ビタミンCにがんと闘う新しい機能
ビタミンCが抗酸化物質としてフリーラジカルを中和することはよく知られているが、米オレゴン大学の研究では、脂肪代謝の毒性副産物に反応して中和するというビタミンCの機能が初めて判明した。
この脂肪代謝物に関する新たな発見は、ビタミンCが酸化脂肪から生成される毒性化合物の防御で複雑な役割を果たし、それらが引き起こす遺伝子の損傷および炎症を阻止することを示す上で極めて重要である。
これは体が脂肪代謝副産物の毒性を回避する主要な経路と見られ、明らかにがんの予防と関連している、と同大学ライナス・ポーリング研究所准教授Fred Stevens博士は用意された声明の中で述べた。
研究は米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences」今週号に掲載されている。(日本経済新聞 HealthDayNews 2004/12/10)
ビタミンEのサプリメント、効能に疑問=研究
【シカゴ15日ロイター】カナダのマクマスター大学とハミルトン・ヘルス・サイエンス・コープ社は15日、ビタミンEのサプリメント(栄養補助食品)を毎日摂取しても、血管疾患や糖尿病の高齢者にはガンや脳卒中、心臓発作を防止する効果はなく、かえって心臓疾患発症のリスクが高まる可能性もあるとする研究結果を発表した。
報告は、「われわれの研究で、ビタミンEのサプリメントに効果がないことや潜在的な有害性があると分かったことから、血管疾患や糖尿病のある患者に投与すべきでないとの説が強く裏付けられた」としている。
調査によると、ビタミンEを摂取していた人が心臓疾患で入院する確率は、摂取していない人を40%上回った。
ビタミン摂取については、必ずしも健康への早道ではなく、かえって有害にさえなり得るとの指摘が増加している。(ロイター通信 2005/03/16)
菜食主義は骨を丈夫に 骨粗しょう症になりやすい否定
米・ワシントン大が調査
【ワシントン=松川貴】菜食主義者の骨は丈夫-。米ワシントン大学医学部の調査チームは28日、野菜や果物など生鮮品しか食べないベジタリアンは骨粗しょう症になりやすいとの説を否定する調査結果を発表した。
同チームは18人の厳格なべジタリアンと通常の米国人グループを比較。骨の健康と密接に関係があるビタミンDは、ベジタリアンの方がかなり高かった。ビタミンDは牛乳などから摂取するが、牛乳を飲まないベジタリアンは日光に当たることで、皮膚からビタミンDが生成されたと推定されている。
また、体格指数(BMI)はベジタリアングループが平均20.5。もう一方は25で、痩身(そうしん)が骨への負担を軽くしている、という。BMIは20から24の範囲が健康とされる。
さらに、心臓病や糖尿病と関係するC反応性タンパク質、乳がんとの関連が指摘されるインスリン様成長因子も低かった。
調査を指導したフォンタナ医師は「もしがんや心臓病の危険性を低くしたければ、もっと生野菜や果物類を食べるべきだ」と話している。(東京新聞 2005/03/30)
ビタミンDが前立腺ガンを予防する
血液中にビタミンDが多く含まれている男性は、前立腺ガンにかかるリスクが、ビタミンDが少ない男性より、はるかに小さいことがわかった。ボストンのブリガム女性病院とハーバード大学医学部のスタッフの研究。研究対象は、同グループが長年健康調査を続けてフォローしている医療従事者と医療従事者OB。
1982年に約1万5000人の男性の血液を採取した。18年後調べたところ、このうち1082人が前立腺ガンにかかっていた。そこで、保存されていた血液から、含まれているビタミンDの量を調べた。
次に前立腺ガンにかかっていない1701人の血液中のビタミンD量を測定した。すると、前立腺ガンにかかった人は、かからなかった人に比べてビタミンDの量が半分であることがわかった。(日経ヘルス 2005/04/08)
半年服用で中性脂肪3割減 ビタミンPと糖の結合物質
林原生物化学研究所(岡山市)は11日、ビタミンPの一種に糖を結合させた物質に、血液中の中性脂肪を減らす作用を確認したと発表した。現在も食品の原料に使われているが、動脈硬化予防に役立つとして医薬品などへの応用も検討する。
ビタミンPは血管強化などの作用があるとされる。同研究所は糖と結合させて水溶性を高め、吸収しやすくした「糖転移ヘスペリジン」を開発した。成人男性25人で実験。500ミリグラムを6カ月間毎日摂取し、高脂血症の人は中性脂肪が平均3割減少。正常値の人はほとんど影響がなかった。
肝臓細胞で調べると、この物質によって中性脂肪の分泌が制御されていた。
かんきつ類の皮を原料にしており、副作用はないという。5月に東京で開かれる日本栄養・食糧学会で発表する。(共同通信 2005/04/11)
ビタミンDで肺ガンの生存率が上がる?=米ハーバード大調査
【ライブドア・ニュース25日東京】AP通信によると、ビタミンDの摂取と肺ガンの生存率との間に相関関係があることを示す研究成果がこのほど発表された。デビッド・クリスチャーニ・ハーバード大学教授のグループは、マサチューセッツ・ジェネラル病院などの初期肺ガン患者456人を対象に、食事やサプルメント、肺ガン手術の時期について聞き取り調査を行った。その結果、ビタミンDの摂取量が多く、夏に手術した患者の5年生存率が72%だったのに対し、同摂取量が少なく、冬に手術した患者では29%だった。ビタミンDは、皮膚が日光に当たることによって作られることから、手術前後にビタミンDを多く摂取すれば肺ガン生存率を上げられる可能性もあり、今後の研究が注目される。(ライブドア・ニュース 2005/04/25)
前立腺がん患者の寿命を延長させるビタミンDを開発
米オレゴン健康科学大学が開発した強力なビタミンD剤DN-101によって、死に直面した前立腺がん患者で延命効果の得られたことが、臨床試験で明らかになった。
AP通信によれば、試験は放射線療法ないし外科的治療後に薬剤療法を実施してもがん細胞の増殖がみられる進行性の前立腺がん患者250例を対象としたもの。現状では、この種の症例に対しては、生存期間を平均16か月延長させる抗がん薬ドセタキセルを用いた化学療法が行われている。
試験では、ドセタキセルに開発されたビタミン剤DN-101を併用投与した結果、化学療法による生存期間が平均7.1カ月延長した。また、前立腺特異抗原(PSA)は、併用投与群およびドセタキセル単独投与群でそれぞれ63%、52%の低下していた。
今回の試験結果は、DN-101が進行性の前立腺がん患者に延命効果を示すものであるが、DN-101の上市承認に至る十分な患者数の規模ではなかった。承認には、約600例の患者を対象とする試験が必要という。(日本経済新聞 HealthDayNews 2005/05/18)
がん治療ビタミンで楽に
京大名誉教授ら 患者の副作用改善
吐き気や下痢といった抗がん剤と放射線治療の副作用の抑制にビタミン剤が有効―。京都大の鍵谷勤名誉教授(石油化学)と京都府立医大が実施した臨床治験で、こんな結果が実証された。がん患者に負担をかけずに、薬剤投与量と照射線量を増やすことができるとして、今後さらに治験を重ねる方針。成果は三重県桑名市で28、29日の両日に開かれる研究会で症例報告される。
鍵谷名誉教授によると、臨床治験は副作用を訴えた抗がん剤と放射線治療の患者3人ずつ計6人を対象に実施。治療前や治療後にビタミンCやEを配合した薬を服用したところ、いずれも副作用症状が改善された。
月3回の抗がん剤治療で吐き気や不眠、食欲不振を訴えていた乳がん再発患者(56)は、ビタミンEを配合した薬剤50ミリグラムを服用したところ副作用は起きず、6カ月間の治療で抑制効果を確認できた。
乳がんが腰椎に転移した患者(65)も、約1分間の放射線治療で下痢に悩んでいたが、ビタミンCを配合した薬剤10グラムを服用したところ、計10回の治療で一度も下痢は起こさなかったという。
鍵谷名誉教授は「激しい吐き気や下痢に苦しむ多くの患者に勇気を与える治療で、社会的影響は大きい」と話している。(産経新聞 2005/05/25)
南アでエイズ治療薬巡り訴訟、NGOが政権の政策批判
【ヨハネスブルク=加藤賢治】世界最多のエイズウイルス(HIV)感染者(約530万人)を抱える南アフリカで、エイズ治療薬を巡る訴訟が始まった。
訴訟は、免疫機能を回復させる治療薬の普及を訴える民間活動団体(NGO)が、その活動を中傷するドイツ人医師に対し、中傷キャンペーンの即時停止を求めたもの。
医師の主張は、治療薬の効果に懐疑的なムベキ南ア大統領の見解と酷似しており、訴訟は、ムベキ政権のエイズ政策を批判するものでもある。
訴えを起こしたのは、公的医療機関での治療薬の無料配布を求めてきた民間活動団体「治療活動キャンペーン(TAC)」。被告のドイツ人医師のマティアス・ラト医師が主宰する財団は、ビタミン補給の有効性を唱え、南アの新聞広告などで「治療薬は副作用が強く、免疫機能を破壊する」「TACは製薬会社の手先」などと持論を展開してきた。TACは「広告内容は事実無根」と提訴、5月13日に初公判が開かれた。
訴訟は、ムベキ政権のエイズ政策を問う構図も併せ持つ。大統領はHIVとエイズ発症の関連性を疑い、製薬会社がTACを資金援助していると非難したこともある。エイズ発症者の免疫不全は貧困による栄養不良が原因との立場を取る。
ムベキ大統領は、1日に1000人以上がエイズ関連の病で死亡するとされる南アのエイズ禍は誇張されていると主張し、南アのエイズ政策への批判を「人種差別」と退けてきた。南アのエイズ研究者によると、ムベキ大統領はこうした批判を「黒人は性行為を抑制できない」との黒人蔑視(べっし)と受け取っている。こうした大統領の姿勢について、ヨハネスブルク大のピーター・フーリー講師は、「エイズ禍の責任をアフリカに貧困をもたらした植民地政策など外部に転嫁している」と分析している。(読売新聞 2005/05/26)
がん治療の副作用抑制 ビタミン配糖体が効果示す
がんの治療で行われる放射線照射や抗がん剤の投与は、吐き気や下痢などの副作用をしばしば引き起こし、患者を苦しめる。財団法人体質研究会(京都市)主任研究員の鍵谷勤京都大名誉教授は、ビタミン EやCにブドウ糖を結合させた物質・ビタミン配糖体に、これらの副作用を抑制する働きがあると考え、研究を進めている。
鍵谷名誉教授らは、2002年から今年にかけ、京都府立医大病院など3病院で、放射線治療や抗がん剤の投与を受けていた4人のがん患者の同意を得て、ビタミンEの配糖体(TMG)とCの配糖体(AAG)を服用してもらい、効果を確認した。
いずれも吐き気や下痢、不眠や食欲不振などの副作用に苦しんでいたが、服用後は収まった。また、抗がん剤投与を受ける前に服用した別の1人は、治療開始後も副作用が出なかった。鍵谷名誉教授らは、5月の癌(がん)治療増感研究会で結果を発表。TMGの臨床研究をしているインドの医師も今年、放射線治療の副作用が抑えられたとする報告を出している。
もともとビタミンEやCは、有毒な活性酸素などの体内での働きを抑える抗酸化剤として知られる。ただ、Eは油状で水にまったく溶けないので単独では体内に取り込みにくく、Cは摂取してもすぐ体内に排せつされる欠点がある。
その点、TMGは水溶性のため、細胞内にまで入り込むことができ効果を発揮。AAGも血液の中に長くとどまることができるのが、副作用抑制に関係しているとみられる。
鍵谷名誉教授は京大などで20年以上にわたり、放射線化学を研究。放射線から人体を守る物質を追求する過程で、TMGに着目した。TMGの働きの研究は、鍵谷名誉教授を中心に、インドのほかロシアなどでも行われており、副作用抑制の詳しい仕組みの解明が期待される。
鍵谷名誉教授は「これまで副作用は、患者が我慢するしかなかったのが実情」と指摘。「TMGなどで副作用が抑制できれば、抗がん剤や放射線の量を増やすこともでき、積極的ながん治療にもつながる」と話す。(京都支局・土平 研)(中日新聞 2005/07/08)
化学療法薬&ビタミンDで、前立腺ガン患者の延命に効果
前立腺ガンが進行して、手術も放射線療法もむなしく、ただ死を待つばかりとなった患者に、抗ガン剤とビタミンDの組み合わせがすばらしい延命効果をもたらすことがわかった。
組み合わせるのは、化学療法剤「ドセタクセル」(docetaxel )と「DN-101」という名前の特殊なビタミンD剤。オレゴン健康科学大学の研究者らが250人の末期前立腺ガン患者を対象に行なった試験では、ドセタクセルのみでも末期の前立腺ガンに平均16カ月の延命効果が期待できるが、同時にビタミンDを与えると、さらに7カ月の延命効果が加わり、ほぼ2年間生き延びることがわかった。(日経ヘルス 2005/07/19)
ビタミンCの効果的な摂り方
この時期、私達に最も必要な栄養素ビタミンC。それは夏の強い紫外線や暑さがストレスとなって体の中のビタミンCを奪っています。悪いことに夏は野菜や果物のビタミンCも減っていて食事で摂れるビタミンCが乏しい。ビタミンCは吸収がとても悪く、しかも体外に排出されやすいため、効果的に摂るにはひと工夫が大切(監修:茨城キリスト教大学教授・落合 敏 栄養学博士)。
■肌荒れ・疲労・動脈硬化・血圧安定に特に効果を発揮するビタミンCの食材は果物(とくにリンゴはビタミンCをすばやく吸収させ、血中濃度を高める──10時と3時のおやつにそれぞれ半個ずつ分けて、細かく刻んだリンゴをよく噛んで食べるとよい)
■貧血・骨粗しょう症・イライラ・白内障に特に効果を発揮するビタミンCの食材は野菜(とくにホウレン草はビタミンCの酸化を防ぎ、再び活性させる力を持っている──1日80gを朝昼夕と3回に分けて、冷凍させたホウレン草を解凍せずに調理し、炒めたホウレン草に少量のトウガラシを加えて食べるとよい)
■カゼ・胃腸障害・むくみ・ガンに特に効果を発揮するビタミンCの食材はイモ類(とくにジャガイモはビタミンCを体内で長持ちさせる──1日150gを朝昼夕と3回に分けて、電子レンジで3~5分ラップで包んで加熱したジャガイモを、ポテトサラダにして食べるとよい ※熱に弱いビタミンCであるが、農林水産消費技術センターによって、電子レンジでジャガイモに熱を加えると、ビタミンCの量が38%増加し、体内で長時間維持できることがわかった)
■ビタミンCの吸収をよくするための効果を高めるひと工夫──1日10回食前に筋肉を動かすとよい(日本テレビ系列番組「おもいッきりテレビ」 2005/09/05)
多くのインド低所得者が外国製薬会社の人間モルモットに
【バンガロール(インド)30日】新薬の開発コストを下げるためインドで臨床試験を行う外国製薬会社が増加している。業界関係者によると、新薬をつくるには10億ドル(約1130億円)以上かかることも珍しくないが、そのうち3分の2近くは臨床試験コストという。インドには安い報酬で人間モルモットに応じる低所得者がたくさんおり、インドで臨床試験を行えば、新薬開発コストを55%以上削減することが可能。
またインドには英語に不自由せず、科学知識を持った熟練労働者がたくさんいる。他の国にはない、こうした利点に着目してインドに新薬試験拠点を設けた外国製薬会社は約50社に上っている。これら企業は本国で新薬の動物実験と、ボランティアを対象にした第1次の臨床試験を行ったあと、インドで第2次、第3次の臨床試験を実施する。
米国のコンサルタント会社によれば、インドの臨床研究産業は2010年までに15億ドルの規模に発展する見込み。そのころには約30万人の人間モルモットが必要になるという。批判派は、心ない企業が疑問のある新薬の実験台にインドの膨大な非識字人口を利用する危険があると指摘している。〔AFP=時事〕(時事通信 2005/09/30)
英でエイズ「自然治癒」 治療受けず陰性に
【ロンドン=時事】エイズウイルス(HIV)に感染したものの、治療も受けないまま、自然に治癒していたケースが英国で報告され、「奇跡」として医療関係者らを驚かせている。病院ではさらに検査を重ねる計画だが、エイズ治療の突破口になるかもしれないと一部では早くも期待が高まっている。
13日付の英各紙によると、エイズの「自然治癒」が確認されたのは現在ロンドンに住むアンドルー・スティンプソンさん(25)。2002年8月、3回にわたりHIVの抗体が確認された。しかし、「03年10月、12月、さらに04年3月の検査ではいずれも陰性」(タイムズ紙)との結果が出た。医療当局は「検査ミス」について調査、誤りがないことを確認した。
スティンプソンさんは感染判明後、抗酸化剤のコエンザイムQ10やコラーゲン、ビタミン剤などを摂取したというが、治癒との関係は不明だ。(中日新聞 2005/11/14)
南アの活動家と医師会、エイズ治療めぐり政府を提訴
【ケープタウン29日ロイター】南アフリカのエイズ活動家らと医師会は、ビタミン剤などをエイズ治療薬として患者に推めている著名医師を野放しにしているとして、南ア政府を訴えた。関係者が29日に明らかにした。
エイズ団体の治療行動キャンペーン(TAC)と南ア医師会は、チャバララムシマング厚生相がマチアス・ラス医師の南アでの活動を認め、国民に被害を与えていると主張。
TACのシフォ・ムハティ氏は記者会見で、「マチアス・ラスは貧しい黒人をモルモットとして利用しており、政府はそれに対して何もしていない」と非難した。
裁判所に提出した訴状でTACと医師会は、ラス医師がケープタウン郊外で行っているビタミン剤の臨床実験について、厚生相と医薬品協議会にそれを中止させるよう求めている。
ラス医師の活動については、倫理協会からの承認を得ていないだけでなく、エイズの進行を遅らせる抗レトロウイルス(ARV)薬の使用も妨げているとの批判が出ている。
エイズ活動家らによると、南アでは毎日900人がエイズに関連した病気で死亡。政府は、人口4500万人のうち560万人がHIV感染者と推計している。
米国を拠点とするラス医師は、エイズ対策として栄養剤やビタミン剤を推奨する一方、ARV薬を有害だとするパンフレット配布や新聞への広告を行っている。(ロイター通信 2005/11/30)
ビタミンDの摂取でがんリスク軽減=米研究
【ワシントン28日ロイター】米国のがん研究者チームは28日、ビタミンDを摂取すると、大腸がん、乳がん、卵巣がんにかかるリスクが低くなると発表した。
ガーランド博士は電話インタビューで「ビタミンDの摂取を増やすことを推奨したい」と述べた。
同博士のチームは、ビタミンDと特定のがんとの関連性について1996年―2004年に世界中で行われた63の研究を精査。この中には、長期的かつ大規模な研究も含まれた。
ガーランド博士によると、喫煙が肺がんに悪影響を及ぼすという関係が明らかであるのと同じくらい、ビタミンD摂取のメリットは明確だという。
博士は「これほどがん予防能力があるものは他にない」と述べ、政府や保健当局者らに対し、ビタミンDを含む食品の強化に努めるよう促した。
ガーランド博士は、カリフォルニア大学サンディエゴ校がんセンターのチームメンバー。(ロイター通信 2005/12/29)
妊娠時のビタミンD摂取で生まれる子の骨が丈夫に
妊娠時に、ビタミンDが多い食品を良く食べ、サプリメントのビタミンDをよく飲んだ母親からまれた子どもは、後々までも骨が丈夫で、強く、がっちりした体格であることがわかった、と英国の研究者が報告した。
これまでの研究では、体格が良く、栄養状態が良く、良く運動をする女性から生まれた子どもは、骨が丈夫で、後年、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)など、骨の病気にかかるリスクが小さいと言われていた。
この研究では、まず、198人の9歳の子どもの骨量、骨密度を測定した。
これらの子どもたちの母親は、妊娠時に、別の目的で、食事の習慣や内容について、調べてあった。そこで、母親が妊娠時に、どれくらいビタミンDを摂取していたか、その推定量などを割出した。その結果、母親の約半数は、妊娠時にビタミンDの摂取が基準値より低かったことがわかった。
そのデ-タを突き合わせると、ビタミンDが不足していた母親から生まれた子どもは、不足していなかった母親から生まれた子どもよりも、明らかに、カルシウムなど、骨を構成しているミネラル分が少なく、また骨密度が低かった。(日経ヘルス 2006/01/17)
カルシウムとビタミンDで老人の腰骨骨折を予防
サプリメント(補助栄養食品)に関する、かつてない大がかりな調査研究で、カルシウムとビタミンDの組合せで、高齢女性が腰骨を骨折する割合が約3割減少し、予防効果があることがわかった。2006年2月16日発売の医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」で発表された。
研究は米連邦政府の肝いりで行われている全米規模の「女性健康イニシアチブ」(Women Health Initiative )と言う名前の調査の一環で、50歳以上79歳までの女性、3万6282人を対象に行われた。
被験者を2グループに分け、1グループには、毎日1000mgのカルシウムと400国際単位のビタミンDを与えた、残り半数には偽薬を与えた。
こうして約7年経過後に、調べたところ、被験者全員の腰骨の骨密度はカルシウム・ビタミンD組は1%アップし、腰骨骨折のリスクは12%減っていた。(日経ヘルス 2006/02/21)
ビタミンC不足で老化促進 都の研究員ら解明
ビタミンCが不足すると老化が進みやすくなることを、東京都老人総合研究所の石神昭人・主任研究員と東京医科歯科大大学院の下門顕太郎教授らの研究グループがマウスの実験で明らかにした。人の老化のメカニズムの解明につながることが期待できるという。米科学アカデミー紀要(電子版)で4日に発表する。
マウスなどは人と違い、体内でビタミンCを合成できる。グループは、ビタミンCを合成できないマウスを遺伝子操作でつくり、ビタミンCが少ないえさで飼育した。死亡で半数になる速さを比べたところ、通常のマウスは24カ月かかったが、操作したマウスは6カ月で半数となった。死因は老衰で、4倍の速さで老化が進行したことになる。
さらに、ビタミンCを全く含まないえさでこのマウスを飼育すると、人がビタミンCの欠乏でかかる壊血病の症状が現れて、約半年後にはすべてが死んだ。
日本ビタミン学会ビタミンC研究委員会委員長の村田晃・佐賀大名誉教授は「ビタミンCの老化防止作用について、動物実験で科学的な根拠が出たのは初めてではないか。ビタミンCが不足すると老化が進むと言われてきたが、それを裏付けるデータで、より確実になってきた」と話している。(朝日新聞 2006/04/03)
ビタミンC:老化予防に有効 不足のマウス老い4倍加速
ビタミンCが不足したマウスは通常のマウスに比べ、4倍以上老化が速く進むことを東京医科歯科大と東京都老人総合研究所などの研究チームが突き止めた。研究チームは「ビタミンCが、老化の予防に有効である可能性が高まった」と結論付けている。4日付の米科学アカデミー紀要の電子版に発表した。
研究チームは、老化が進むと減る特定のたんぱく質を解析した結果、ビタミンCを合成する酵素と同一であることが分かった。このたんぱく質を持たないマウスを遺伝子操作で作り、正常なマウスと同時に飼育したところ、6カ月たつと、正常なマウスはすべて生きていたが、たんぱく質を持たないマウスは半数が老衰で死んだ。
臓器や血中のビタミンC量を比べたところ、たんぱく質を持たないマウスは正常なマウスの10分の1だった。研究チームは「マウスは体内でビタミンCを合成するため、たんぱく質を持たないマウスは、ビタミンC合成ができず、老化が急速に進んだようだ」と話す。
ヒトは、このたんぱく質があっても体内でビタミンCを作ることはできない。今回の実験結果は直接、ヒトでもビタミンCが老化予防に有効と示すものではないが、たんぱく質を持たないマウスをヒトの老化に関する研究に活用することができるという。【永山悦子】(毎日新聞 2006/04/04)
粗しょう症:治療に道 ビタミンKがコラーゲン増──埼玉医大
野菜や納豆に多く含まれるビタミンKに、骨を構成するたんぱく質のコラーゲンを増やす働きがあることを、井上聡・埼玉医大ゲノム医学研究センター教授らの研究チームが突き止めた。骨粗しょう症の治療につながる成果で、米生化学学会誌に掲載された。
研究チームは骨を作り出すヒトの骨芽細胞にビタミンKを投与し、その反応を調べた。その結果、骨のコラーゲンを増やす働きを持つ「tsukushi」と呼ばれる遺伝子の働きが活発になることが分かった。
ビタミンKには、緑黄色野菜に豊富に含まれるK1と納豆や乳製品などに比較的多いK2があり、大量に摂取しても毒性はないとされる。ただ、血液を固めるたんぱく質の働きを助ける作用があるため、血を固まりにくくする血栓症の薬を服用している人は摂取に注意が必要だという。
井上教授は「骨を建物に例えれば、コラーゲンは鉄骨、カルシウムはコンクリート。骨粗しょう症治療では、コラーゲンも増やすことが重要で、新しい薬剤の開発につながる成果だと思う」と話している。【大場あい】(毎日新聞 2006/06/26)
ビタミンDが膵臓がんの発症予防に効果
ビタミンDの摂取により、膵臓がんのリスクが半減されることが明らかになった。これは、米Northwestern大学と米Harvard大学の研究によるもので、Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention誌9月号に掲載された。
今回の研究は、ビタミンDによる膵臓がんの予防効果を大規模な疫学調査で検討したほぼ初めての研究だという。40歳から75歳の4万6771人の男性と、38歳から65歳の7万5427人の女性のデータを解析した。
その結果、米国で推奨されているビタミンDの摂取量(400IU/日)を摂取している場合、膵臓がんのリスクが43%下がることが明らかになった。これは、ビタミンDの摂取が150IU/日以下の場合、膵臓がんのリスクが22%下がるのみであることに比べて、有意な数字だ。また、400IU/日以上を過剰摂取しても、リスクは変わらなかった。
これまでの研究で、膵臓がんのリスク因子は、喫煙以外には明らかになっていなかった。ただし、近年の実験で、ビタミンDががん細胞の増殖をおさえる効果があることが明らかになっている。加えて、ビタミンDには、前立腺がんの予防効果があることが他の研究で示されている。また、日照時間が長い地域では、前立腺がん、乳がん、大腸がんの患者数が少なく、死亡率も低いことが知られている。ビタミンDは、紫外線を浴びることで体内で合成されることが分かっている。(小板橋 律子)(日経BP 2006/09/14)
「COPD」の主因・ビタミンC不足と喫煙!
東京都老人総合研究所と順天堂大学医学部の研究チームは、高齢者に多い肺の病気、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症の主因がビタミンC不足であることを突き止めた。喫煙によって症状が加速することも証明した。患者数が急増しているCOPDの治療薬の開発や予防法を探る成果として注目を集めそうだ。
老人研の石神昭人主任研究員と順天堂大の瀬山邦明助教授のチームは、「SMP30」というビタミンCを合成するたんぱく質を作れないよう遺伝子操作したマウスに、タバコを吸わせた。このマウスの肺を解剖して調べたところ、タバコを吸わせないマウスに比べ3倍早い2ヶ月でCOPDになることが分かった。
ビタミンCに不足が老化を加速させることが分かってきた。今回のビタミンCを作らないマウスでも早期に肺胞が大きくなるという老化現象を確認した。さらに喫煙させることで、肺胞の破壊が起こり、一気にCOPDに進行するという。これまでビタミンCや喫煙と、COPD発症の因果関係は科学的に解明されていなかった。石神主任研究員は「ビタミンCの摂取や喫煙がCOPDの予防につながる可能性が高い」と話す。
COPDは別名「タバコ病」といわれ、高齢者に多い。初期は息苦しさが目立つだけだが、進行すると呼吸困難になって死に至る。世界では死因の第4位と高く、日本の患者数は21万人程度という。日本では近年40歳ぐらいから発症するケースが増えており、潜在的な患者数は500万人を超えると考えられている。一連の成果は米国胸部疾患学会詩に掲載された。(日経産業新聞 2006/09/14)
カルシウムで大腸がん予防=日光浴びないと効果減-1700人対象に疫学調査
カルシウムやビタミンDの摂取量が多い人ほど大腸がんになりにくいことが、古野純典九州大教授(予防医学)らによる約1700人を対象とした疫学調査で分かった。カルシウムなどの発がん抑制機能は動物実験などで知られているが、日本での大規模な疫学調査は初めて。横浜市で開かれている日本がん学会で29日発表した。
調査は2000~03年に実施。福岡市と近郊の病院に入院する大腸がん患者840人と、一般住民から抽出した833人を対象に、面談方式で詳細な食事内容や生活習慣などを聞き取り、大腸がんとの関連を調べた。
食事から算出したカルシウム摂取量で5つの群に分類。最少摂取群と比べ、最も多い群は32%、2番目に多い群は14%、大腸がんのリスクが低かった。
ただし、仕事内容や屋外スポーツなどで日光を浴びる時間が多い群と少ない群に分けると、少ない群ではこの傾向が見られなかった。日光に当たらないと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが体内で作られないためと考えられる。(時事通信 2006/09/29)
野菜は脳の若さ保つ~高齢者に効果大と米研究者
高齢者は野菜を食べることで脳の年齢を若く保つことができ、認知力の低下を防げるとの研究結果が、科学誌ニューロロジーの最新号に掲載された。
AP通信によると、シカゴにあるラッシュ大学医療センターのマーサ・クレア・モリス助教授らは、シカゴ在住の65歳以上の男女1946人(約60%は黒人)を対象に6年間、食生活を調査した。その結果、毎日2食分以上の野菜を取っていた人は、そうでない人に比べ脳年齢が5歳以上若かった。
野菜1食分は、カットした物なら2分の1カップ、生で食べる葉野菜なら1カップとして計算。また食生活の記録と並行して、6年間で3回、認知力検査を実施した。検査には短期および長期の記憶力測定が含まれ、記号や数字を瞬間的に見せるテストも行われた。
全体では加齢につれて得点は徐々に下がったものの、1日2食分以上の野菜を食べていた人たちは、そうでない人たちよりも認知力の低下度が約40%も低かった。これは5年分の若さに相当する。
脳年齢の保持に最も効果があると考えられるのは、ホウレンソウ、キャベツ類などの緑黄色野菜だった。モリス助教授らは、緑黄色野菜は、体内で作られ細胞を傷付ける化学物質に強いビタミンEなどの抗酸化剤を豊富に含むからではないかと推測している。
今回の調査では、果物に認知力の低下を遅らせる効果は見られなかった。野菜は一般に果物よりビタミンEが豊富で、ドレッシングなどの油分と一緒に食べられることが多いため、体内にビタミンEその他抗酸化物質が吸収されやすいのではないかと、研究者は分析している。(U.S. FrontLine 2006/10/27)
がん治療、ビタミンCが救世主となる? 米国の病院では臨床研究も
ビタミンCといえば、免疫力を高め、病気予防にいいといわれているが、さらに一歩進んで、がん治療そのものにビタミンCを用いる研究が進んでいる。カラダに優しい“夢の抗がん剤”となるのか。
「この1、2年で米国の公的機関の研究者たちが、高濃度ビタミンCによる抗がん効果の論文を相次いで発表しています。それによると大腸がん、肺がん、膵臓(すいぞう)がん、腎臓がんなどに有効とされ、米国の病院ではすでに臨床研究も進められています」
こう話すのは、杏林大学保健学部臨床内科の柳澤厚生教授。ビタミンCが病気の予防だけでなく、がん細胞そのものにも力を発揮するという研究は実は最近始まったものではない。
「ノーベル化学賞を受賞したライナス・ボーリング博士が、70年代にがん患者にビタミンCを投与し、延命効果があると発表しました。ところがこれについては米医学界内でも賛否があり結局、ビタミンCの抗がん効果については30年以上も封印されていたんです」
この30年でがん研究は飛躍的に進み、過去の研究についても様々な形で検証が進められるようになった。実は柳澤教授自身も昨年、患者からの問い合わせをきっかけにこの研究に関心を持つようになったという。では、いかにビタミンCががん細胞を攻撃するのか。
「ビタミンCは、自分が酸化されることで強力な抗酸化作用を発揮します。その際、正常な細胞は過酸化水素を中和する酵素を持っているが、がん細胞はその酵素が少ないために中和できない。そのため、大量の過酸化水素を発生し、がん細胞を攻撃する」
具体的には点滴を使って直接血管内にビタミンCを取り込む。1回に60グラム程度。通常、みかん1個のビタミンC含有量は約30ミリグラムだから、日常生活の中でそう簡単に摂取できる量ではない。また、仮にサプリメントでビタミンCを体内に取り込んだとしても、腸管から吸収され細胞に到達する前に代謝され、力は発揮されにくいのだそうだ。
「ビタミンCは水溶性なので、余分なものは体外に排出され、副作用がないのもメリットです」
現在、がんの治療と並行して高濃度ビタミンC療法を希望する人に、柳澤教授が「スピックサロン・メディカルクリニック」(神奈川県鎌倉市)で治療指導を行っている。日本では、まだこれからの代替療法。ビタミンC療法は、どこまで日本に浸透するか。(足達純子)(夕刊フジ 2007/01/31)
ビタミンD摂取と日光浴で乳がん、結腸がんの危険性が大幅減=米研究
【ワシントン6日】米国の医学ネットサイトは、ビタミンDのサプリメントを摂取し、毎日適量の日光を浴びてビタミンDの体内濃度を上げると、乳がんになる危険性を約50%、結腸がんのそれを3分の2減らせるとの研究結果を掲載した。
ビタミンDは脂溶性で、日光を浴びることで体内で合成される。1760人を対象とした乳がんに関する研究では、血中のビタミンDのレベルが最低のグループが乳がんになる最高の率を示し、乳がんになる率はビタミンDのレベルが高いほど減少するという明確な相関関係が見られた。
研究者によると、1日当たり2000国際単位(IU)のビタミンD3を摂取し、1日に10-15分間日光に当たれば、乳がんになる危険性を50%減らせるという。
また、1448人を対象とした結腸がんに関する研究でも同様の結果が得られ、1日当たり2000IUのビタミンD3と10-15分の日光浴で、結腸がんになる危険性が3分の2減らせる可能性があることが判明した。〔AFP=時事〕(時事通信 2007/02/07)
ビタミンC:白内障を抑える効果 国内で初確認
日ごろの食事でビタミンCを多くとっていると白内障になる率が低いとの結果が、厚生労働省研究班(担当研究者=吉田正雄・杏林大医学部助手)の3万5000人規模の調査で出た。海外では同様のデータが出ていたが、国内で確認されたのは初めて。白内障は目の中の水晶体が酸化されて濁ることで発症するが、ビタミンCには酸化を抑える作用があり、濁りを防ぐとみられるという。
研究班は95年、岩手、秋田、長野、沖縄の各県に住む男性約1万6000人と女性約1万9000人を対象に調査した。食事の内容を詳しく聞いて個人ごとに1日のビタミンC摂取量を算出後、00年まで追跡すると、男216人、女551人が白内障と診断された。
摂取量で5グループに分けて比べると、男性で最多のグループ(1日のビタミンCが約210ミリグラム前後)は、最少のグループ(同約50ミリグラム前後)に比べ、白内障にかかる率が約35%低かった。女性でも最多のグループ(同約260ミリグラム前後)の発症率は、最少のグループ(同約80ミリグラム前後)より約41%低かった。
吉田助手によると、ビタミンCは、温州みかん1個に約35ミリグラム、レモン1個に約20ミリグラム含まれる。野菜ではホウレンソウやブロッコリーに多い。吉田助手は「1種類でなく、さまざまな食べ物からビタミンCをとってほしい。たばこを1本吸うと約25ミリグラムのビタミンCが破壊されるため、白内障予防には禁煙が望ましい」と話している。
ビタミンCをサプリメントでとった場合の効果は、今回検証していない。海外の研究でも結論は出ていないという。【高木昭午】(毎日新聞 2007/02/27)
マルチビタミン、未熟児出産のリスクを軽減? - 米国
【ワシントンD.C./米国5日AFP】妊娠中にマルチビタミン剤を飲むと、未熟児が生まれるリスクが激減する。このような研究結果が5日付けの「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に掲載された。
調査は、エイズウイルス(HIV/AIDS)に感染していないタンザニアの妊婦8468人(妊娠期間は12-27週)を対象に実施された。その結果、ビタミンB、C、Eを毎日摂取したグループでは、それらを摂取しなかったグループと比較して、標準以下の体重または身長の新生児が産まれる確率は、それぞれ18%と23%減少したという。
今回の調査では、過去の各種調査で効果が確認できなかったビタミンAと亜鉛は用いられなかった。また、両グループとも、タンザニアの妊婦が通常摂取する鉄分、葉酸、マラリア予防薬を摂取した。
調査を行った研究者によると、新生児の体重は、母体の健康、栄養状態、微量栄養素の欠乏などの諸要素に影響されるという。
世界では毎年2000万人の未熟児が誕生している。うち95%以上が発展途上国で産まれているという。(AFP 2007/04/05)
C型肝炎ウイルスを抑制する食品成分 岡山大グループが発見
リノール酸、βカロチン、ビタミンD2
食品に含まれるリノール酸やβ(ベータ)カロチン、ビタミンD2に、C型肝炎ウイルス(HCV)が肝細胞内で増殖するのを抑える効果があることを、岡山大の池田正徳・准教授(ウイルス学)と矢野雅彦研究員(肝臓病学)らが見つけ、米医学専門誌に発表した。
グループは、HCVの遺伝子(RNA)が増えやすくしたヒトの肝がん細胞株に、ビタミンやミネラルなど46種類の食品成分を別々に加え、遺伝子の量が減るかどうかを調べた。その結果、リノール酸など3成分が、HCV遺伝子の数を大幅に減らすことを確認した。インターフェロンを併用すると、効果が高まった。
HCV感染の治療は、インターフェロンと抗ウイルス薬リバビリンの併用が主流だが、貧血などの副作用があるため、服用できない高齢者などに対する治療法が求められている。(読売新聞 2007/04/19)
マルチビタミン過剰摂取で前立腺がんに?
1粒で複数のビタミンを摂取でき、気軽に必要な栄養をバランスよく補給できるとして人気の「マルチビタミン」。ビタミンC、B群、Eなど12―13種のビタミンを組み合わせたサプリだ。
だが、最近、マルチビタミンを過剰に摂取すると、男性の前立腺がんのリスクが増えるという衝撃的な報告が米国立ガン研究所の医学誌で発表され、話題となった。
同所は、男性約30万人を対象に、6年間を追跡して前立腺がんの発症状況を調べている。週7回以上マルチビタミンを摂取した場合、まったく摂取しない男性に比べ、発症リスクが32%に増大。死亡リスクは約2倍に上った。
この結果について、サプリの臨床データに詳しい『おない内科クリニック』(群馬県伊勢崎市)の小内亨医師は、「マルチビタミンに含まれる抗酸化ビタミンの過剰摂取によるものと考えれば理解できる」と指摘。
その上で、「マルチビタミンやマルチミネラルの摂取は、カゼなどの感染予防に効果があったというデータもあります。特に食事摂取が十分にできない高齢者や、糖尿病やダイエット中でビタミン、ミネラルの摂取量が足りない場合、摂取する意味があるかもしれません。しかし、普通に食事できる健康な人には、サプリとして摂取する意味は今のところないと考えます。やはり野菜や果物を食べて、ビタミンやミネラルを摂取してほしい」と話している。(夕刊フジ 2007/06/12)
ビタミンDが発がんリスク下げる~クレイトン大学
ビタミンDが発がんリスクを大幅に低下するという研究報告を、クレイトン大学(ネブラスカ州オマハ)の研究チームがこのほど発表した。米臨床栄養ジャーナル誌に掲載された。
AP通信によると、研究チームは、平均年齢67歳の健康な女性1179人を3グループに分け、第1グループ(446人)に毎日カルシウムとビタミンD3を1000 IU投与した。第2グループ(同数)にはカルシウムのみ、第3グループ(288人)には偽薬をそれぞれ4年間投与した。
この結果、がんを発症した割合は、第1グループはわずか3%(13人)にとどまったのに対し、第2グループは4%(17人)、第3グループでは7%(20人)に上った。
第1グループの発がんリスクは第3グループに比べると60%低かった。第2グループは第3グループに比べ47%リスクが低かった。
発症したがんは、乳がん、結腸がん、肺がん、白血病など。ボストン大学医療センターのホリック博士は「この研究で、充分なビタミンDを摂れば、がんの発症リスクを抑えられることが明らかになった」と話した。
細胞の成長に影響を与えるビタミンDは、以前からがん予防に効果があるのではないかと見られていたが、摂取量や実験対象を管理して試験した研究は今回が初めとなった。
現在政府が高齢者に薦めているビタミンDの摂取量は200~600 IUで、通常マルチビタミン剤に含まれているのはD3ではなくD2。今回の報告書を受けて、ホリック博士は毎日摂取すべきビタミンD の量を1000 IU(D3)に引き上げるべきと訴えているが、米がん協会は「指針では2000 IU以上は危険とあるため、今のところこれまで通りに維持すべき」と見ている。(U.S. FrontLine 2007/06/13)

