娘が在宅してるので

2人でおやつ食べてたら


おニューのパンプスの試着を

始めた娘が


ママ!今ストッキング履いてる?


履くわけないじゃん

あんな窮屈なもの

あれはママが教育ママだった頃

履いてたんじゃん


教育ママってチュー

ゲラゲラ🤣


ほんとよね

教養ないくせにさ


勉強なんて大嫌いだったのに

何を思ったか

中学受験をさせた私


同級生が中高一貫に行ってた

高校から私は入学して

引っ越ししたと思ってた彼女が

中学から入学してたことを知り

ビックリした

そんな道があるなんて!

どうして親は教えてくれなかったの?

別の道なんてかっこいいじゃん!


ママは言った


あれは選ばれしお金持ちの家の

賢い子が行く中学なのよ

あんた小学生の時に遊んでばかり

だったでしょ?

勉強なんて興味なかったじゃない


ぐうの音も出ません


くっそー

じゃ自分の子供を入れよう!


その時密かに決意してた


そして

長男セバスチャンは

知能指数だけは高かった

(でも所詮私の遺伝子)

なので受験にトライ

最初はかなり良かったが

結局私の子だから

やる気がない🤭

成績良くなりたいわけでもないし

お金持ちになりたいわけでもない

決意の薄い子供はドンドン抜かされる

そうして彼は第二希望に入学し

余裕で居たはずが

またもや決意の固い強者どもに

追い越される

トータルの数字では勝てない彼は

ほぼ文章と面接で大学入学し

結果就職も

数字で勝負できる大学ではなかった為

苦戦して家業に入ってしまった


娘は兄の仇を取ると

息巻いて受験に挑んだが

地頭は彼ほどはなかった為

逆に高校受験するよりも

中学から入れたほうが

彼女も楽だろうと期待値も低かった

ところが結果的に

兄と同じような偏差値のルートを

辿ることになった

地頭の良いのほほん兄と

ど根性の妹は結果は同じだった

そして彼女は

兄を心配して家業に入り

はい

タイタニックのように沈没する

船を4人で見届けて

再出発したのでした


え?!なんの話?


教養もない女が

教育ママごっこしたお話


ええ、

無駄遣いといえば

無駄遣いでしょう

でも

とても楽しかったんですよ


中学受験って

白熱しますよ

高校受験すら推薦だった私は

良い体験をさせてもらいました

教育ママっぽい服着て

上品ぶって

図書館連れてったり

美術館連れてったり

大学の体験教室連れてったり

本屋で本題集探したり

私立の上品なママの真似したり

ほんと

面白かったわ


教育ママしてるわぁ爆笑

って


だから

子供には感謝してるの

もちろん費用出してくれた

旦那さんにも感謝してる


お金は体験チケットなら


セバスチャンが5歳くらいから

ガッツリ教育ママチケットに

投入してたから

家が2件くらい建つんじゃないかな?

旅行チケットだったら

ハワイ何回行けたろう?


でも

あの20年はとにかく

楽しかった

今の私とはまるで別の人だった

どっちが本当の自分って言うと

今の私ですらきっと

後から見たら違うんだと思う


今の自分もきっと

体験してるだけ


一応

私だけな体験ではなく

子供達も私立受験して良かったと

言ってる

そして亡くなった私の母も

あんたのおかげで楽しい体験できた

と笑ってた

旦那さんも

やっぱり楽しかったらしい


どこかで

高い学費を払えば

幸せな未来があると

思い込んでた気がする

でも実際は

高い学費を払っても払わなくても

体験はできる事がわかった

体験は値段ではない

数字じゃないんです

セバスチャンの能力が

数字で測れないように

幸せも数字では測れない