本屋に●●●を守る会 | 厠(かわや)イヤミ百景

本屋に●●●を守る会

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お願い!!

あなたの重みには、とても耐られない弱いパイプです。

お願いですから、

上がらないで・・・・・・・・・!!」


トイレの貼り紙はときどきこちらの想像を遥かに上回るものが出てくる(ほとんどそう)。

弱いパイプなので上がらないでとな・・・・。

お願いですから・・・。



個室内で何があった?

「君達汚して使うから、これからは気をつけるんだよ!」といった種の貼り紙は数々取り上げた。

しかし「パイプが弱いから、あなたは重いですから、お願いだから上がらないで!」だなんて、あったであろう事件に直結する貼り紙様がここにあり。


しかも下部に記載されたこの貼り紙の署名を見てもらいたい。







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「●●書店本店・パイプを守る会」



・・・・・・・・。

そうここは本屋のトイレであり、水道局のトイレでは決してない。

しかし店員同士が衆議一決したのか、ここに「パイプを守る会」が生まれるべくして誕生していた。


普通に本屋で買い物している客の何割が、何パーセントが、実はここの店員さんたちは「パイプを守る会」だと知っているだろうか?もしかすると本屋の店員というのは仮の姿で、彼らの中で「パイプを守る会」の位置付けの方が重さをもっているかもしれない。

クラーク・ケントの新聞記者という表向きの立場と同じようなものか。



言い換えるなら「パイプを守る会」の片手間に書店の店員。



何があったのか、不憫な目にあったトイレのパイプを見て「かわいそう!!」と思った心に優しさが余っていた人たちの集い。いや実際、パイプを破壊されてしまった日には、下手すればダム決壊と同じような現象がトイレ内で起こってしまう。俗に言う惨事だ。ダイハードだ。トイレ内は安らぎの場であって、アクション&スペクタクルは必要とされていない。

「いっちょ、ハラハラしてみるか!」とトイレに入る人はいない。

トイレにシャワーを浴びに来たのではなく、排泄に来たのだ。


そんな惨事からお客様を守るべく、「パイプを守る会」は本日も地下で極秘活動をしているに違いない。




ところで元を辿れば、何故故にパイプに上る輩どもがいるのだろうか?

個室内は普通の洋式のトイレ。

そしてトイレ内に個室は二個しかなく、その片方でこの貼り紙を見つけた。


便器とタンクをつなぐパイプを指しているんだろうが、位置的には大人の膝の高さ辺りにある。そして座ったら背を向ける側には隣り同士のもう片方の個室。つまり便器とパイプの向こうに隣の個室との仕切り壁。


もう一度言うけど大人の膝の高さのパイプ。


ワンステップで蓋を閉じた便器に上り、ツーステップでパイプに上るとどうなる?



そこそこの背があれば、隣と仕切る壁の上に頭が出るであろう。




つまり・・・、なんだ・・・、隣の個室を上から覗けますわな。





あー、うー・・・。





パイプ上って、隣を覗いていた輩がいたのかもしれない。






う~ん、「パイプを守る会」より、もっと強い「会」が必要なのではないか?なんかもっとタフな体格した兄ちゃんらで結成された「会」がここには必要な気がする。あきらかな犯罪じゃないか?田代行為じゃないか!?

あなたの重さに耐えられないとか言う前に、もっと強い力で上らせないようにしないといけないんじゃないかな。バラの茎のようなトゲトゲのついた針金をパイプに巻くぐらいの、こちらの意思は見せるべきでは?


弱いパイプくんを武装してあげたらどうだ?


「パイプは見事に殺人拳を免許皆伝致しました。

上ると電流が流れます。

おどしではありません。

なにがあっても事故で済ませます。」


ああ、トイレがとてもデンジャラスゾーンに早変わりしてしまう。安らぎの場だったはずのトイレが、そんな貼り紙一枚で尻から汗を噴き出してしまいそうな窮屈なスペースになってしまう。出るものも出ない。


でもこのままでは別の意味でデンジャラスゾーンのままなので、「パイプを守る会」の皆さん玉砕覚悟で頑張って下さい。「敷居板をもうちょっと高くする会」を結成するのも手です。





あれ?でもここってば・・・、男子トイレなんだけど・・・。





まあいろんな趣味の方もいるからね。男の無様な尻に興味津々な人もいるだろう。「俺は男、お前も男。一切問題なーし!」という人もいるだろうさ。どちらにしても覗きは犯罪です。





個室内に他には、




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遊戯王のポップ宣伝。色ペンを駆使して書店ならではの手描きの世界が広がっている。

本屋のポップはそこの店員さんの顔が伺えることが出来ていと楽しものだが、逃げ場のないトイレ個室内での刷り込みは少し控えてもらいたい。なぜここで遊戯王?

これも「パイプを守る会」の仕業か?






そして、小水用便器の上の壁には、






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「やはり読書が大切だ」



新聞の一説を拡大コピーしたものが貼られ、いかに読書が大切かを説き伏せられることとなる。おしっこなんて正味一分もかからないかもしれない。その間にこれだけの文章を読むには、排水行為から、そして自分のナニに対しての意識の配慮を極力抑えなければならない。そちらへの意識をシャットダウンして、この小さな字に集中しなければ読めたもんじゃない。とてもじゃないけど読めない。


貼るべくして貼った本屋ならではの切り抜きコピー。


本を読まなければ馬鹿になる!とまでは言ってないけど、果たしてこれで売り上げ上がるのか?

ともかくこの小さな文字を追うために意識を集中すれば、下半身の方がおろそかになって、おこぼし化現象を起こしてしまうことにもなりかねない。

気がつけばOUT・OF・便器にも散り放題、なんならズボンの前も消火活動済みの現場のようになってしまう。


小便片手間に何かを読ましたいときは、もうちょっと字を大きめにして下さい。










ところで、「パイプを守る会」に話を戻すが、例の貼り紙をもう一度見てもらいたい。






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何かおかしい。


別にパイプが泣いている可愛らしいイラストは問題なーし!一切なーし!

文章です。

送り仮名です。




ではアップにします。

分かりやすいように赤線も引いておきます。











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×「耐られない」

○「耐えられない」


後から気付いた「パイプを守る会」の訂正か、はたまた文章の間違いに耐えられなかったお客さんの行いか、鉛筆で「え」が足されている。


全体的な書体から読めば、元の文を書いた会の人の字には似ているけども、これがお客さんの手による手直しならとても恥ずかしい。本屋に勤めている者の書く文章としては、とても恥ずかしい。目薬挿しているときに口が開いているのを他人に見られる以上に恥ずかしい。


鉛筆だものね、お客さんかな・・・。さすが本屋に来るだけのお客さんだよ、トイレの貼り紙だろうと文章の間違いなんて許さないよ。持参していた鉛筆で訂正だ、赤ペン先生ならぬ、炭ペン先生だな。




ラミネート加工した後に「パイプを守る会」の仲間内の誰かが気付いたものの、いまさら水性ペンが乗らなくて鉛筆でごり押しで書いた線もなくもない。







どちらにしても「パイプを守る会」、もっといろいろ足りない気がした。

それと文章にMっ気を感じた。











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中四国、とある書店内にて





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