静岡県伊豆半島北部の道路を研究していこう、というこのブログ
気が付けば、このブログも開設約1年となりました。
こんな自己満足な内容にもかかわらず、訪問いただき、本当にありがとうございます。
第58回のテーマは、『沼津市静浦地区の道路改良』です。
久しぶりに本拠地・伊豆半島北部に戻ってきました。
沼津市街地から土肥(現・伊豆市)にかけ駿河湾沿いに沿って走る道は、元々、県道沼津土肥線ですが、昭和57年4月1日に沼津市街~口野放水路交差点~大仁方面が国道414号となりました。
しかし、この時に沼津土肥線の起点は変更されていないので、執筆時点で現在でも県道沼津土肥線の起点は沼津市三枚橋のままで、三枚橋~口野間は沼津土肥線が重用しています。
本稿は路線名・時系列にかかわらず、西から東に向かって取り上げていきます。
告示の拾い漏れがありましたらすみません。
写真は2018.10.7撮影(江浦隧道の写真2枚を除く)。
<1・江浦隧道の区間>
昭和53年8月8日の告示にて区域Aの218.0mに加え、区域Bとして192.0mが追加されダブルウェイとなり、昭和55年7月15日の告示にて供用開始となり、166mの区域が残り190mの区域が除外されました。
地番からすると、下図ですので、江浦隧道の区間と思われます。
元々は現道の海側に江浦隧道がありましたが、改良により切通しとなりました。
告示より昭和55年に切通しが供用開始となり、江浦隧道が旧道となりました。
扁額より江浦隧道、昭和25年1月竣功とあります。この写真と次の写真は撮影日不明です。
江浦隧道は旧道化直後は通り抜け出来、ヨッキ氏も通り抜けていますが、現在通り抜けることができません。
『山さ行がねが』での探索日は、2008.2.26。
江浦隧道は管理人が子供のころは、まだ現役でした。
当時は週休二日ではなく、土曜日の午前中は授業がありました。
ですので、家族でのお出かけは日曜日しかありませんでした。
伊豆の国市に住む我が家では、沼津方面へ買い物に行く際は必ずこの道を通りました。
当時の父親の車にはAMラジオしかついておらず、車中ではいつもSBSラジオが流れていました。
日曜日の午前中ですので、ラジオからは『キユーピーバックグラウンドミュージック』が流れていました。
動画サイトで番組のテーマ曲を聴くと当時のことを思い出します。
<2・1の東側の区間>
トンネルの名称がわからないので、『1の東側の区間』とさせていただきます。
昭和33年6月17日の告示です。
地番からすると下図になります。
この区間、有名物件ですが、下写真のトンネルがあります。
したがって、告示より、昭和33年に旧道化ということになります。
トンネル自体も狭いので、かなり早い時期に旧道化していた、ということです。
扁額はなく、トンネルの名称は不明です
(静浦村誌では『第二トンネル』とあります。
静浦村誌は静岡県立中央図書館デジタルライブラリから見れます。241頁)。
トンネルの山の上は津波避難地になっています。
いつも通り過ぎるだけなので、せっかくなので上がってみました。
海抜12mとのことです。
この津波避難地、絶対に必要なものではあるものの、反面、活用される日が絶対に来ないでほしいです。
津波避難地から撮影した美しい風景をどうぞ。この美しい風景がいつまでも残ってほしいです。
(民家が写る方向は撮影しませんでした)
<3・多比第一隧道の区間>
昭和37年12月14日の告示です。
地番からすると下図になります。多比第一隧道の区間と思われます。
扁額より多比第一隧道、昭和37年3月竣功とあります。
■路線名 414号
トンネル番号 2106
トンネル名 多比第1トンネル
市町村名箇所名 沼津市多比
建設年次 S37
延長m 91.0
幅員 道路部m 7.30
車道m 6.00
歩道部m 0.80
有効高m 4.50
『平成28年4月1日現在 静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課
多比第一隧道と言えば、この素掘りです。
旧道です。告示より昭和37年に旧道化したことになります。
<4・多比第二隧道の区間>
昭和43年4月2日の告示です。
地番からすると下図になります。多比第二隧道の区間と思われます。
『新』として『小谷戸659-7~洞山3-3番地先』の130mの区間があります。
地番からすると旧道のトンネル部分になると思います。
旧道のトンネル部分は側道トンネルとして現在も県管理のままとなっています。
なお、この多比第二隧道と言えば洞内分岐です。
右に分かれていくのが側道となります。
側道トンネルに『管理者 沼津土木事務所』とあります。側道トンネルが県管理である証拠です。
管理人が子供のころ、この洞内分岐はなく、坑口が独立していたと記憶しています。
口野放水路交差点の左折レーンをトンネル内まで延ばした際、トンネル内の車線を広げる必要があり、車道トンネルと側道トンネルを一体化させた結果、洞内分岐になったと記憶しています。
平成3年1月8日の告示でこの地区の告示がありますので、これが該当していると思われます。
■路線名 414号
トンネル番号 2105
トンネル名 多比第2トンネル
市町村名箇所名 沼津市口野
建設年次 S40
延長m 216.0
幅員 道路部m 9.60
車道m 6.00
歩道部m 1.20
有効高m 4.50
■路線名 414号
トンネル番号 2105
トンネル名 多比第2側道トンネル
市町村名箇所名 沼津市口野
建設年次 H1
延長m 116.6
幅員 道路部m (空欄)
車道m (空欄)
歩道部m (空欄)
有効高m 2.50
『平成28年4月1日現在 静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課
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※地理院地図は2019年3月27日現在。いずれも300×400ピクセル以内です。
※静岡県公報は著作権法第13条第2号の規定より、地方公共団体が発する告示ですので、著作権を有しないと考えられますので、そのまま転載しました。