2006.10.17 (CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は17日、核実験を受けた国連安全保障理事会の制裁決議が「宣戦布告」だとする同国外務省の声明を伝えた。
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ネグロポンテ米国家情報長官は16日、声明を出し、朝鮮半島周辺で採取した大気から放射性物質が検出され、北朝鮮が9日に北東部の豊渓里(咸鏡北道吉州郡)近くで地下核実験を実施したことが確認されたと発表した。 米政府による核実験確認は初めて。爆発規模は1キロトン未満だったとしている。核爆発としては小規模なことから、実験は失敗だったとの見方がさらに強まりそうだ。 ライス国務長官は16日記者会見し、北朝鮮が2度目の核実験に踏み切れば「北朝鮮の孤立をさらに深めることになる」と警告。再実験があれば、国際社会による制裁が一段と強化されるとの見通しを示した。 米ABCテレビなどは同日、米当局者の話として、北朝鮮が2度目の核実験を準備している可能性を示す車両などの不審な動きがあると相次ぎ報じた。 声明によると、放射性物質は11日に採取した大気から検出された。 実験確認を受け、米政府は、大量破壊兵器関連物資の禁輸や貨物検査などを盛り込んだ国連安全保障理事会の制裁決議の履行を加速、北朝鮮への核放棄に向けた圧力を一段と強める。 ライス長官は会見で「(北朝鮮の)核兵器開発計画を終わらせることが目標であることに変わりない」と述べ、「検証可能で不可逆的な完全核放棄」を決断するよう北朝鮮に強く求めた。 長官は18日から日本、韓国、中国、ロシアを歴訪する予定。北朝鮮を除く6カ国協議の全参加国と、具体的な制裁措置など今後の対応を集中的に協議する。 米軍は北朝鮮の実験発表後、沖縄県の嘉手納基地からWC135偵察機を飛ばし、日本海上空などの大気を観測していた。 [2006年10月17日14時32分] |