ヨーガ教室のカリスマが高齢になり、また、持病も悪化しつつあるかもしれないと皆が自覚し始めた数年前、
その息子二人がヨーガ教室を共同経営することになりました。

 

そして、ある日突然事件が起きます。月一の講師会(会議)で、兄が提案した経営方針に対して、その弟が意見してしまいました。

 

特に何の変哲もない普通の意見でした。

 

しかし、年下の弟に対して感情が爆発してしまいました。

 

 

「お前なんかに指図される覚えはない!」と怒号を飛ばしてしまいました。

 

 

その場にいたヨーガインストラクター全員がビックリしてしまいました。

後日、カリスマがヨーガインストラクター達に向かって

 

「申し訳ありません」

 

 

と頭を下げる事態にまで発展しました。

 

 

その日以来、弟はヨーガ教室にこなくなり、代わりにお嫁さんのHTMさんが(尻拭いの為に)時々事務のお手伝いをするようになりました。

 

カリスマは、そうやって簡単に人と衝突してしまう兄を心配し、一緒にメンタルクリニックに赴き、診察を受けさせました。ADHDと診断されたそうです。しかし、せっかく診断名が下ったにもかかわらず、その兄は何の対処もしません。

 
ヨーガさえしていれば、どんな精神的問題も解決するとでも思っているのでしょうかね。
 
そういった兄の独裁体制が続いてきたせいか、内部の雰囲気はどこのブラック企業よりも最悪です。
 
ある日のことです。会議の場で、或るインストラクターが
 
このヨーガ教室を倒産させないためにも、駅近の家賃の高いこの場所でヨーガを続けるよりも、家賃の安い場所へ移転するのはどうか
 
と、その兄に提案しました。
 
私自身、検討に値する至極まっとうな意見だと思いましたし、そもそも今の場所は
幹線道路沿いで、車やバイクの音が結構うるさく、静けさを求めるヨーガにとって全然ふさわしくない場所だと(一人ひっそりと)思っています。
 
すると、その兄は
 
カリスマ・創業者・母が守ってきた伝統あるこの場所を、そうやって手放すということはあり得ない!!!何言ってるんだ!!
 
 
と怒鳴り散らしてしまいました。
 
まあ怒鳴り散らすのはいつものことですし、それ自体どうってことはないのですが、、、、
何と言いますか、
 
現実を見ていない、見ようともしない、現実を見ようとするインストラクターを逆に怒鳴り散らす
 
という意味不明な姿勢が露呈してしまい、改めて失望が増幅しました。
 
更に、その後、重鎮の一人が
 
男の人にそうやって意見してはいけませんよ。きちんと顔を立てないといけませんよ!!
 
と、火に油を注ぐようなセリフをインストラクター達に吐き捨てました。
 
おいおい、兄だけならまだしも、重鎮のあんたもそんなこと言うか~??
 
と内心思いましたが、勿論、私は黙ったままです。お口にチャックです。
 
 
愛に溢れている筈のヨーガでは、こんな感じの独裁政治が繰り広げられているのです。