「後宮の烏」の白川紺子さんの新シリーズ
もので大正時代を舞台に男爵夫妻が
怨霊退散にいどむファンタジー小説です。
すでに3巻まで出ていますが次第に
おもしろくなってきました。
生い立ちに複雑な事情を抱え孤独に
生きてきた神職家族の花菱家現当主
の孝冬と妻の鈴子が、ぎこちなくも
二人で力を合わせて花菱家の呪いに
立ち向かうというお話です。
夫婦の関係に距離があるところが
恋愛ではなく縁で結ばれた大正時代の
華族夫婦らしくていいんですよね。
お互いを少しづつ知りながら距離を
詰めてゆくとことか。
白川紺子さんの文章は小説の舞台の
雰囲気がよく感じられて素敵なんです。
妻の鈴子は元千里眼少女という能力者で
夫婦は幽霊や怨霊に出会い神職である夫と
祓いながら自身の先祖や生い立ちに
向き合い良い方向へ変えて行こうとします。
1~2巻の舞台は東京ですが3巻は花菱家
本邸のある淡路島に移り花菱家を祟る
淡路の君の謎に迫ってゆきます。
夫妻の服装やが登場したり着物の柄や
コーディネイトが詳しく記されていたり
御巫に頼る当時の人々の心情とか村の
自治の様子とか背景がしっかりしていて
想像力をかきたてられるのです。
明治から大正期の洋館とか淡路島の
鄙びた風景とかクラシックな車とかつい
思い浮かべてしまって実写映画かアニメ
になるといいなあと思いつつ読んでいます。
いつも
ありがとうございます
みなさまも想像力を駆使する日も
ありますように