私は漢字が得意だったと思う。


漢字そのものが好きだったし、へぇ、これはこんな字を書くのか!と思ったり、当て字のその意訳の妙には感動を覚えたりもした。

(洋琴でピアノだとか)


へんやつくりで分類されるシステムも好きだし、へんを変えたらいろんな字になるところも好き。

文字そのものに意味があるなんてヒエログリフのようでロマンを感じる。


前置きが長くなったが、漢字の勉強が苦でない民からは理解できないのだが、

末っ子が漢字が不得意なのである。


読み仮名は勉強して覚えたことがないので、1年生の時にまず読み仮名で空白があることに驚いたものだ。

書きは言わずもがな。



彼は脳みその特性上、パズルや図形はめちゃくちゃ得意の民であるので、

へんやつくりのシステムでぐんと覚えるようになった。



読書をするようになって読みには強くなったし、習ってない字でも頻出の字は読めるようになっていた。

※必殺、攻略、改造、攻撃、防御など語彙には偏りがあることは否めない。


よし、これで漢字は大丈夫だと思ったのも束の間。


パズルや図形として字をとらえているらしく、左右回転してあったり、パーツの組み合わせは合っているのに配置が違っていたり、線や点の勝手な追加、減少が見られたり。


これはなんでこんな間違いを?!と叱ってしまったのだが、これも脳みその特性上、


形を覚えるのはめちゃ強いが、線や点などの細かいものは苦手


らしい。なんでだ。


Aと∀を同じものだととらえる脳みそらしい。

回転さすな。

さすがに上下逆はないが、鏡文字になっていることはたまにある。

裏返すな。


毎日1ページ書いているのだが、書き終わったあとにどんな字書いた?と聞いても「なんだっけ」

と言われる始末。

ふざけてるのかなと思っていたがこれも脳みその特性らしい。


脳みその特性と付き合って勉強をさせていくのは骨が折れるが、幸い彼は勉強が嫌いではないし100点だって取りたいと思っているので

なんとか彼に合う方法はないかと模索している。


今は

・宿題の字は寝る前に超小テスト(付箋サイズのテスト)

・次の日に超小テスト(付箋サイズのテスト)

・5文字溜まったら小テスト

を細かくしている。


そのうちにこうしたら覚えられるなという方法が見つかればいいと切に願っている。


漢字一つとっても自分とは覚えやすさ、覚え方が違うのだから、

下手にこうしたら覚えられる、こうしたら理解できるを押し付けたらいけないなと思う。


彼を漢字嫌いにする前に気づいてよかった。

脳みその特性を詳しく知れたのは彼も周りも消耗が減るので良かったなぁと思う次第である。