7月18日(月)登山前日

7月8日から始まった2週間の北島旅行もあと残り5日となり、
いよいよトンガリロクロッシングに挑戦する2泊三日の小旅行の日がやってきました。

(トンガリロクロッシングについては、虹の旅3「自然で必然な流れ」に少し触れてありますので、
ご参考までにどうぞ☆)




18日昼ごろ、
夫ちゃんのご両親に子供達のお守をお願いして、いざ出発。

車に乗り込んだとたんに土砂降りの雨!!
祝福の雨か?!と勝手に解釈(^_-)☆

でも、40分も走ると雨がやみ、青空が見えてきました。

あら♪進行方向に向かって一緒に来てくれているおかたが(*^ー^)ノ



気になる現地(トンガリロナショナルパーク)のお天気はというと、
数日前から、連日の雪雪雪マーク・・・・・(ノ_・。)

でも、冬の装備ばっちりだし、
遭難用のビーコンもレンタルで借りるし、
専属ガイドさん(夫ちゃん^^)もいるし、
安全面での心配はない。

それに、マウントマンガヌイの山頂でみかけた石碑には7月19日という文字が書いてあったし、
きっとその日に登ることになったのは意味があったこと。何んとななるさ。と妙な自信^^



虹の旅5「ザ・マウント」より


もしくは、何とかならなくても、
そういう導きなのだから、きっと大丈夫なのさ。

と受け止めていたので、あまり気にしていませんでした。




今夜のお宿のあるTurangiまでは車で4時間の旅です。

子供達の「もう少し?あとどのくらい?おなかすいた!」の声に急かされることなく、
好きな時に好きなだけ写真が撮れるという、なんとも贅沢な旅ヘ(゚∀゚*)ノ

協力してくれたご両親、子供達
そして、運転に宿の手配までしてくれた夫ちゃんに大感謝~!



家を出て1時間くらいしたところで「Te Aroha テ・アロハ」というお山の横を通りました。

アロハとは「愛」という意味。

この、愛のお山の麓には温泉があって、
まだ子供が生まれる前に夫ちゃんと入りに行ったことがあります。

そのせいか、なんとなくこのお山が好きな私は、
近くを通るといつもドキドキして見とれてしまうのでした。





途中に通過した町にてパチリ。




羊さんもいるよ。





面白い形の雲。




もう少しで「タウポ」という大きな観光地に到着する直前、
有名なフカ滝(Fuka fall)に立ち寄ろうとしたら道を間違えた~(笑)

そして、そこで、たまたま見かけた木彫りの像。
気になったので、思わずパチリ。



あとから写真を拡大して見てみると、Ruaumoko(ルアウモコ)という名前が。
聞いたことのあるお名前。

ルアウモコとは、ポリネシア・マオリの神話の神で、
大地の神パパの子供。
地震と関連した神で、ルアウモコが地震のもとだといわれているそうです。

地震と関連した神ヽ(*'0'*)ツ
なんだかピンと来るものが。。。

想定外なことが起こるのが自由な旅の面白さですよね。
私、こういう発見大好きだぁ~(´∀`)

車からのご挨拶だったけど、
会えてよかったと感じました。


さて、気を取り直してフカ滝へ。











NZで最大の表面積を誇るタウポ湖からの唯一のアウトレットな為、
毎秒20万リットルの量の水がこの落差11mのフカ滝を落ちているそうです。

物凄い音で、近づくほどに圧倒されました。



フカ滝を後にして間もなくしてタウポ湖が見えてきました。

うおおおお~!明日登る予定のお山が見える!!!

超感動~!!!!!(≧▽≦)



悪天候で雪が降っているとばかり思っていたので、
まさかこんなに綺麗にお山が見えるだなんて~о(ж>▽<)y、と、大興奮でした。


左から、ルアペフ山、ナウルホエ山(三角お山)、トンガリロ山です。

自然遺産にも登録されているトンガリロ国立公園内のこの3つのお山は、
マオリの人々の聖地であり、文化遺産にも登録されています。


また、手前に見えるタウポ湖は
西暦181年の巨大噴火によってできたカルデラ湖です。

先住民族マオリの伝説では
タウポ湖は英雄マウイが釣り上げた魚の心臓で、
魚が北島に姿を変えた今も鼓動し続けているのだと言われています。

また、これは夫ちゃんが教えてくれたのですが、
大昔、マオリの神だか巨人だかが、
巨木を倒した際にできた大きな穴に水がたまって湖になったとも。

どんだけ大きな木だったんだか。。ですね(*^.^*)

でも面白いことに、
このタウポ周辺から北部(暖かい地方)にかけてのみ、
巨木として有名なカウリツリーが生息しないのだそうですよ。


この西暦181年の巨大噴火の時は
はるかヨーロッパや中国の空にまで火山灰が影響を及ぼしたほどの大規模だったそうです。


さらにさかのぼって、
約2万6千5百年前にはもっと大規模な破局噴火をしたという記録があるようです。


今、地球が非常に活発に動いています。
次々と噴火する環太平洋火山帯上の火山。

そのリング オブ ファイアの最南端の地がここタウポ周辺であり、
ここは、世界に7つあるというーパーボルケーノのうちのひとつが
眠っている場所でもあります。

地震と関連した神、ルアウモコが息づいている土地。


大地母神「パパ」のお腹の中で
定期的にゴロゴロと動くルアウモコ。

それは言いかえれば、
地球が生命活動を続けてくれている限り、
彼が動く時はまたいつか訪れるということ。



でもそれはごく自然なこと。
私達はただそれを受け入れるだけ。

地から湧きあがる栄養たっぷりな溶岩、灰。
新たに芽生える木々。

破壊と再生という神聖なプロセスは、
今回の旅の前半で目の当たりにしました。


恐れに焦点を合わせるのではなく、
この恩恵に感謝☆

この地球に住まわせてもらえていることへの感謝、
命をつないできてくれた存在への感謝、
見守ってくれている数々の存在への感謝。

自然からの声がすんなり入るように自分のアンテナを調節してゆきたい。
しぜんと、そういうところへと繋がってくる気がします。

自分だけ良ければいい。
の通用しない世界。

心の中が他の人にも透けて見える世界。

ということはもちろん、
もう自分にも嘘は通用しません(´∀`)

自然の中の一部として、
自分らしく、人間らしく感情や五感を大いに感じて、

感動のあふれた人生を送る。

素敵な世界を仲間達と創っていく。

日常生活の中にもこの想いをどんどん取り込んで行くぞ~(・ω・)/

と、

この地に訪れ、このお山達を目の前にして
大切なことを確認することができました。





それにしても、
14年前に友達とトンガリロクロッシングを歩いた時は、
タウポからこんなに綺麗にお山が見えるだなんて思っておらず、
存在にすら気づいていませんでした。

今回も予報通りに雪だったら。。。。
きっと見れていなかったことでしょう。

素敵な姿を見せてくれて
どうもありがとう~!!



街で食料品やビーコン、ゲイター等を調達し、
タウポからさらに南下してTurangiに向かう途中、

あまりにも美しいので、車を止めてピンクに染まるお山達をパチリ。

「明日愛に行くからね~!」と呟きながら。



(この時は、この写真の中には、
もうひとかた重要なお山が含まれていることに気が付いていない私なのでした。
詳細はのちほど。。。(≡^∇^≡)


タウポのキラキラした住宅街。
このあたりのお家はとても高価です。
本当にキラキラして見えます(笑)



写真を撮り終わって車に乗り込んですぐに、
びゅーーんと追い越して行った車さん。



こんな不思議なお石と月も。(車窓からなのでブレブレですが)




右手には沈む太陽



左手には上る月



お山に向かってひたすら走るっ。



こんな風景を見ていると、
松任谷由美さんの歌が頭の中で巡りはじめました。


中央フリーウェイ
右に見える競馬場(夕日)
左にはビール工場(月)
この道はまるで滑走路
夜空に続く 夜空に続く・・・


中央道に乗って富士山に行く時と同じドキドキ感を、
こんなところで再び味わえるとは~≧(´▽`)≦


この夜私達が目指したとんがりお山は、富士山ではなく、
富士山とそっくりのナウルホエ山ですけどね( ´艸`)


日本とNZって国の形もそっくりだけど、
いろんなところで類似性があるのだと改めて実感。
本当に鏡みたいだぁ。

ちなみに、このとんがりお山は、
ロードオブザリングスの滅びの山の撮影地としても有名ですが、

2003年に公開された映画「ラストサムライ」のロケ地でもあり、
ナウルホ山は富士山を模して撮影されたそうです。

タラナキという地域にも富士山とそっくりのお山があるので、
撮影地はそこだけかと思っていたので新発見でした。

NZには三角お山がいくつかあるけど、
そんな点も、日本に似てますね(^~^)


実は、私がワーキングホリデーで2002年にNZに来た時、
ちょうど映画のエキストラの募集をしていました。

真田広之さんのファンである私は真剣に悩んだ!(笑)

もしかしたら彼に会えるかもしれない。
でも、長期拘束さえてしまうと、
旅行も、仕事もできる期間が減ってしまう、、
と軽く悩んだ末に、結局応募しませんでしたが。


実際に映画に出演して真田さんにも会ったというワーホリ友人から、
いろんな話を聞かせてもらったり、

旅行中にたまたま知り合った日本人女性がエキストラに出演して、
真田さんの生写真(懐かしい響き~笑)を持っていたので、
私が撮影したオーロラの写真と交換してもらったりしました。


って、すみません、完全に話がそれました(●´ω`●)ゞ



とにかく、トンガリロ国立公園はラストサムライの撮影地と使われ、
その時に映画に関わっていたかたが、
宿のスタッフとして滞在されていた時期があったという理由から、
今夜宿泊予定の宿には「samuraiバックパッカーズ」という名前がついたそうなんですよ^^。



宿に着いた頃にはもう真っ暗でしたが無事到着しました。


今回は山登りがメインなので、
安くて泊まれさえすればいい。というスタンス。

子供達もいないことだし、久しぶりに若かりし頃を思い出して、
バックパッカーズに泊まることにしました。


まずはチェックインをしにオフィスへ行くと、



オフィスの近くから視線を感じ。。。。。



その先には、やっぱりこのお方がいらっしゃいました~。
仲間と一緒に旅人を待ち受けてくれているのね。

(これは翌朝撮ったものです)


ほんと、やっぱり~って感じでした(笑)

各地でみるふくろうさんは別物なのだけど、
見るたびに、何か共通した、大きな存在を感じるので不思議です。

これでますます明日の登山が安心になりました。




さてオフィスに入ると、
すでに先客の若いお兄さんと、
スキー帽子をかぶった背の高いオーナーの男性がお話し中。

それでも、「おいでおいで!外は寒いでしょ?」とオーナーさんが言ってくれたので、
お言葉に甘えて、ぎゅうっと入った私達。

デスクやらコンピューターやら本棚やらが置いてある4畳ほどのプレハブオフィスは、
軽く日本の通勤電車のような混雑ぶりになりました。


そんな中、みんなで軽い自己紹介から、
世間話に飛んだり、話は尽きず、、、

本当に面白くてお話し好きなオーナーさんの弾丸トークが止まらない(笑)
赤いほっぺがますます赤くなっていった頃、

そこへもう一人、今度は熊さんのような男性のお客さんがオフィスに入りに来た様子。

さすがに入りきらなかったので、ようやくお開きとなり、
部屋のかぎを渡してもらえたのでした。

さっそくバックパッカーズらしいアットホームな雰囲気にホンワカと心が温まりました。
この味のあるおじさまの笑顔にどれだけの旅人が癒されてきたのでしょう(*^▽^*)

一期一会

最近あまり味わっていなかったこの感覚。
貧乏旅行をしていたあの若かりし頃の思い出が蘇り
こういうの結構好きなんだ私~と、自分でもちょっと意外に感じました。



部屋に荷物を置くやいなや、
軽く夕食を済ませ、近くの温泉へGo!

そうなんです。
ここTurangiから車で5分くらい走ったところには
天然の温泉があるのです♪


もちろん今回も、
半拷問的温泉プールではなく、
アツアツ貸切温泉お目当てです(笑)


さっそく、温泉の受付に行って支払いをしようとしたら、
またもやあの独特の視線を感じました。


今回のはめっちゃ強いメヂカラなの~(→o←)ゞ



その時、しきりに私に何かを伝えようとしてるような気がしたのだけど、
その時はよくわからず。

ただ単に、いつも見ているからね。
明日の登山は大丈夫だからね。
と言ってくれているのかな、と解釈していました。

実際守ってくれたのですが。。。
それ以外の意味は翌日の夜になんとなくわかったのでした。。。



温泉のロビーでお話ししたお客さんによると、
彼は先週トンガリロクロッシングを全行程歩いたそうで、
物凄く綺麗だったと。

うお~、嬉しい情報。
期待が増します。


ここの温泉は
ロトルアの温泉に比べると入場料も安く、
お湯も熱くて、超私好み♡




お月さまも見えて、
明日もきっと天気で、
景色もばっちり見れるんだ~♪




などと浮かれていました^^



そんな気分もつかの間、

宿に帰り、翌朝のシャトルバスの確認をしていたら、
「悪天候のためシャトルバス運航はキャンセルとなりました。」との知らせが。

この数日で降った雪が物凄く、クロッシングを全行程歩くことは不可能だとの情報も。

結局、オーナーさんの勧めで、自分達の車で出発ポイントまで行き、
登れるところまで登って、様子を見て下山することにしました。

オーナーさんいわく、
どうやら、出発地点から最高地点まではもしかしたら行けるかもしれないけど、
その先は下らないほうがよい。とのこと。

(私が一番見たくて楽しみにしていた)エメラルドレイクスは、
その最高地点から少し先の下った場所にあるので、
天気が良ければ、遠くから見ることができるだろう。

でも、絶対に降りないほうがよいと。

しかも、明日の天気は荒れ模様。
相当気をつけたほうがよい。

そもそもエメラルドレイクスは凍って雪がかぶってるから見れないよ。と。(TωT)


色々とアドバイスをもらい、しょぼぼーーん、としながらも、
まあ、考えたってしょうがない。と淡々としている自分もしっかりといて、

6時に目覚ましをかけて、さっくりと早めに就寝しました。


そして翌朝・・・・


雨は降っていないものの、太陽も出ていない。曇り模様。


それでも朝食を済まし、車で出発地点へ。


途中、面白い形の雲さんが応援に駆けつけてくれたり、





太陽光があまりないにもかかわらず、
うっすらとですが、虹が2回出たり、






それなりに、いいんじゃんいいんじゃん?行けるんじゃん?
と期待を膨らます私。



出発地点に到着。


マイクロバスと、小型乗用車が一台づつ停まっていたので、
私達のほかにも挑戦者はいるようで一安心。


以下、写真でトレッキングの様子をご紹介しますね。



準備ばっちり。
いざ出発。



スタート地点はこんな感じ
霧だらけ~。


























































川の中を通るトレッキングコース。冷たい!










ソーダ・スプリングスが見えてきました。





夫ちゃんが左下のほうにいるのが見えますか?






ここの水のパワーはすごかったなぁ~。










だいぶ雪が深くなってきました。





クランプオンを装着。これで滑りにくくなります。












おお~、先発隊が折り返してきた。
みんな必死な表情でした。。。
ガイドさんいわく、とんでもない暴風が待ち受けているから覚悟して行ったほうがいいよ。と。






石柱と氷柱。






火山爆発したときの避難について書かれた案内板。
柱が氷だらけ~。







風は谷側から来ているので、こちら側を登る分には滑落する心配は少ないのですが、
頂上を越えたら、風向きが変わると思うので、冗談抜きで危ないです。





風がスンゴイ~!!!!!



もっと進みたい気持ちは山々でしたが、
この地点で、引き返すことにしました。

頂上まではまだきついのぼりが2つあります。
この風だと、きっと吹き飛ばされるでしょう。


これで十分満足。
お山のエネルギーを体全体で浴びました。


少し名残惜しいような、でも頑張り尽くしたのか爽快な気分。



無事下山、ほっと一息。




行きは3時間半かかった道のりが2時間で帰ってきました。
帰りはほとんど写真とらず。
タイムトリップでもしたのかな。
本当にあっという間に着いてしまいました。


そしてそれ以上にびっくりしたのが自分の体力。

1週間前くらいにマウントマンガヌイに駆け上った時もほとんど息切れもせず、
翌日も翌々日も筋肉痛にならずでしたが、

今回の登山も全く疲れませんでした。


日頃特に運動もしていないのですが、
スーパーサイヤ人にでもなれたのでしょうか( ´艸`)

自分に自信がついた出来事でした。


エメラルドレイクスはまたもやお預けとなってしまいましたが、

冬の本格的登山を初体験でき、
冬ならではの情景を存分に味わえ、
夫ちゃんとの共同作業的な部分も楽しめてそれなりに満足。
(‐^▽^‐)


でもね、なんだかまだ腑に落ちないのです。
何かが足りない、未達成感がぬぐえません。

あまりにもあっけなかったからなのかな。。。

それはトンガリロクロッシングを全て歩けなかった
という理由とは違う理由のような気もするし。。。
よくわからない。。。

もやもやもや。。。



まあ、体も冷えてきたことだし、
なにはともあれ温泉温泉♪うふふふ。


そして、昨日オーナーさんに宿の近辺地図をもらった時に気になった
ショートウォークでも歩いて、帰るか~。

と、温泉に向かう車の中でぼんやりと考えていました。




温泉に到着し、昨晩も会った眼力強しな温泉ふくろうさんに

「今日は悪天候のままでした。
これも予定通りなのでしょうか。
まだ見守ってくれていますか?
なにか見落としていることがあるのでしょうか」と聞くと、、、


「まだいますよ。
(自分を、全てを)信じなさい(信頼しなさい、任せなさい)ヽ(゚◇゚ )ノ」と。





これは自分の中の会話なのかもしれないけどね。

ちょっぴり一安心し、
リラックスしてと熱々温泉に癒されることができました。





そしてそして・・・・

この温泉を後にしてから、
驚きの展開が待ち受けていてくれたのでしたヾ(@°▽°@)ノ


どうやらこの地に来た意味が他にもあったようなのです。。。


次回へ続きます☆