反則タックルをしてしまった日大アメフト部の宮川選手が記者会見をしていました。

陳述書を読み上げ、記者から色々質問され事実確認を求められている姿に、感じる事がありこのような記事のタイトルにしました。

彼は、監督やコーチが潰してこい。と言っていたので、私は相手選手にケガをさせてこい。という意味に取ってしまいました。

あくまでも私が卑劣なプレーをして相手選手にさせてしまったのだから、私の意識が甘かった。申し訳ありませんでした。

などの旨を伝えてましたね。
ただ、本当に正直に誠意ある態度で記者の人達に対応していたので、私も彼の勇気に敬意を表したいと思いました。

そこで私も元のアパレル時代に、似たような経験をしたので思う事があり記事を書こうと思いました。

アパレル時代のその当時、あるお客様からクレームのお電話がありました。

その時の上司である店長が電話対応をしたのですが、あまりにもの剣幕の商品に対するクレームに、店長は一言も謝りもせずに

そちらの商品の保存方法に非があるはずです。
私どもには対処仕切れません。
と、店長も感情的に対応してしまったのです。

その対応を見ていたのは私だけでした。
店長…
少しはお客様の気持ちを逆なでせずに
一言謝って気持ちを鎮めてあげてから
お話を聞いてあげればいいのに…

と心の中では思っていましたが何も言えずにおりました。

その翌日。
そのクレームのお客様は怒りが鎮むわけもなく、消費センターへ連絡。

直々に会社と、所属している某百貨店にまで、その旨のクレームの内容が広まってしまいました。

それはショップだけの問題ではなく、会社だけの問題ではなく、百貨店全体の問題となってしまい、緊急会議が開かれる自体になりました。

事務所に会社の幹部達に囲まれ

クレーム対応をした店長と
その日シフトが一緒だった
スタッフの私が呼ばれました。

店長は、自分に非はない。そんな対応をした覚えはない。と言い張ってました。

そんな事で、店長がこれ以上
嘘をついて逃れられないように、

私が呼ばれました。
証拠としての証言を聴き取る為の
いわば事情聴取の為にです。

ここで、私が全て対応を見ていました。
聞いていました。
と証言すれば、店長は確実に辞めさせられると感じました。

私の証言は、非常に大事になるという立場にありました。

私は悩みました。
私は自分に嘘はつきたくない。
でも、私が証言する事で店長は辞めさせられてしまう。

私の言葉で1人の人生を変えてしまっていいのだろうか?
本当に悩みました。苦しかったです。

幹部の人は今までの過程。
お客様の言ってるクレームの内容。
店長の対応の悪さ。

そんな事を陳述書のように読み上げ
これで間違いないか?

あなたは、その場にいて店長の
そのような対応を見たり聞いたりしたのか?

私は問い詰められました。
問い詰められながら
私は言葉もでなく、それでもギリギリ悩んでいました。



私から出た言葉は…



見ていません。
聞いていません。
裏にいたので知りません。


嘘でした。


悲しくて悔しくて苦しくて…
なんと表現していいか
今もわかりません。

でも、私が見なかった事にすれば
店長はクビにはならないだろうと
反対に安堵した気持ちにもなっていました。

私は泣いていました。

上司は、ハッとした顔になっていました。
沈黙がしばらく続き

営業の1人が、もうやめよう。
裁判じゃないんだから。

もう起こってしまった事なんだし
お客様に出来る限りの誠意ある対応をして
返金するとか謝りに行くとかしてこれから信頼を回復する事に努めよう。

と言ってくれて、私が困って泣いている事に気づいてくれて

これ以上、私に問いただしたり、店長を責める事をやめてくれました。

私は、直属の上司である店長を守る事を選んでしまったのです。

こういう時、一番立場の低いスタッフは
追い詰められてしまうのです。

そんな事を思い出しながら
アメフトの宮川選手は、堂々と証言しては
いたものの、

多分ですよ。
多分、自分が証言する事で
監督の人生を変えてしまうのではないか?

と、心の片隅にはあって悩んだり葛藤を抱えながら、それでも記者会見に臨んだのではないかと思います。

私は嘘の証言しか出来なかったけど

宮川選手の違反行為は悪い事だけど

記者会見に臨んだ姿勢は
本当に勇気のいる事で敬意を表したいと
思います。