静岡県伊豆半島北部の道路を研究していこう、というこのブログ

第51回のテーマは『県道御園伊豆仁田停車場線』です。
『伊豆箱根鉄道駿豆線 停車場県道シリーズ』としてお送りします。
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当時の豆相鉄道により、当時の三島(現・御殿場線下土狩)~南条(現・伊豆長岡)間が開業したのが、明治31年5月20日ですが、その当時は伊豆仁田駅はありませんでした。
伊豆仁田駅の開業は大正10年6月30日です
(伊豆箱根鉄道鉄道部発行『駿豆本線の鉄道史から電車のしくみまで-電車教室』より)。

 ※資料ママ引用したのですが、伊豆箱根鉄道公式サイトの沿革と少し違います。
 引用資料の方はWEBで見れないのでそのままとし、取り消し線で消しました。
 2019.02.17

伊豆仁田駅は開業当時にはなく、後から出来た駅になります。

大正9年4月1日に旧道路法による府県道が一斉に認定されますが、その当時はまだ伊豆仁田駅はなかった、ということになります。

現在の『御園伊豆仁田停車場線』は、旧道路法では『伊豆仁田停車場御園線』でしたが、その認定は昭和11年4月21日でした。

<1・旧道路法にて>
旧道路法での府県道伊豆仁田停車場御園線の認定は昭和11年4月21日でした。

昭和17年7月31日靜岡縣告示第769號にて延長の更正が行なわれました。
それによると、伊豆仁田停車場御園線の認定路線延長は2069mとあります。
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昭和27年4月製版『靜岡県三島土木事務所管内圖』です。
※旧道路法の時代
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なお、大正12年11月18日發行『靜岡縣田方郡制録』靜岡縣田方郡役所發行に郡道路線認定調書が記載されていますが、この中にはありませんでしたので、郡道ではなかったようです。

<2・現道路法にて認定時の告示>
それでは認定時の告示です。
・認定(昭和35年4月1日)
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・区域決定(昭和35年4月1日)
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・供用開始(昭和35年4月1日)
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地番の場所については下の方に示します。

<3・データ集>
まずは『道路現況調書』のデータから。

<御園伊豆仁田停車場線>
路線番号 3138
路線名  御園伊豆仁田停車場線
読み   みそのいずにったていしゃじょうせん
総延長  2070m
重用延長 20m
実延長  2049m
起点   三島市御園[三島静浦港線交点]
終点   田方郡函南町塚本[伊豆箱根鉄道伊豆仁田停車場]

出典『平成28年4月1日現在 静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課

※四捨五入の関係で、総延長=実延長+重用延長になっていません。

『一般国道・県道路線調書(昭和58年4月1日現在)』のデータを引用します。

・整理番号    138
・路線名     御園伊豆仁田停車場線
・法第7条該当号 6
・起点      三島市御園
・終点      伊豆仁田停車場
・重要な経過地  (空欄)
・認定等年月日  昭35.4.1(第218号)認定
         昭48.1.20(第43号)整理番号、終点の告示改正
         昭53.3.31(第339号)終点の告示改正
・区域決定    三島市御園489番の11地先 から
         田方郡函南町塚本字東松ノ木田976番の1地先 まで
・告示年月日   昭35.4.1(第220号)
・供用開始    三島市御園489番の11地先 から
         田方郡函南町塚本字東松ノ木田976番の1地先 まで
・告示年月日   昭35.4.1(第221号)
・沿革等     昭35.4.1(第218号)県道路線の再編成のため
         県道伊豆仁田(停)御園線を県道御園伊豆仁田(停)線で認定
         伊豆仁田(停)御園線は昭35.4.1(第219号)に廃止

ここまで登場した地番を地図に示します。
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認定時に登場する『三島市御園東田489-1』と、『一般国道・県道路線調書』に登場する『田方郡函南町塚本字東松ノ木田976-1』ですが、少し離れていると思います。

※本ブログは公的機関の公式発表ではありませんので、正式な情報が必要と
 される方は関係機関へお問い合わせください。

図の通り、仁田踏切を越えたところまでが県道です(踏切は県道)。
踏切を越えた先からが町道となります(町道は踏切を含まない)。
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※この下の写真も参照してください

この中の、町道1-4号線(郷分線)ですが、函南町議会会議録を見ますと、

平成26年3月定例会

議案第12号 函南町道路線の廃止について
整理番号1、路線名町道1-4号線(郷分線)、起点、大字大土肥字久保之前90番1地先、終点、大字仁田字外真181番5地先。その他必要事項、Lイコール1,064.4メートル、Wイコール5.2から19.4メートル

にて一旦廃止され、

議案第13号 函南町道路線の認定について
整理番号1、町道1-4号線(郷分線)起点、大字大土肥字久保之前97番2地先、終点、大字仁田字外真181番5地先、その他、必要事項Lイコール921.5メートル、Wイコール5.2から19.4メートル

と認定されています。起点の住所が変わっていますが、東駿河湾環状道路開通に伴い、重用区間が短縮されたものです(ルピア函南の東側)

なお、静岡県地理情報システムにて、地図切り替えで『道の情報』を選ぶと『道路台帳図』が閲覧可能です。
見たい路線を拡大してクリックすると右側にリンクが表示されます(2019年2月16日現在)。

併せてご確認ください


図上の『◎』が起終点です。
『道路現況平面図』『ブロック接続起終点図』などご確認ください。

図面から各ブロックの延長を見ると、
1ブロック 83.8m
2ブロック 102.0m
3ブロック 120.0m
4ブロック 392.0m
5ブロック 931.4m(20.2m 国道136号重用)
6ブロック 440.3m

これらから、総延長、重用延長、実延長を算出すると、
総延長  2069.5m
重用延長 20.2m
実延長  2049.3m
になると推測されます(図面から算出したもので公式の値ではありません)。

<4・写真>
写真はいずれも2017.4.2撮影。残念ながら終点側(伊豆仁田駅側)の写真しかありません。
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仁田踏切を越えたところに『EP』があります。※EP=End Point
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仁田踏切の看板ですが、『函南町間宮981-3』とありますが、公図を調べると線路敷が『田方郡函南町塚本字諸星981-3』でしたので、『間宮』ではなく『塚本』が正と思います。

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※地理院地図は2019年2月11日現在。いずれも300×400ピクセル以内です。
※静岡県公報は著作権法第13条第2号の規定より、地方公共団体が発する告示ですので、著作権を有しないと考えられますので、そのまま転載しました。