「ちどり亭にようこそ」の十三湊さんの

「キッチン今日だけ」を読みました。

この方の小説は食べ物を題材とした

お話が多いこと、舞台が地方都市で

街の様子などがリアルに表現されて

いるとこが楽しいのですよね。

 

ご当地小説は長良川鵜飼殺人事件の

ような旅情ミステリーがほとんどですが、

その町に住んでいる人たちが自分らしく

普通に生活しているお話でも充分に

魅力的なのです。

 

「キッチン今日だけ」は滋賀県近江八幡市

を舞台に古い洋館のホテルレストランの

レンタルスペースで焼き菓子のお店を

始めた若い女性が奮闘するお話です。

 

とにかくお菓子を作るのが好きで深く

考えずにまず行動して失敗して学んで

周りに助けられながらまた立ち上がる

という情熱が読んでて気持ちがよくて

こちらも元気になるのです。

 

好きという気持ちは人を強くしますね。

 

イケメンの料理人と親しくなっても

お互いの良さを認めつつそれが刺激と

なって自分も負けたくなくてがんばれる

という関係性も理想的なんです。

 

真面目に地道に頑張る若者の周りには

ちょっと個性的な大人たちばかりなとこ

もいいバランスです。

 

主人公の作るアイシングクッキーや

フィナンシェは描写だけで充分に

おしゃれでカワイイ焼き菓子を想像

できるんですよね。

 

文章に無駄がなくさらっと上手いんです。

 

SNSに投稿してネット注文で販売する

という方法も今どきでリアリティあって

これはアニメで観たいなあ。

 

いつも

ありがとうございます

みなさまも元気をもらう日もありますように