静岡県伊豆半島北部の道路を研究していこう、というこのブログ
(相変わらず伊豆半島南部を取り上げています)
第16回のテーマは『県道下田南伊豆線』です。
今回は『起点部の変遷』『終点部の変遷』『八声トンネル』の区間についてです。
南伊豆町上賀茂地区の道路変遷は回を改めます
(南伊豆松崎線と一緒に取り上げる予定。しばらく先になりそう)→こちら
まずは恒例により認定時の告示から(認定:昭和35年4月1日)。
区域決定(昭和35年4月1日)
供用開始(昭和35年4月1日)
<起点について>
例によって土地宝典や公図を使って、『伊勢町535の1』の位置を調べました。
(住居表示地域だと住宅地図とかweb地図は使えませんね…)
今の住所だと二丁目11番、K生花店さん北側の角です。
※本ブログは公的機関の公式発表ではありませんので、正式な情報が必要とされる方は関係機関へお問い合わせください。
下田港線のところでも述べましたが、現在の国道136号は乳峯トンネル(S38)~広岡トンネル(S38)を経由していますが、認定時(昭和35年)は未開通なので、下田の市街地を国道が通過していたことになります。
『伊勢町535の1』が下田南伊豆線の起点だった、ということは、この地点を国道が通っていたのでしょう。
※『静岡県道路現況調書』によると、乳峯トンネル・広岡トンネルともに建設年次欄にS38、とあります。
出典:平成28年4月1日現在『静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課
※某所の『隧道データベース』では、竣工年度S37とありますが・・・。
さて、下田南伊豆線の起点に変化が訪れるのは、昭和57年3月30日です。
この告示の通り、440.5m→1.0mとなり、起点が移動しました。
※告示では『下田市4丁目366番の3地先』とありますが、『土地宝典』を見ても、
公図を見ても、『366-3』は『下田市六丁目』になっています。
下田港線の時と同様、この告示ですが、『国道136号旧道整理のため』ということになります。
※一つ上に『国道136号』の1324.8mの区域がなくなっていますね。
※下田市内国道の旧道については回を改めてまとめる予定でいます。
※現在の市道について
H29.1.17に下田市役所にて確認したところ、『NO.128 伊勢町脇ノ田線』でした。
『下田市地域防災計画 資料編(平成26年2月 下田市防災会議発行)』には、
『市道主要道路一覧表(H25.4.1)』が記載されており、これによると、
路線名 :伊勢町脇ノ田通線
起点~終点:2丁目535- ~4丁目367-4
種別 :2 (→幹線二級市町村道、の模様)
延長(m):409.3
とあります。
※上述の通り『下田市道路台帳平面図』では、『NO.128 伊勢町脇ノ田線』ですが、
この資料では『伊勢町脇ノ田通線』と『通』が入っていました。
※また『2丁目535-』も気になります。ハイフンの後に数字が入るのが脱字になったとか。
<終点について>
同じように終点についても考察します。
認定当時の終点は『南伊豆町子浦字和久良1609の1』です。
下田南伊豆線の終点に変化が訪れるのは、昭和52年2月1日です。
南伊豆町大字子浦字伊鈴浜1番の3までの215mが追加されました。
土地宝典から各地点を調べました。
認定当時の終点が『南伊豆町子浦字和久良1609の1』であったなら
区域の変更など行われていると思うのですが、わかりませんでした。
(告示の見落としかもしれませんが…)
温かい目で見ていただきたいです。
終点付近周辺の町道を調べております。参考までに記載します。
(H30.4.12 南伊豆町役場にて確認)
<八声トンネル区間>
下田市・南伊豆町の境界『八声トンネル』です。
個人サイトで旧道について触れているものがあります。
その変遷についてです。
まず、平成2年6月26日の告示で、347.4mの区域が追加になっています。
続いて、平成5年11月9日に供用開始の告示が出ました(翌日、11月10日7時供用開始)。
最後に、平成8年2月13日の告示で、300.0mの区域が解除になっています。
<八声トンネル ヤコエトンネル>
トンネル番号 4001
市町村箇所名 南伊豆町一條
トンネル分類 1(掘進工法)
建設年次 H4
延長 102.0m
幅員 道路部 9.40m
車道 6.00m
歩道部 1.90m
有効高 4.50m
壁面区分 3(覆工)
路面区分 3(アスファルト系アスファルト5~10㎝未満)
現況 3(通行制限なし)
出典『平成28年4月1日現在 静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課
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<起点付近の写真>
2017年4月16日撮影
認定当時の起点と思われるところ
2017年6月3日撮影
<終点付近の写真>
2017年6月24日撮影
キロポストより手前に終点のペイントがありますね…。
南伊豆町子浦72-1付近
<途中で見たヘキサ>
2017年6月24日撮影
下田南伊豆線・南伊豆松崎線の重用区間を走行中に見たヘキサです。
まず、南伊豆松崎線のヘキサが目に入りました。
重用区間なので、南伊豆松崎線のヘキサでも決して間違いではないのですが、
番号の若い路線が優先されるはず。おかしいなと思い車を止め、反対から見ると…、
下田南伊豆線のヘキサではないですか。
つまりこういうこと
遠景
ここから、『一般国道・県道路線調書(昭和58年4月1日現在)』のデータを引用します。
・整理番号 119
・路線名 下田南伊豆線
・法第7条該当号 1
・起点 下田市
・終点 賀茂郡南伊豆町
・重要な経過地 (空欄)
・認定等年月日 昭35.4.1(第218号)認定
昭48.1.20(第43号)整理番号、起点の告示改正
・区域決定 下田市4丁目366番の3 から
賀茂郡南伊豆町子浦字伊鈴浜22番の1地先 まで
・告示年月日 昭35.4.1(第220号)
昭52.2.1(第92号)
昭57.3.30(第367号) <注:実際の告示だと第360号>
・供用開始 下田市4丁目366番の3 から
賀茂郡南伊豆町子浦字伊鈴浜22番の1地先 まで
・告示年月日 昭35.4.1(第221号)
昭52.2.1(第93号)
・沿革等 昭35.4.1(第218号)県道路線の再編成のため県道子浦下田線を
県道下田南伊豆線で認定
子浦下田線は昭35.4.1(第219号)に廃止
※本文中に記載した通り、公図・土地宝典では『366-3』は『下田市六丁目』になっています。
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静岡県地理情報システムにて、地図切り替えで『道の情報』を選ぶと『道路台帳図』が閲覧可能です。
見たい路線を拡大してクリックすると右側にリンクが表示されます(2018年7月14日現在)。
併せてご確認ください
図上の『◎』が起終点ですので、『◎』から『◎』までが県道路線ということになります。
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<下田南伊豆線>
路線番号 3119
路線名 下田南伊豆線
読み しもだみなみいずせん
総延長 20614m
重用延長 (空欄)
実延長 20614m
起点 下田市四丁目[国道136号交点]
終点 賀茂郡南伊豆町子浦[国道136号交点]
出典『平成28年4月1日現在 静岡県道路現況調書』静岡県道路保全課
※地理院地図は2018年7月10日現在。いずれも300×400ピクセル以内です。
※静岡県公報は著作権法第13条第2号の規定より、地方公共団体が発する告示ですので、著作権を有しないと考えられますので、そのまま転載しました。
※参考資料 『静岡県下田市土地宝典 下田朝日稲生沢地区』平成元年2月7日発行 帝国地図三島営業所
『静岡県賀茂郡下田町土地宝典 其の一 朝日下田稲生沢地区』
昭和41年8月20日発行 帝国地図
『静岡県賀茂郡南伊豆町土地宝典(三坂・三浜地区)』
平成元年12月22日発行 帝国地図三島営業所