916日(火)の総務常任委員会で、「集団的自衛権行使に関する」請願と「美術館についての再度の説明会に関する」請願の審議・採択がありました。私も総務委員として出席。 

現時点での美術館設置については、私も疑問を感じていますし、確認をしておかなければならないこともあり、いくつか質問を行いました。

 以下に質疑の要旨と私の行った討論を掲載しています。(今回は美術館について”再度の説明会”の実施に関する請願ですので、その点を踏まえてお読みください)

さて今回、私の質疑の中で、行政から説明会以上にあらゆる方策でもって説明をし、理解を得ていきたいという答弁を引き出すことができました。

今議会の中で、美術館設置条例について議決もあります。実際に行政がどういう動きを行っていくのか。また以前から指摘している、美術館の収支や方向性、必要性など行政に質問・確認しながら、最終の判断したいと思います。

(以下 質問要旨)
Q1 これまで説明会を開催されてきたが、今回の請願は「充分な説明がなされていません」とある。説明会にも参加してきたが今なお、行政の説明を聞かれた住民の理解に大きな溝があり、これまでの行政のやり方に問題ありと感じている。市民へ美術館についての周知はこれまでどのように行ってきたか。


A1
  市ではこれまで美術館について説明会を4回開催してきた。
 5/13に地元の開成、香陽、五常、香里の4校区コミュニティを対象とした説明会を開催し、6/15には広報で周知のうえ、全市民を対象とした説明会を開催した。また、7/24には市長出席のもと美術館説明会を開催、美術館整備の意義や、本市にとっての美術館の必要性、美術館整備による地域の活性化等について市長自らが説明をした。
 また、8/19には、地元住民の皆様に建設工事の安全計画や工程、車両運行ルートなどをお知らせするため、施工業者により工事説明会を開催し、工事説明会終了後も美術館の整備に関して質問やご意見をお聞きした。また説明会とは別に、地元自治会からの要請により、職員が出向き美術館に関する説明も行ってきた。

 またこの間、美術館に関する質問や意見など電話や窓口での対応、要望書等に対する対応など含め時間を掛け丁寧に説明を行なってきた。 


Q2 説明会の後、議員に配布された工事説明会の報告書を見ると何もなかったかのよう
な報告となっている。しかし実際は、説明の内容が聞き取れず、あれでは工事説明会としては成立してないのではないかと思う。これまで市主催の説明会の中で出た質問や意見はどのようなものだったのか。

●A2 これまでの説明会でいただいた主な意見や質問として、「市民や地元住民に知らせずに建設を決めたのはおかしい」「なぜ香里ケ丘中央公園が
美術館の建設候補地になったのか」「毎年約7,000万円の赤字となり市民の負担になるのではないか」「一時避難地がなくなってしまうのか」「公園の緑がなくなるのではないか」「香里ケ丘中央公園の利用実態を市は調査したのか」、「寄付者との覚書で30年以内に用途変更した場合に建設費を市が返還することは問題ではないか」「寄附を受ける美術品の鑑定はどうするのか」などの意見を頂戴した。それぞれの質問にお答えするとともに、事実と異なる点については、丁寧に正しい内容を答えてきた。

Q3 8月19日に開催された工事説明会において、市民への提供資料と施工業者の映像での説明資料が違ったこと、また、当初、予定していた和室が別棟で議会に資料で示されながら、その後、どうなったかの説明が十分になされていないこと、HPにおいて美術館の整備イメージや現況の建設予定地の植栽状況の資料が掲載されていながら市民への説明は行なわれていないこと等、市民は不信感を感じているようと思う。本来、全ての情報が固まった時点で情報提供を行なうべきでは。


A3  工事説明会での配布資料と映像での説明資料が異なったことについて、施工業者において配布資料を補足する説明資料として映像資料を活用されたもので、この映像資料も提供してほしいという市民からのご要望もあり、工事説明会後に市のホームページに掲載している。
 また、別棟の和室について、寄附者において計画され議会にお示しをした後、市として協議を進める中で、維持管理等の調整から取り下げていただいた。これについては、元々市民にお知らせしたものではない。
 また、植栽について、寄付者より現時点での敷地全体のイメージ図の提供があったことから、現況の樹木分布図と美術館建設による影響範囲として協議中の区域をお知らせするため、ホームページに掲載したもの。この資料の樹木分布等の内容の問い合わせについては、香里ケ丘中央公園を管理している公園課において個別に対応している。
 なお、美術館整備に関する情報提供に関しては、寄附者との協議の進捗に合わせ、適宜、市のHP等で情報提供に努めていく。


Q4 私は、これまで行われた4回全ての説明会に参加してきた。そこで感じたことは、説明会の体をなしていないということ。これまでとは異なる手法を考えていただきたいし、行政には市民への「説明」「周知」に徹底的に努力してほしいと考えている。

 加えて、市民全体への説明という点で不足があると感じている。あくまでも枚方市の美術館ということを掲げるのであれば、枚方市民、全市民を対象として説明をしていくべき。例えば、広報に掲載する、チラシを作成する、ケーブルテレビで放映する、というように、市民への説明の仕方は、色んなやり方があるのではないか。説明会も含めて あらゆる手段、更なる説明で、市民全体への説明・周知を行うべきであると考えるが、市の見解は。


A4 美術館の整備状況については、これまで市のHPを中心に市民への周知・情報提供を行ってきた。今後、広報10月号に美術館の特集記事を掲載するほか、建物模型とイメージ図を市役所別館1階と南部生涯学習市民センター1階 展示室に展示する。また、地元自治会の代表の方々へ説明する機会について、地元4校区のコミュニティ協議会と調整していきたい。さらに、ケーブルテレビでの放映を検討し、またチラシなどを作成して積極的に配布するなど、市民への説明・周知を強化していきたいと考えている。 


Q5 ここまで部長に答弁をいただいてきたが、市として市民への説明・周知についてどのように考えているか、副市長の見解を。


●(副市長)A5  これまで担当部長が答弁してきたように、あらゆる方策を講じ、誠意を持って市民への説明・周知を行い、美術館整備の課題解決に向け、市として全力で取り組んでいく。
 

●岩本の意見・要望

 これまでの対応としては、香里ヶ丘が中心で他の地域、市民全体には知らされていない、周知が不足していると思う。
 あくまでも枚方市の美術館として、税金が投入されるわけで、市民全体に向けて、しっかり説明していかなければならない。
 また前回の広報では、かかる経費は一切掲載されていないが、一部修正もあったことから、市民に対し、正直にすべての情報を出して説明をすべき。副市長の答弁にもあったように、あらゆる方策により、市民への周知・説明に全力で取り組んでいただくように要望する。

●●●●質問以上
以下は、討論です。


●美術館の再度の説明会を求める請願についての討論

本委員会における請願第8号の採決に当たり、採択に反対の立場から討論を行います。

本請願で指摘のある美術館については、昨年7月の総務委員協議会において市民の方から寄附の申し出がある旨の報告がありその後、本年3月に議決がありました。

その後に市民を対象にした説明会は4回行われ私も参加してきましたが、今もってなお、十二分に周知・説明されたとは言い難いと思います。

加えて説明会の中では、行政からの情報提供についてホームページに掲載されている資料が当日配布されないなどの不備もあり、そうした点で市民が不信感を抱いていると感じますし、これまでの枚方市のやり方・姿勢には問題があったと言わざるを得ません。

今後、そうした不信感を払しょくするためには、これまでの手法にとどまらず、更なる説明、あらゆる手段により、市民の理解を得ていく努力が必要です。周知・説明が丁寧に行われなければなりません。その中では、よいことだけではなく財政負担なども含め、ありのまま、正確な情報を、しっかり伝えていく必要があります。

市長出席の説明会、答弁では現時点で考えていないということでしたけども副市長もあらゆる方策と仰ってるわけですから、このことを検討すべきです。

一方で、今回の請願の質疑の中では、枚方市として市民全体に対して説明責任を果たしていこうとする答弁がありました。具体的には広報への掲載や、リーフレットの配布、ケーブルテレビの放映、自治会単位の説明会など副市長の答弁にもある「あらゆる方策を講じる」このことによって市民の理解を得ていく努力が行われることも一定確認できました。

こうしたことから今回、請願の趣旨に鑑みても、請願以上の周知・説明について枚方市の努力する姿勢がうかがえたことから、本請願について不採択と考え、反対します。