2019年12月15日をもってYahoo!ブログのサービスが終了することが発表されました。
ジオシティーズのサービス終了(2019年3月末)が発表された時点で何となく予感していましたが、予想よりもだいぶ早くXデーが来てしまいます。
今後の対応は未定ですが、何らかの形で継続したいと思いますので、決まり次第ご連絡します。

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静岡県伊豆半島北部の道路を研究していこう、というこのブログ

第53回のテーマは『県道三島停車場線』です。
『伊豆箱根鉄道駿豆線 停車場県道シリーズ』としてお送りします。

現在の三島駅は昭和9年12月1日の丹那トンネル開通により開業しました。
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<1・データ集>
今回は、データ集からです。

まずは『道路現況調書』のデータから。

<三島停車場線>
路線番号 1051
路線名  三島停車場線
読み   みしまていしゃじょうせん
総延長  1743m
重用延長 18m
実延長  1725m
起点   三島市一番町[JR三島停車場]
終点   三島市南田町[国道1号交点]

出典『平成28年4月1日現在 静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課

『一般国道・県道路線調書(昭和58年4月1日現在)』のデータを引用します。

・整理番号    51
・路線名     三島停車場線
・法第7条該当号 5
・起点      三島停車場
・終点      三島市南田町
・重要な経過地  (空欄)
・認定等年月日  昭30.3.31(第258号の4)認定
         昭46.10.1(第630号)終点の告示改正
         昭48.1.20(第43号)整理番号、起点の告示改正
         昭51.7.13(第540号)終点の告示改正
         昭53.3.31(第336号)起点、終点の告示改正
・区域決定    三島市一番町2700番の51地先 から
         三島市南田町397番地先 まで
・告示年月日   昭30.3.31(第258号の5)
         昭39.11.27(第742号)
・供用開始    三島市一番町2700番の51地先 から
         三島市南田町397番地先 まで
・告示年月日   昭30.3.31(第258号の6)
         昭39.11.27(二級国道下田小田原線)
・沿革等     昭29.1.20(建設省第16号)県道三島(停)線(一部)が三島(停)線
         として重要地方道指定
         昭30.3.31(第258号の4)県道三島(停)線で認定
         旧の三島(停)線は昭30.3.31(第258号の7)に廃止

※『供用開始告示年月日』欄の『昭39.11.27(二級国道下田小田原線)』はママ引用。どう考えても下田小田原線(→国道135号)とは関係ないと思います。
※『沿革等』の欄の『重要地方道』もママ引用。『主要地方道』の誤植か?

登場する地番の場所については下図に示します。
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※本ブログは公的機関の公式発表ではありませんので、正式な情報が必要と
 される方は関係機関へお問い合わせください。

なお、静岡県地理情報システムにて、地図切り替えで『道の情報』を選ぶと『道路台帳図』が閲覧可能です。
見たい路線を拡大してクリックすると右側にリンクが表示されます(2019年3月2日現在)。

併せてご確認ください


図上の『◎』が起終点です。
『道路現況平面図』『ブロック接続起終点図』などご確認ください。


<2・昭和39年11月27日の告示>
三島停車場線に関するトピックとして、昭和39年11月27日の告示についてです。
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『三島市長村2700の51』はそのまま、『三島市小中島1731の2』が『三島市玉川字横田38の6』に変わりました。また、同時に三島静浦港線も変わっています。

上にも示した通り、三島駅前に『三島市一番町2700-51』があります。

元々の三島停車場線は三島駅前と『三島市小中島1731の2』を結んでいたことになります。

本町交差点のところに、近い住所ですが『本町1731-3』があります。
また、距離もちょうど714mになるので、三島駅前から本町交差点までが元々の三島停車場線だった、ということになります。
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三島静浦港線の起点も『三島市小中島1726-6』から『三島市玉川字君ケ沢42-7』に移動し、1035m距離が短くなりましたが、三島市本町1726-6が本町交差点南東角にありますので、三島静浦港線の元々の起点が本町交差点だったということになります。

この告示で、『三島停車場線の終点』と、『三島静浦港線の起点』が本町交差点から国道1号交差点に移動したことになります。
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三島市ホームページによると、現在の国道1号の開通は昭和37年とあります。
それ以前は現在の国道1号は未開通であり、本町交差点を国道1号が通過していたので、国道1号の変更とともに、『三島停車場線』が国道1号まで延ばされ、『三島静浦港線』が国道1号からに短縮された、ということになります。


なお、変更後の地番『三島市玉川42-7』などを公図で調べましたが、全然違うところです(下図)。
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しかし、昭和8年2月10日発行『静岡県田方郡中郷村土地宝典』帝國市町村地圖刊行會発行を見ると、それなりの位置に『字君ケ沢42』『字横田38』があります。
90年近く経っていて、状況が変わりすぎていて、現在の地図に落とせませんでした。

当時と現在で地番がまるっきり変わってしまっているようです。


<3・現道路法にて認定時の告示>
それではいつもの通り、認定時の告示を紹介したかったのですが…。
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『一般国道・県道路線調書(昭和58年4月1日現在)』記載の昭和30年3月31日の静岡県告示第258号の4です。

三島停車場線は載っていませんでした。
静岡県庁の議会図書室にあった公報のコピーなのですが、ページが欠落した状態で製本されていたのか、それとも、後に正誤が出ていてフォローできていないだけなのかわかりません。

<4・起終点の変更告示>
認定時の告示が拾えていないので、『一般国道・県道路線調書(昭和58年4月1日現在)』記載の『告示改正』を追いました(普段は割愛しています)。

まずは、昭和46年10月1日の終点の告示改正
→起点はそのまま(三島停車場)で終点が三島市玉川→三島市長林に変更
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続いて、昭和48年1月20日の整理番号、起点の告示改正
→番号が40から現行の51に。また起点が三島停車場→三島市三島停車場。終点はそのまま(三島市長林)
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続いて、昭和51年7月13日の終点の告示改正
→終点が三島市長林→三島市南町に変更
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最後に、昭和53年3月31日の起点、終点の告示改正
→起点が三島市三島停車場→三島停車場に(結局元に戻る)、
 終点が三島市長林→三島市南田町に。
 ※昭和51年7月13日の終点の告示改正が『なかったこと』になっています。
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なお、前回の三島田町停車場線の時にも取り上げた『三島町詳細圖』によると、三島市長林は『三島停車場予定地』の北側に書かれています。
昭和46年10月1日の告示で、起点はそのまま(三島停車場)で終点が三島市玉川→三島市長林に変更されていますが、三島駅付近に三島市長林があるので、何らかの間違いと思われます。


国際日本文化研究センター(http://db.nichibun.ac.jp/ja/
所蔵地図→三島町詳細圖

<5・写真>
写真はいずれも2019.1.26撮影
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写真の場所に、『BP』と書かれていますが、図面の起点位置と違います。
※BP=Beginning Point


<6・旧道路法時代の話>
最後になりましたが、旧道路法時代の話です。
旧道路法で三島停車場が認定されたのは、昭和9年6月16日です。
現在位置での三島駅開業の約半年前です。

昭和17年7月31日靜岡縣告示第769號にて延長の更正が行なわれました。
それによると、認定路線延長は1155mで、414mが國道1號に重用となっています。
また、起点は、『三島市傳馬町』とあります。
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地理院地図で、414mを計測すると、三島大社付近にきます。
『三島町詳細圖』によると、三島大社付近に『傳馬町』の地名がありますので、
やはり、この付近に道路元標があったと推測しています。
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※地理院地図は2019年2月24日現在。いずれも300×400ピクセル以内です。
※静岡県公報は著作権法第13条第2号の規定より、地方公共団体が発する告示ですので、著作権を有しないと考えられますので、そのまま転載しました。