義母が室内で転倒して大腿骨を骨折したのが2022年の12月のこと。

ボルトで繋ぐ手術の後、3か月のリハビリを終えて帰宅する時は、車の窓の外は桜が満開でした。

家の中では歩行器を使ってやっと移動できる状態だったので、それまで一人暮らしだった義母の家には毎日誰かが泊まりに行くことに。

私はおよそ週に一度、泊まりに行っていました。

 

頑張り屋な義母なので、できることは自分でやろうと決めていたようです。

体調に合わせて、必ずきちんと歩行器を使って歩く事。

むりして怪我をしてしまっては元も子もないのです。

義母の家は2階に浴室、そして神棚とお仏壇も2階にあり、食堂が1階にあるので寝室も1階にしたのですが、とても2階には登れなく。

そこで、入浴は週2回のデイサービス、神棚とお仏壇のお世話は泊まりに行った人が行っていました。

 

けれど、とても信心深い義母は、自分でお世話をしたいという一心で、少しずつ、手すりにつかまって登る練習をしていました。

そしてついには2階まで上がれるようになったのです。

 

夏が来る頃には、2階に一人で登れるようになっていたので、毎日神棚とお仏壇にお参りをして、シャワーも浴びることができるように。

けれど秋になるとシャワーでは寒いので、デイサービスの入浴だけになっていました。

 

足が冷たくてたまらない、と義母から聞いたのが昨年末のこと。

足を触らせてもらうとびっくりするほとに冷たくて。

以前プレゼントしたポソンという韓国の室内履きは暖かい上に底に滑り止めがついているので、スリッパの代わりに義母は履いているのですが、それを脱いでもらって足を見せてもらうと、膝下からつま先まで、ポンポンに浮腫んでいたのでした。

 

とにかくまずは暖めなくては。

足湯用のバケツを手に入れて、私が泊まる日には足湯をすることに。

野口整体を私に紹介してくれたのは義母なので、足湯の効果についてもよくご存知です。

少し熱めのお湯に足首までいれて約10分ということもちゃんと理解して頂いています。

ラベンダーのアロマオイルを垂らした塩を一つかみいれると、暖まり具体が違うね、と気づいてくれる。

足湯をしている間に、CS60で膝まわりを施術します。

痛くない程度に...

 

骨折した後は、身体がギプス代わりに筋肉を固めることがあるので、緩めない方がいい事もあるのですが、もう1年経過していたのでそのあたりも気を配りつつ。

そっと老廃物が溜まっているところ、電気が溜まっているところを解してゆく。

足湯をした翌朝は、いつもなら夜中に2回、トイレに起きるのに1回で済む、と喜ぶ義母。

足が温まるからかしら?どうなのかは分からないけれども、なんにせよ良い事。

 

そのうちに、浮腫んでパンパンだった足が少しずつ細くなってゆき、足首が解るように。

ガサガサで粉を吹いていた脛も綺麗になってきました。

その頃には私以外の人も足湯をやってあげるようになっていて、週に4回は足湯をしていました。

やがて浮腫んで見えなくなっていた足の甲の骨も解るようになり、足首も少しずつ柔らかく。

 

そのせいなのか、どうなのか。

義母がどんどん回復してゆくので先日介護保険の見直しがあり、要介護3だったのが要支援2に。

すご~い、進歩です。

そして昨夜、私が宿泊して足湯をしながら施術した翌朝の今日の事。

なんと夜中に一度もトイレに起きなかったそうです。

朝に義母が起きる気配で一緒に起きた時、私が気づかなかったのかしら?と思っていたら、朝まで足がポカポカでよく眠れたとのこと。

 

義母は今92歳です。

これまでも圧迫骨折などをしてもとより腰がすっかり曲がっている状態で、とくに運動をしていた人ではありません。

けれども、こうして、良くなってゆけるのだな、と目の当たりにしてとても勉強させて頂いた気分です。

 

あと、腎臓や膀胱に直接施術したのではないのに、朝までトイレにいかなくてよくなったこと。

これは今後の施術のヒントになりそうです。