人気YouTubeチャンネル「有田哲平のプロレス噺【オマエ有田だろ‼︎】」の名物コーナーの一つである「プロレスレーダーチャート」の今回内容が面白かった。
このコーナーは、プロレスの事件などを有田さんがレーダーチャート化(インパクト、感動、怒り、哀しみ、笑いの五角形)し説明していくというもの。
今回レーダーチャート化した出来事は、第1回G1クライマックス決勝戦。ネタバレになるので有田さんのレーダーチャートはここではばらしませんが、わりと納得するといいますか、共感しました(個人的にはですが…)。ぜひ興味のある方はYouTubeチャンネルをご覧ください。
第1回G1クライマックスは自分にとっても思い出深い大会であり、そこから今も新日本プロレスの夏の風物詩として続いています。今年で34回目ということで、その歴史は長く、様々なドラマが生まれています。
その始まりである第1回目。そもそも今では人気シリーズとなったG1ですが、当初は一回限りのイベントとして試験的に行われたものだったようです。当時のトップはIWGPヘビー級王者だった藤波辰爾さん、そのライバルだった長州力さん、外国人トップレスラーに君臨していたビッグバンベイダーでした。そこに力をつけてきた新世代・闘魂三銃士の武藤敬司さん、橋本真也さん、蝶野正洋さん、当時負け知らずだった怪力スコットノートンらがトップ3名を追う感じでした。
上位に居た藤波、長州、ベイダー、武藤、橋本、蝶野、ノートン、クラッシャーバンバンビガロの8選手がA、Bブロックに分かれてリーグ戦を行い、各ブロックの上位者により優勝決定戦を行うという、真の最強を決める斬新な企画、イベントでした。
藤波、長州、ベイダーのいずれかが決勝戦を行い、優勝する。これが大方の予想でした。ところが開幕戦でいきなりの大波乱、長州が当時闘魂三銃士の中でも比較的地味で実績もさほどない競馬で言うと超大穴的存在だった蝶野にまさかの敗北。これには場内は一瞬唖然としたと想像します。第1回G1の長州はかなり弱くて、今まで負けたことがなかったビガロにも敗れ、3連敗を喫し、引退報道まで出たぐらいでした。長州ファンは素直に受け入れられない3連敗という現実と、哀しみに満ち溢れていたかもしれません。
一方、ブロックを勝ち抜いてきたのが、闘魂三銃士の3人でした。ストレートで決勝進出を決めたのは武藤、同点により決勝進出決定戦にもつれ込んだのが蝶野と橋本。まさに世代交代、新時代の幕開けを感じた瞬間でした。
そして優勝決定戦は武藤と、進出決定戦の激闘を制した蝶野の戦い。大方の予想はやはり華があり実績としても一歩リードしていた武藤だったと思います。しかしながら、優勝決定戦の30分近い長時間の激闘を制したのは、蝶野でした。超大穴的存在だった蝶野が堂々の優勝!!、新日本プロレス最強の称号を見事手に入れました。
この大番狂わせに、会場の興奮はMAXに達し、座布団が飛び交うという、あの異様な場面は今でも忘れられません。以降第2回から座布団禁止になりました(笑)
蝶野が優勝したからこそ、G1が大盛況に終わり、シリーズ化されたのだと思います。もしも不評に終わっていたら1回で終わっていたでしょう。
今年も34回目のG1が土曜日(7/20)に開幕しました。出場選手は第1回と全く変わりましたが、波乱のG1、真夏の熱い激闘は健在です。
懐かしいG1の思い出に浸りつつも、今年のG1は誰が制すか!?注目しています。
ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 34