一碧湖の赤牛伝説で少し内容の違う
ものです。
その昔、一碧湖の主は、年とった赤牛だと
いわれていました。
赤牛は時々湖から出て来て、娘や村人をたぶらかす
わるさをしました。
ある時、村の与一という若者が、山仕事を終えて、
夕焼け空を映した湖のほとりを通りかかると、美しい娘が
立っていました。
仕事の疲れも忘れて与一はつかつかと娘のそばに寄っていきました。
娘は腰まで湖につかり、ものも言わずに手招きをしました。
知らず知らずのうちに与一は娘を追って、深みにはまり、
あえなく命を捨ててしまいました。
またある日は、平太という百姓が、仕事の合間をみて湖へ
釣りに出掛けました。
岸辺から糸を垂らして、魚のかかるのを待っていたのだが、
どうしたわけか今日は一匹も釣れません。
ついうとうとと竿を持ったまま眠ってしまいました。
竿の手ごたえにふと目をさました平太が、湖の中を覗くと
チカチカと光るものが糸を引いていました。
力にまかせて糸をたぐっても魚は上がって来ない。
せっかくの魚を逃しては惜しいと、裸になって湖の底へ潜って
いきました。
そこには二つの目を光らせた竜がいたのです。
驚きのあまり、平太は気を失ってしまいました。
宝永の頃、光栄寺の日広和尚は、村人のこうした赤牛に
よる災難を除いてやろうと、湖の中の小島に出かけ、
七日間に渡るお祈りをしました。
さらに和尚はここに小さな祠を建てて、その時読んだ
お経の本と、雨を呼ぶという八大竜王を納めおまつりしました。
それからは、赤牛による災いもなくなり、村人は安心して
仕事に励むようになりました。
また日照りが続くと村人は湖の岸辺に集まって、八大竜王に
雨乞いをしました。
すると西の天城山の方から厚い雨雲がたれてきて、
雨を降らせてくれました。
参考伊豆の民話集 勝呂弘編
本日の一碧湖
一碧湖で美しい美女を見かけたら・・・・
もしかしたら
かも・・・・( ̄□ ̄;)!!
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