彦根市にある龍潭寺は、遠州国井伊谷にある龍潭寺(浜松市)からの分寺で旧彦根藩主井伊家の菩提寺になります。

 

龍潭寺は「庭の寺」や「だるま寺」とも呼ばれ、禅寺なので

庭園が有名なのだそうです。

入り口からして趣のあるたたずまいではありませんか。

りゅうたん寺ではなくりょうたん寺と読むのですね。

カーナビで検索しても出てこなくて困りました。

このあいだ浜松市の龍潭寺の前まで行ったのに

時間がなくて寄れなかったのがとても残念だったのです。

 

小径を通り山門をくぐってお堂の入り口で拝観料を納め、

先に御朱印帳も預けて堂内を拝観しました。

襖絵を観ながら廊下を歩くとすぐに、開山昊天和尚作の

方丈南庭「ふだらくの庭」が現れます。

白砂に大小48個の石で観音菩薩の浄土補陀落山を

かたどった江戸初期の枯山水庭園なのだとか。

 

縁側に座ってゆっくり鑑賞しようとしたら、大木の枝が揺れ

奇声が響くので見上げたら、野猿が追っかけっこしていて

よくみると子供や雌らしい小柄な猿が数匹それを見守って

いて、なんだかとても庭の周囲が騒がしいのです。

でも野生の猿が屋根を走ったり、ちょこんと座ってこちらを

見ていたりとカワイイものだから、ずっと野猿ばかり追って

写真撮っていました。枯山水庭園の縁側で猿の縄張り争い

ばかり見ていて、禅の境地とはほど遠い鑑賞になりました。

 

書院東庭「鶴亀蓬莱庭園」に移動し、こちらは昊天和尚と

小堀遠州の合作で緑ゆたかな池泉鑑賞式庭園なのですが、

ここでもバトルを終えた猿の群れが十数匹も屋根伝いに

ドタドタと帰って行くものだから早々に拝観を終えました。

 

庭はとても静かで美しいのですよ。でもそこに動く生き物と

音が入るとそちらに氣を取られてしまいます。

浄土の世界は遠いですね。

庭と猿だけじゃなくて襖絵も見ごたえありますよ。

 

いつも

ありがとうございます

みなさまも世界を鑑賞する日もありますように