ニューヨークに来てからというもの、すっかり鍼灸師と漢方医の
先生たちにお世話になる習慣がつきました。 


今では、ファミリードクターに会う回数より多い(笑)。


そんな習慣がついたころ、海外で生活する上で,

健康に関する不安は解消されていきました。


頼もしい先生方が実に多い!


女性の先生も多いですしね。 いろいろ相談しやすい。

また、食事やライフスタイル、アロマを使った簡単なセルフケアを覚えれば、

自分や家族の健康管理に自信がもてるようになります。 

日本で生活している間に、どうして東洋医学が生活の一部に
溶け込んでいなかったのか、不思議でなりません。



私の家族で鍼を受けていたのは、大正生まれの祖母一人。 



それも膝や腰の痛みの治療で、そのほかの臓器の疾患や体質改善、

風邪などの治療には愛用されていませんでした。


そのため、東洋医学や鍼はお年寄りの医療なのか?と子供ながらに

思ったものです。


日本は小児鍼の伝統で有名だというのに!



鍼灸や漢方の先生に相談してみたら?という声を聞き始めたのは、
ニューヨークに住み始めてから。

鍼灸や薬草治療は、アジア系人口が特に多いニューヨークでは人気です。


アジアの伝統医療ですから、アジア系のコミュニティーにはしっかりと

根付いています。



しかし一般的に、まだまだ中流・上流階級の方でないと頻繁には
治療を続けられないのが現実です。 


鍼灸治療はマンハッタンのマーケットプライスで$75-$150。


漢方治療でも同じぐらいの治療代がかかります。 


初診で$300という先生方もめずらしくはないのでしょう。 


価格設定で治療対象グループが如実に表れるのは、悲しい現実でもあります。

そんな中、オレゴン州からCommunity Acupunctureというシステムが

広がり、$15-$40の治療費で鍼灸を受けることができるセンターが

各州で増加しています。 


また、各鍼灸学校に属するクリニックでの治療費も良心的なもの。

先日、クラスメートの間で話題に上がったのが、カリフォルニア州
が、漢方医としてのライセンスを持っている鍼灸師に、クライアントの
Primary Care Physicianになれる資格を認めたという法律です。


統合医療目指して、オバマ大統領任期の間、さらなる進展に期待が
寄せられるところです。

東洋医学は文化を超えて、着実にアメリカの医療制度の中に
根付き始めているのではないでしょうか。

一般受けしている分野は、痛みのマネージメント、不妊治療、
フェイスリフト等の美容関連が多いと思います。

実際、学校のクリニックでも慢性の痛みで来客される方がほとんど。 


痛みに対して症状を抑える痛み止めを服用し続ける方が多く、

ローカルの薬局店ではアスピリンがギャロン単位(1Galon=3.78リットル)

で売られています。


メディアでは大手の医薬会社が多種多様な新製品を大々的に宣伝し、

何か不調があれば、開発された薬で対処する医療システムが普通だと

刷り込まれているかのようです。

私が痛みによる体調不良で医師を訪れた時、レントゲンやMRIの
検査結果、臓器に何の異常も見られなかったという理由で、数人の医師が
同じように、関節炎だと診断し、痛み止めの薬を勧めました。 


この治療方法しかないですか?という質問に、痛み止めしかありませんと

答えました。

鍼灸師・漢方医に相談すると、私の体質を理解した上で、気血の巡りと
経絡の関係を説明してくれ、食事の改善、ライフスタイルに対する気づきを
を教えてくれ、痛みとストレスの緩和治療をしてくれました。 

この時感じたことは、これらの数人の医師は、本当に薬以外の治療法の
存在を知らないのかという疑問でした。

鍼や漢方をはじめ、様々な代替療法に対する理解と認識が各家庭の中、
コミュニティーそして、社会で深まって欲しいと思います。