで、初めて新宿武蔵野館へ。
ロビーに足を踏み入れた瞬間、舞台挨拶前の佐々部監督とバッタリ!
同期とは言え歳上でありまともに話したこともほとんど無いため余所余所しさは否めず、「初日おめでとうございます」の次には奥さんの近況をうかがうという状態w
あ、奥さんについては説明を端折ります。
襟川クロさんのMCで始まった舞台挨拶では、升毅さんの歯がアレしたとか高橋洋子さんが22年ぶりに台詞を言うことになったけれど…とか、お二人はあれもこれも話したい!といったご様子。
一方、佐々部監督…というよりも佐々部プロデューサーは、製作期間8年間のご苦労を。
テーマは若年性アルツハイマー、徐々に近づいてくる死、家族の葛藤…
映画は娯楽であると考える私には少々重い語句が並ぶ。
にもかかわらず、物語が淀みなく心に入ってくる。
石を積み上げるが如く。
糸を紡ぎ、織るが如く。
大上段に構えることなく。
奇を衒うことなく。
こつこつと、淡々と構築された脚本と演出の成せる業か。
爆発も災害も宇宙人も巨大生物も魔法使いも出てこないけれど、もう一本何か観たいという方にはお勧めしましょうか。
涙腺の弱い方はハンケチ必携です。
ん…映画館で泣いたんは、初めてじゃ…
さあ、俺もいつか声をかけてもらえるように、頑張ろう!
と、いつものことながら…
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八重子のハミング 小学館文庫 / 陽信孝 【文庫】
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