「どういうことだ!?ノワールが勝手に出撃したって!!」


「何だ何だ?」

「どうやら、ノワールも独断で行動したようだな」

「プロヴィデンス、居場所はわかったか?」

「今、行方を捜索中だが···見つけた」

「映せ!」


「スターゲイザーと何か話してるな」

「おいノワール!わかってるな!?絶対そいつの誘いに乗るなよ!」



「来たのはお前だけか?」

「ああ、他には誰もいない」


「それで、今日は何の用なの?」

「今ゆっくりお前と立ち話をしてる時間は無い」


「ここは手っ取り早く···」


「戦いながら俺の話を聞いてもらうぞ!」


ーパンパンパンパン!
ーサッ


「あの組織に所属した時は、俺は好待遇だった」



ーダァン!
「組織の切り札として、幹部からもリーダーからも優遇されてた!」


「それが今ではどうだ!ここ最近の不調のせいで信頼は失墜、リーダーにも見限られ、失敗作として始末されるのも時間の問題だ!」


「どういうことだ!?僕はそんな話聞いてないぞ!」


「まさかアルケー···お前!」

「ケッ、俺は知らねぇよ、あいつらが勝手に言ってるだけだ」

「あっテメェ!きたねぇぞ!!」

「元々お前が振った話だろうが!」
 

「だからここで結果を出せなければ、俺は確実にゲームオーバーなんだよ!」


ーキィィィィィィィン
「ううっ!またこれだ···あのビジョンが頭の中に」

「あのビジョン?」


「俺の最近の不調の原因だ、時々頭の中に湧いてきては俺を苦しめる、何より気持ち悪いのは···」





「どのビジョンにも共通して、お前が出てくること、そして···」





「ビジョンが見えた瞬間、心地良かった···」

「ノワール···」

「俺はお前の顔も知らなければ声も知らない、なのにいつもお前と一緒にいる幻影が見えるし、今お前といるこの時も気分が高揚している···何なんだこの気持ち悪い感覚は!」


「リーダーに聞いても"それはまやかしだ"の一点張り、詳しくは教えてくれなかった、でも···」


「そんなのはもううんざりだ!俺は自分が何者なのか、このビジョンの正体は何なのか知りたい!」


「俺は誰だ!?どういう経緯で生まれた!?」


「俺とお前はどういう関係だ!?」


「俺は一体どうすれば生き続けられるんだ!?」

ードォン!


「戦いしか知らない俺には、それを知る方法が限られてる···だから!」


「俺は今ここでお前を倒して、俺の真実と存在を証明して見せる!」


「そうか、ノワールにも葛藤があったのか···」

「確かに、記憶を消されてスターゲイザーの事は覚えてないはずなのに、知人のように関わってる記憶が視えたら気持ちが悪いだろうな」

「俺達も助けてやりたいけど、いまのこの状況じゃなぁ···」


(さぁスターゲイザー、君はどうやってノワールを救うのか、見せてもらおうか···)


~see you next phase~