先日、ある工場の現状調査にお伺いしました。

写真に写っている黒い箱、これがカメラです。三脚に載せて、床にちょこんと置く。ボタンを押すと、ぐるりと一周まわって、その場所から見える景色と、壁や柱までの距離を同時に測ってくれます。

これを場所を変えながら、この日は 189回 繰り返しました。かかった時間は30分。

出来上がるのは、図面ではありません。工場の中を、そのまま歩き回れる立体の記録です。

パソコンやタブレットの画面の中で、実際に工場を歩いているように動けます。そして画面の中で「この柱からあの梁まで何メートル?」と測ることができます。

つまり、一度お伺いすれば、あとは事務所にいながら現地を何度でも確認できるということです。

なぜ、これをするのか

工場の改修や増築のご相談をいただくと、まず困るのが「今の建物の図面が無い」ことです。あっても数十年前のもので、その後に機械を入れ替えたり、間仕切りを足したりして、図面と現物が合っていない。

そこで、これまでは巻尺とカメラを持って、何日もかけて測り直していました。それでも「あそこの寸法、測り忘れた」で、また現地へ戻る。

その往復が、まるごと無くなります。

いちばん大事にしたこと ── 工場を止めないこと

写真をよく見ていただくと、台車も、材料も、置かれたままです。

これがこの調査のいちばんの狙いです。現場の皆さんに、片付けも、機械を止めることも、立ち会いもお願いしていません。 ふだん通りに働いていただいて、私たちがその横を静かに通っていくだけです。

工場が一日止まれば、その分の仕事が止まります。調査のために生産を止めていただくのは、私たちの仕事の順番が違うと思っています。

しかも「片付けた状態」を記録しても意味がありません。材料がどこに置かれ、台車がどう通っているか。その"ふだんの姿"こそが、次の設計の材料になります。

こんな時にお役に立ちます

  • 建物の図面が見当たらない、あっても現物と合っていない
  • 機械を新しく入れたいが、天井の高さや搬入経路が入るか分からない
  • 今の建物の状態を残しておきたい
  • 増築や改修を考えているが、まず現状を把握したい

「うちの工場、図面が無いんだけど」で結構です。まずはご相談ください。