このミス大賞隠し玉でデビューされた

久真瀬敏也さんの桜咲准教授の災害伝承講義

シリーズの中の一冊で、京都が舞台なので

手に取りました。

地名や伝承から過去に起こった事件や

災害を推測して防災に活かすために

災害伝承を研究する大学准教授と不動産

鑑定士の姉と教え子の大学生の三人が

伝承の謎を考察しながらひも解いてゆく

というお話です。

 

不動産の価値を鑑定するために土地を調べ

ながら京都の御霊会の意義や上賀茂、

下鴨神社の位置や怨霊と呼ばれた神々が

祀られた理由などを推理してゆきます。

 

あまり有名ではない五條天神社とか天使突破

の地名も取り上げられていて今まで自分が

興味を持って歩き回ってきたところばかりが

登場して興味深いのです。

 

第一弾の「両面宿儺の謎」は伝承のある飛騨

に各務原市、犬山市と馴染みのある地名が

たくさん出てきてちょっとうれしいくなりました。

 

伝承や地名を頼りに歴史の通説の裏側を

推理するミステリーで歴史好きには

じゅうぶん楽しめる内容だと思います。

 

主人公は不動産鑑定士を目指す大学生で

アシスタントとして京都の神社をめぐり

御祭神の御神徳に隠された意味や古くから

その土地に神社が存在している理由に

気づいてゆきます。

 

同じ内容を繰り返したり最後に要点をまとめたり

とあたかも大学で災害伝承を学んでいるような

気分で読めてしまう物語でした。

 

いつも

ありがとうございます

みなさまも歴史を考察する日もありますように