ーよし、落ち着いたところで、見学を再開しようか、


「はい」


「次はどこ行く?」


「私、あそこが気になるな、あの航研機の後にある扉の先、」


ーあそこだね、よし、行ってみよう!


ホンダジェット 技術実証機

「おおー、カッコイイ!!」

「小型だけど、シャープなフォルムだね」

ーアメリカにあるホンダの子会社『ホンダ エアクラフト カンパニー』が開発したビジネスジェット『ホンダジェット』、これはその技術実証機及び原型機、つまり今販売されているホンダジェットの元となった機体だよ。

「成程、これ元にして一般向けの機体が造られたんですね」

ーそういうこと、しかし、僕も実物は初めて見たけど、意外と大きいな···


「う〜ん、正面から見てもクールだねぇ〜」

ーちなみにこのホンダジェット、普通の飛行機とちょっと違う部分があるんだけど、どこかわかるかな?

「えっ?う〜ん···」

「ん〜···あっ!この飛行機、エンジンが翼の上に付いてる!」

「本当だ!」

ー正解!普通、飛行機のエンジンは翼の下や機体の後ろについてるけど、ホンダジェットは、速さと空中での安定性を保ちつつ、騒音や空気抵抗を減らそうと考えた結果、エンジンを翼の上につけるという答えに辿り着いたんだ。

「へぇー、そういうところまで考えてるんだ」

・パイロットスーツ&ホンダジェットの歴史

ーホンダジェットは1997年に計画がスタートして、2005年に初飛行、その後試験や研究を繰り返していって2012年に生産開始、そして2018年に改良型の『Elite』が誕生したんだ、

「で、ここに展示されてるのは実際に2005年に初飛行した試験機なんだね」

・海外のホンダジェットに関する資料


「いやぁ〜、中々濃い内容だったねぇ〜」

「本当ですね〜、」

ーたとえ初めての事でも、自分達の夢に向かって全力で突き進んで極めて、実現させる、そういうホンダの挑戦心や夢に懸ける思いは、君達にも通ずるものがあるんじゃない?

「ふーん、確かに言われてみればそうかもね」

ーさて、今度は2階に新しくできた宇宙ゾーンに行ってみよう!

宇宙ゾーン
・C-04 はやぶさ2 1/1模型

ーこれがはやぶさ2の1/1模型か、

「意外と大きいですね」

「このはやぶさ2って何をしてるんだっけ?」

ー主な任務は小惑星リュウグウからサンプルを回収して地球に持ち帰ることだね、去年の冬に地球に戻ってサンプルの入ったカプセルを落とした後、本体は特に大きなトラブルも無くて、燃料もまだ余裕があったから今は別の小惑星の調査ミッションを行う予定らしいよ。

「へぇ、じゃあ今はやぶさ2自体はまだ宇宙にいるんだ」

・C-07 宇宙を探る(有人宇宙開発)

ーここにはスペースシャトル・エンデバー号に搭乗した日本人宇宙飛行士、毛利衛さんが宇宙ステーション内の実験で実際に使った実験器具が展示されてるよ。

「宇宙空間でのカビの実験とか、いろいろやってたんだね」

「てかハンドスピナーって、何の実験···?」

・C-09 月・惑星探査(ルナ・クルーザー)

ー今JAXAとトヨタが共同で研究している有人与圧ローバー、ルナ・クルーザーの模型だ、実物はマイクロバス2台分のサイズで2人の宇宙飛行士が宇宙服を脱いで滞在しながら調査ができるらしいよ

「JAXAとトヨタの合作ですか···もし実現したらすごいモノになりそうですね」

「ちなみに燃料は水素が動力源の燃料電池だから、システムとしてはプリウスと似たようなものなんだね」

・C-01 大空から宇宙へ(H-2Bロケットフェアリング)
 
「凄い大きいですね、これは何ですか?」

ーこれはH2Bロケットのフェアリング、つまり外部装甲の一部の実物だよ、H2ロケットは国際宇宙ステーションに物資を運ぶ宇宙船『こうのとり』を打ち上げるために造られたロケットだよ

「じゃあ、この部品は実際に宇宙に飛んでいって戻ってきたものってことか、」

ーまぁ、そういうこと、ちなみにH2ロケットは1号機から9号機まで打ち上げられてその役目終えたけど、その任務は後継機のH3ロケットに引き継がれてるよ

「「「へぇ〜」」」

ーさて、ここまで新しくできたゾーンを中心に見てきたけど、そろそろ時間も丁度良い頃だし、一旦ランチにしてから最後にもう一箇所見に行こうか!

「「「はい!」」」


〜次回に続く〜