私の父方の祖父は

本当の祖父ではない


父の叔父だ

父方の本当の祖父は

戦争から帰って暫くして

病死したらしい

まだ小さかった子供二人を抱えた祖母

生きていくために

祖父の弟を再婚相手にしたと


当然弟は拒絶する

10も上の兄嫁

しかも小学生の子供2人つき


親戚じゅうに頼み込まれ

仕方なく結婚したらしい

その後実の子は待てなかった祖父

何故なら

祖母が拒絶したから

実の子が産まれたら

父達兄の子を邪険にすると

わかってたから


そうして祖父に気を使う祖母と

そんな母親を見て育った父は

複雑な関係だった


戦争のせいだ!というのも

違うけれども

あの当時はよくあった話らしい


今回のドラマとは全く違うお話だ


道夫?くんが

純粋に恋をしたんだろう

そこには

助けられたから知った愛

自分も助けたいという感情


本来の愛ってのは

実はすごく微妙なもので

線が引けないんじゃないのかな


うちの祖父は無理矢理の結婚だったが

お陰で父たち親子は

路頭に迷わず済んだ


祖父はいつも一人ぼっちで

ひたすら畑を耕した

実の子を持たなかったため

人間を愛することが

苦手な人だったが

でも私はおそらく

祖父に愛されていたと思う

不器用な人だったから

面と向かって可愛がられてはいない


でも

小学校から帰宅後

母が居なくても祖父は必ず

家で水戸黄門見てて 笑

私が文房具が欲しいと伝えると

自転車の後ろに乗せて

買いに連れてってくれた


一本だけペンを欲しいと言うと


一本?3本くらい買っておけ

好きなの選べ!


とぶっきらぼうに言った


ありがとう と伝えた


どんな顔してたか覚えてないけど

不器用な祖父と不器用な孫娘は

実はそんなふうに繋がってた


家族はみんな知らなかった

祖父にはちょいちょい

お小遣いもコッソリもらってた笑


祖父は自分の本当の家族を

持つことができなかったが

私にとっては

間違いなく祖父であった


ドラマと全く関係ないが

祖父がいてくれて良かったと

心から思う


私にとっては

母方父方

どちらの祖父も

最高に大好きな祖父だった

陰と陽

真逆のような存在を

小さい頃から見比べて

最後にはどちらも

愛一杯だったと理解できた


感謝しかない