※残酷・グロ表現あり
「…で、もうちょい足は内側にっ…と。」
うす暗い部屋に男の声が響く。
その手には血がべったりと付いていて、目の前の子供がすでに雨生くんによって死んでしまったことを再認識した。
「…これで完成!どう、なかなか上手く出来たと思わない?」
子供を針金で吊るしといて何を言っているんだ。
そんな言葉も、この純粋に好奇心だけで行動する男には無意味だ、と開きかけた口を閉じる。
もうこの子で何人目だろう。
この部屋にぶら下がっているものの数を数えれば分かることだが。
「ん?○○ちゃん聞いてるー?」
私が反応しないのをみてか、雨生くんがこちらへ近づいてくる。
せっかく○○ちゃんのために作ってるんだがらさ、と血で染まった手が頬に触れた。
『家に…かえして』
「ダメだよー。君がいなきゃ作品は完成しないじゃん。《姫と操り人形達》ってね。」
何故私はこの男に関わってしまったんだろう。
今となってはどうにもならないことだが。
後悔の念だけが、ただただ頭に浮かんだ。
「あー…こいつ腐りかけじゃん。新鮮なやつ調達してこないと…」
そういって雨生くんはその子を躊躇なく針金から引っこ抜いた。
新しい犠牲者が出るのも時間の問題か。
なんて考えちゃってる時点で、私ももう精神が崩れかけてるのかも知れない。
「もっともっとたくさんの《死》で君の周りを埋めてあげる。ああ、完成が待ち遠しいなあ。」
そういって部屋を出る彼を私はただ呆然と見送った。
もう、涙が出ることはなかった。
