こんばんは。
今日も一日お疲れ様でした。

さて、ネットニュースで信じられない記事を目にしました。



私もバレエ経験者です。






バレエ経験者の観点からネットニュースに取り上げられていた件についてをお話ししたいと思います。



容疑者のバレエダンサーのかたですが、国内のバレエ団所属でもなさそうですし、日本バレエ協会の会員でもなさそうですので、海外のバレエ団で活動しているかたなんだろうと思います。


ローザンヌ国際バレエコンクールで入賞経験がある

とのことですがメチャクチャ凄いです!!!

ローザンヌ国際バレエコンクールに出場するというだけで本当に凄いです!



容疑者についていってしまった少女のかたですが

趣味でバレエをやっていたのではなく
将来的にバレエダンサーになりたい方だったのではないか?!

と考えます。


自分よりも結果を出している人(あるいは世界で活躍しているダンサー)の言いなりにならないとバレエ界で生きていけないと直感したのだと思います。



私は日本人、外国人問わず、様々な先生にバレエを習ってきました。


あくまで個人の意見になりますが共通して感じるのは

生徒に対する【えこひいき】が凄いこと。

露骨に態度に出す先生もいらっしゃいます。



厳しい言い方をしますと

本人に才能があるか。または親に財力があるか。
気に入らない子は一切みない。

といったような感じです。

もちろん、全ての先生がこういう方ばかりではありません。



私が中学3年生の時のこと(1995年)

ソビエト連邦が崩壊し、ロシアになってから バレエ学校の先生がレッスンのために日本に来日しました。

これまでロシアのバレエメソッドは
鉄の壁
ですとか

鉄のカーテン
と言われていて非公開でした。


どこの国だってロシアのメソッドを知りたい!!と思ったことでしょう。


それを直に教えるっていうんですから
当時、円が強かった日本を選んだことが理解できるような気がします。


夏休みの期間にロシアのバレエ学校の先生が来日されるというのでレッスンを受けに行きました。



そのレッスン料ですが
どのくらいすると思いますか?!


当時の価格ですが
7日間の連続レッスンで
6万円です!

泉家は私と妹で参加したので
7日間のレッスン料で12万円です。


それはそれはもう❤️❤️❤️
どんなレッスンなのかワクワクでしたよ!!


参加するまでは。


ロシアのバレエ学校の先生方にお会いして感じましたのは

ロシアはバレエ学校を卒業して
国家公務員となり
バレエ団に就職をして
お金持ちになっていくんです。

日本はすでにお金持ちのかたがバレエをやってるんですね。

というお話しがありまして
先生方と日本人の私たちにはかなりの温度差があったように感じました。


レッスンも徹底していたように思います。
全員、6万円を支払ってレッスンを受けているわけですが

先生方のなかではレッスン料をいただいている以前に

骨格などがバレエに向いているか、向いていないか

という観点で参加者に対して「みる」「みない」を決めていたように感じました。


また、レッスン中に先生から

「全体的に前に出てください」

と指示があった際に、日本人は知らない人同士のレッスンでは譲り合いの精神のようなものがあって

「どうぞ❤️」

「どうぞ❤️」

とレッスン生みんなで場所を譲り合っていたら

先生にガチ切れされました(笑)

譲り合ってる場合じゃないんだぞと。

自分が前に出るんだぞと。


ですが私は思いました。

先生!
ここ日本だから!
そこんとこ
よろしく!
と(笑)

※この時点で私はバレリーナには向いてなかったと思います(笑)


ロシアは選ばれし者しか バレエ学校に入ることができないので、先生方の方針は仕方のないことですし、日本人の参加者との温度差も仕方のないことだったと思います。


お話しは事件に戻ります。

例えばロシアの場合ですと
選ばれし者という前提条件がありますが

バレエ学校に入学して卒業し
バレエ団に就職をすることで生計を立てられるルートのようなものが存在します。


しかし日本の場合、私が知る限りではバレエダンサーになるには次の2つです。


バレエ団付属のバレエ学校(学校法人ではないのでバレエスタジオ扱い)でバレエを学び、バレエ団に入団する。

バレエコンクールに多数の入賞者を輩出しているバレエスタジオに所属し、コンクールで上位入賞し、国内や海外のバレエ団に所属する。


上記の方法は、どちらを選択してもお金がかかります。

本人の才能もですが、そもそも財力がないと続けることができません。


こちらは余談になります。

例えば、バレエの発表会でくるみ割り人形の主役のクララを演じる場合 100万円コース と言われてます。
(内訳:ゲストダンサーの方とのお稽古代(一緒に踊ること。合わせ稽古のお稽古代)お車代、お食事代など)


また、コンクールに出場する場合
「ホント!うちの教室から出るからには予選落ちとかやめてね!!」
という先生のプレッシャーに耐えながら稽古をし、入賞したら親御さんが先生に

本当に先生のお陰です!

と言いながら

多額の謝礼金が発生しています。



私の憶測に過ぎませんが容疑者についていってしまった方は若くして、こういった世界を目の当たりにしてきたのではないでしょうか。


この記事の冒頭にも書きましたが

自分よりも結果を出している人(あるいは世界で活躍しているダンサー)の言いなりにならないとバレエ界で生きていけない

というように感じたのではないでしょうか。




私が最も尊敬していたバレエの先生は
おじいちゃん先生だったのですが旅立ってしまいましたが偉大な先生でした。


クラシックバレエはね
女性があってこその芸術なんだよ。

男性が主役の演目なんてある?!ないでしょ?!

男性ダンサーは女性を引き立てなければ。

とおっしゃっていました。



容疑者のバレエダンサーは
この部分が最も欠落していたと思います。

私が尊敬する先生が生きていたら
ダンサー失格だとおっしゃったことでしょう。


被害に遭われた女性はお辛かったと思います。
しかし、これからバレエ団でご活躍いただきたいですし、素晴らしい先生にバレエ団へのご推薦があることを願ってます。




ここから先は私の独り言ですが

ローザンヌ国際バレエコンクールでの入賞経験を
履歴書に書いたとしても

「明日から早速、うちに来てください!」

なんていう企業は日本にはありません。
(バレエスタジオ講師の仕事以外は)


MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)を履歴書に書いたほうが就職口が全然あります!




コロナの影響が今後どこまで続くのか読めませんが、平和な世の中でこそのエンターテイメントですので、芸術系を志す若いみなさまにおかれましては専門分野以外にプラスワンの何かを持っておくといいのかなと思います。



最後までお読みいただきましてありがとうございました😊😊✨