あちらこちらで梅や桃の花が咲いていて、

いつのまにか桜の時期も近づいてきました。

一日中雨が降っていましたが、あたたかいので

買い物がてら散歩に出掛けました。

 

急ぐわけでもどうしても買い物する必要もなく

ただレインシューズと新しい傘を買ったので、

雨の中を歩いてみたかっただけなんですよね。

 

あたたかくて静かな雨の中を歩いていると、

とてもココロが落ち着いてくることに気づきました。

雨の匂いとか感触とかちょうどよい湿り気が

カラダに心地よくて、深呼吸をしながら背筋を

伸ばしてゆっくりゆっくり歩いてみました。

 

雨の中にいると、今この世界のこの時間を生きて

いるのだけれど、同時に別の時空間でも自分が

存在しているような不思議な感覚におちいるんです。

 

そういえば少女漫画の「天は赤い河のほとり」では、

主人公が雨の日、地上の水たまりに引き込まれて

タイムスリップしましたね。

 

水の感触というより、自分のDNAの中にある雨の

記憶と、地球上の水が持つ記憶と、集合意識とかが

融合しあって意識の時空を拡げ、深い記憶を

呼び覚ましてくれる気がします。

 

願わくばこの雨が、先祖の人も過去に生きた人々や

未来で生きる人々をも、やさしくあたたかく包む

慈雨であって欲しいと思います。

大地をうるおし地上の生き物たちを育む母なる水が

人々のよろこびと感謝の思いとともに天と地を

めぐりますように。

 

雨の中だと、いくつもの次元の境い目があいまいに

感じて、祈りが静かに広く浸透してゆくような

気がするのです。

 

あちらの世界とこちらの世界にもともと扉なんて

なくて、ただ自分が境界線と扉をつくって見ようとも

観じようともしなかっただけだと気づきます。

 

だから自分の思いを自分の内部と外側の世界に

静かに拡げてゆくだけで、雨のように

どこまでも浸透してゆくと思えるんです。

 

いつも

ありがとうございます

みなさまも雨の中へ