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まるまろのブログ

断片であっても、いつかはつなぎ合わせられる。

このブログは基本的に、私が読み返す事を目的にしています。

私は持病のため、長文を読む事に多大な労力を要します。

その為、記事の見出しにリンクを貼って、私が読みやすいようにしてあります。

 

つまり、私のためだけのブログです。

 

私は、法律に関して無知です。

 

意図せずして、他人さまにご迷惑をかけるかも知れないので、

記事の公開を制限します。

 

非公開設定が無いので、とりあえず、アメンバー限定に変更します。

 

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現在、アメンバーでも、長期に渡るおつきあいの無い方は、登録を解除いたします。

 

記事をどうしても読みたい方は、自力で検索して下さい。

私も、自力で探し、記事にしているのですから、できます。

 

内部告発-フクロウカフェ

2017/01/15

 

フクロウカフェの元スタッフから内部告発がありました。
フクロウたちの置かれている状況は、私たちの想像以上に残酷です。

かれらはそこで、ただじっと、耐えています。
私たち一人ひとりになにができるのか、考えてみて下さい。

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営業中も閉店後も同じ場所でつながれたまま


フクロウカフェで2015年から2016年にかけて働いていました。
そこはフクロウを見たり触ったりして飲み物も飲めるサービスを提供しており、

約30羽のフクロウを飼育・販売しています。
フクロウ達は足にリーシュと呼ばれるヒモをつけられており、

限られた空間でしか動き回ることができない環境で毎日過ごしています。

フクロウは環境が変わるといけないという理由から、

休憩中や閉店時でも営業中と同じ場所でリーシュを繋いだままいます。
個体の大きさで差がありますが、

小型種で30cm×30cmほど、大型種で100cm×100cmほどの面積でしか動き回れません。

もしお客様から触られたくない場合、

フクロウは目を瞑ったり壁に向かってお客様に背を向けるような体勢で我慢するしかありません。

ホームページなどでフクロウ達に休憩を設けているように記載されていますが、

実際は体調が悪いフクロウ以外は休憩なしで営業中の10時間の間、お客様に触られ続けられます。

休憩を取らせることがあってもバックヤードに移動させることはせず、

フクロウはずっと同じ場所にいます。

ただお客様に触らせないだけで、カメラで撮影することもでき、ずっと人の目に触れることになります。

 

 

糞尿が増えるため、水を与えない


営業中に水を与えることはほとんどなく、

夏場の暑い季節に水を飲ませることは数えるほどしかありませんでした。

水入れも設けていないため、自発的にフクロウは水を飲めません。
水を与えなかったのは、糞尿の量が増えるからです。

また人手不足で水を与える時間もありませんでした。

暑さで息が荒くなることもありました。

フクロウは喉が渇くとクチバシの下がポコポコと出たり入ったり動くのですが、

その時も水を与えることはありませんでした。

 

 

次々と死んでいくフクロウ


私の働いていた1年ほどの間で7羽のフクロウが亡くなっていきました。

ホームページ上で「お迎えが決まりました」となっているフクロウのほとんどは

亡くなってしまったフクロウ達です。

亡くなる前のフクロウには、明らかではないものの目に見てわかる異変がありました。

片足で過ごさず1日中両足で止まり木に止まっている、

目を瞑っている時間が多くなりずっと寝ているように見える、

肩で息をしている・息づかいが荒い、

私が分かった異変は特にその3点だったと思います。

オーナーは始めはフクロウが死んでいくのをただ見ていただけで病院へも連れていっておらず、

フクロウが何羽も死んでいくので、途中から病院へ連れていくようになりました。

営業中に体調が悪くなっても、

「お店があるから病院に連れていけない」と言って営業することを優先しており、

病院に連れていくことはなくそのまま死んでいきました。

また素人判断で、

「この状態ならもう助かることはないだろう」

と言って、治療をしようとか治ることに望みをかけるようなことはありませんでした。

病院に連れていくようになってからも、死にかけているから連れていくような感じでした。

死んでしまったフクロウはほとんど店の裏にある空き地に埋めて処分し、

原因を突き止めたりすることはありませんでした。

またオーナーが気に入っていたフクロウは剥製にすることもしていたようです。

フクロウが死んでしまっては、新しくまたフクロウを補充してを繰り返していました。

フクロウカフェでは、なかなか見ることのできない珍しい種類のフクロウがいると集客が上がります。

そのなかには海外で乱獲されたフクロウもいたようです。

オーナーは

「こんなフクロウは飼おうと思っても日本にいるはずない」

「卵のときに巣からとってくるんですよ」

ということを客に話していました。

オーナー自身、色々なフクロウを集めたいという所有欲のために、

フクロウを買ってくるような所もありました。

オーナーが「乱獲されたフクロウ」と言っていた子は、私の働いていた店では少なくとも3羽いました。

その他にも、保健所の目を誤魔化して衛生上問題のある営業していたところも見受けられます。

店内のお茶を飲むスペースとフクロウを展示するスペースは

分けていなければいけないはずなのですが、

フクロウがお茶をしながらよく見えるよう、

間に設けなければならないパーテーション(仕切り)をせずに営業したり、

またフクロウのエサであるウズラやネズミを扱う流し台でお客様に提供する飲み物を扱っていました。

 

 

我慢して、死の寸前まで生きようとするフクロウたち


フクロウは見た目も愛らしく、まっすぐ人間の目を見つめてきてとても魅力のある生き物だと思います。

私自身、その店で働いていた間、フクロウを見ていて飽きるなんてことなく、

毎日新しい発見がある日々を過ごしました。

ですが、もともとフクロウは森のなかで静かに暮らしている生き物で、

照明がありBGMのかかるカフェの空間にいるというのは、

それだけでストレスなのではないでしょうか。

また、見知らぬ人間に触れられるという点においてもやはり、

フクロウ達には過度のストレスになると思います。

フクロウカフェのフクロウ達が、小さい頃から刷り込みをされて人間に慣れているとはいえ、

まるっきり人間の環境でよい、いくら触ってもよいということはありません。

人間の心の癒しのために毎日身を粉にしていると思うと、やり過ごすことはできません。

 

動物は本能的に、体調が悪くてもそのような素振りは見せません。

死んでいったフクロウ達もそうでした。

死んでいったフクロウの中には、

急に止まり木から落ちて倒れるような形でそのまま死んでいった子もいましたが、

倒れたときにはもう身体は固く冷たくなり始めていました。

本当にギリギリまで我慢していたんだと思います。

死ぬ間際まで生きようとし、平常を取り繕っていたのです。

ですが、人間の目で見て全くしんどいことが分からないことはないのです。

特にフクロウカフェのフクロウは何羽もいますし、他の個体と見比べてやることをしたら、

ペットの個体よりも異変は分かりやすいと思います。

お客様は動物が好きな方がほとんどで、

帰るときには「可愛かったです」「とても癒されました」ということを言ってくださいます。

ですがやはり「こんな狭いスペースで、足にヒモを付けられてずっといるなんて可哀想」であるとか

「こんなに明るい照明で大丈夫なんですか?」と言われる方も大勢いらっしゃいます。

きっとお客様のほとんどは

「フクロウカフェをするためにはフクロウの事を勉強してるし、生体の扱いに気を配っている」

そういう風に思っていらっしゃるのではと思います。ですが実際は違うのです。

やはり、フクロウ達を拘束しふれあいをさせ、

過度なストレスをかける猛禽類カフェは無くなっていった方がよいのだと、私は思います。

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この人は、内部告発をした理由を「フクロウの身を思うといたたまれなかった」と言っています。

 

繋がれたままで、なぜこの場所から動けないのか、

なぜ羽ばたいて飛ぶことができないのか、

どうしてこんなに苦しいのか、

最期の瞬間まで彼らには答えが出なかったと思います。

動物は、弱ったところ見せると敵に襲われてしまいます。

体調を悪いことを隠そうというのは動物の本能です。

そういうとき、自然界であれば、誰もいないところに隠れてひっそりと体力の回復を待ちます。

しかしフクロウカフェのフクロウたちは繋がれたままです。

毎日見知らぬ人々の前に晒されて、身を隠すこともできず、

死の直前まで平静を装い続けて死んでいった彼らの気持ちを思うと、胸が苦しくなります。

 

 

■私たちにできること


フクロウカフェに行かないこと。

そして、自分はフクロウカフェに反対するという意思を明らかにすること。

フクロウカフェに意見を届ける、周りの人にフクロウカフェの実態を知らせる、署名をひろめる、

など様々な方法で私たちは意思表示ができます。

かれらの代わりに、声を上げてください。
 

告発のあったフクロウカフェ(以下、Aフクロウカフェ)について経過報告

□保健所からの改善指導

告発を受けて、2016年12月26日に管轄の動物愛護部署(保健所)に指導を依頼。
アニマルライツセンターから保健所へ指導依頼した主な内容

1.適切な治療を受けさせず、次々と死なせている。
2.ホームページ上、『お迎えが決まりました』となっている6羽のうち、5羽が実際には死んでいる。


2017年1月初旬に保健所がAフクロウカフェを視察。
1と2について、Aフクロウカフェは「そういった事実はない」と回答。
動物の販売状況や動物の状態などを記録した台帳(*)をAフクロウカフェは付けていなかったため

保健所からAフクロウカフェに台帳を付けるよう指導が行われた。
*第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目では、

動物の仕入れ、販売、清掃、消毒及び保守点検の実施状況、動物の数及び状態などを

記録した台帳を付けることが義務付けられている。

実際に治療を受けさせていたのか、「お迎えが決まりました」というフクロウは生きているのか、

保健所がそれらを追求することは、今の法律ではできない。
動物愛護管理法第二十四条

「第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。」

により保健所の立入検査には捜査権が認められていないからだ。

 

保健所は今後Aフクロウカフェに継続して立ち入り検査するとのことだった。

お茶を飲むスペースとフクロウの展示スペースの間に仕切りを設けていない、

フクロウの餌のねずみやウズラと、

客に提供する飲み物を同じ流し台で扱っているなど衛生面もチェックするとのこと。
 

Aフクロウカフェへ署名と要望書提出

2017年1月13日 アニマルライツセンターからAフクロウカフェに署名と要望書を提出。

 


 内部告発-フクロウカフェ_1 内部告発-フクロウカフェ_2

 

 

 

猛禽類を利用したビジネスの廃止を求める署名
http://www.arcj.org/animals/zoo/00/id=919

署名の提出状況
http://www.arcj.org/animals/zoo/00/id=953

 

ホイッスルブローワー(警笛を吹く人)募集!動物の内情お寄せ下さい。
http://www.arcj.org/action/00/id=626

 

 

 

 

(ヘッダー) アニマルライツセンター

 

 

 

 

 

 

固定電話、白黒テレビ、回らない寿司など、新しい物の影響で後に考案された言葉『レトロニム』って面白い!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界トップクラスの腎移植 フルタイムで社会復帰可能

2016年10月22日09時04分

 

新潟大学大学院医歯学総合研究科

 齋藤和英准教授(腎泌尿器病態学)

 腎移植は、末期腎不全に対する根治的治療法とされています。

移植腎が機能している限りは

免疫抑制療法を継続することが必要ですが、

透析と比べて生命予後の改善が見込める上、

時間的制約や食事・飲水制限から解放され、

仕事や学業などにフルタイムで社会復帰できることや、

透析療法下では困難な妊娠・出産の可能性も期待できます。

小児では成長・発育や就学に大変有利です。

透析療法に比べて医療費が約4分の1で済むことなどの

メリットがあります。

 

 しかし、現在、わが国では

血液透析31万人・腹膜透析9千人に対して移植者は2万人で、

割合はわずかに5・9%です。

約1万2千人が移植を希望して

日本臓器移植ネットワークに登録しています。

一方、欧米諸国では移植者の割合が3分の1を占めています。

 

 2010年に施行された改正臓器移植法に基づき、

脳死または心停止後の方からの提供で献腎移植ができるようになりました。

ただ、欧米あるいはアジア諸国と比べて死後の臓器提供は大変少なく、年

間200件に達しません。平均待機年数は15年以上です。

 

 そのためご家族などから腎臓を提供していただく生体腎移植が多く、

年間約1400件(腎移植全体の約88%)行われています。

しかし、健康上の理由から提供できるご家族がいない場合もあり、

提供できた場合もその後の健康管理に細心の注意を要します。

 

 わが国の腎移植の成績は世界トップクラスです。

移植後の5年生存率が生体腎移植96%、献腎移植91%、

さらに腎生着率(機能している割合)もそれぞれ93%、84%です。

最近は、透析療法への導入を経ない「先行的腎移植」や

輸血ができない血液型の組み合わせの人の間での「ABO血液型不適合腎移植」も可能となっています。

 

 今後、わが国でも腎移植のメリットを享受できる患者さんが一人でも多くなって欲しいと

心から願わずにはいられません。(おわり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腎臓病に運動療法 保険適用に

田村建二 2016年10月12日09時36分

 

腎臓病の運動療法 チューブを使ったレジスタンス運動

 

 尿をつくる機能が低下した腎臓病の人が運動をすることで、

特有の体力低下を防いだり、

死亡率を減らしたりできることがわかってきた。

人工透析を必要とせずにすむ効果も報告され、

運動療法の一部は今年4月から公的医療保険の対象になった。

 

■体力低下 防ぐ効果

 

 仙台市の川平内科。

ベッドに横になって人工透析を受ける患者たちが、

それぞれに体を動かしていた。

ベッドに載せた自転車のペダル踏み式機器をこいだり、

足を曲げ伸ばししたり。

 

 市内に住む鈴木和子さん(73)も仰向けの状態で、

1キロあまりの重りを付けた足を交互に上げ、ももや股関節の筋肉を鍛えた。

週3回受ける透析のときに運動するようになって10年あまり。

「力がついて、体を動かすことへの自信がつきました。ご飯もおいしい」

 

 川平内科では、専門のスタッフが患者ごとの状態をみて運動の内容を提案する。

千葉茂実院長によれば、透析を受ける約6割の人が何らかの形で体を動かしているという。

 

 国内には慢性の腎臓病(CKD)患者が約1300万人、うち透析を受ける人は32万人超いるとされる。

CKDの人は食事制限があったり、全身の健康状態が悪化したりして、体力が落ちやすい。

透析を受けると老廃物と一緒に体に必要なたんぱく質も失い、筋肉がいっそう減りやすいという。

 

 腎臓病の人が取り組む運動は「腎臓リハビリテーション」と呼ばれる。

腎臓リハビリには食事療法や心理的サポートも含まれるが、

運動療法は中核的な存在」と日本腎臓リハビリテーション学会理事長の

上月(こうづき)正博・東北大教授は話す。

 

 かつては「運動をすると尿中のたんぱく質が増え、腎障害が悪化する」と、

CKDの人はあまり体を動かさないのが原則だった。

しかし、激しい運動でなければ腎機能は悪化しないことが研究でわかってきた。

 

 体を動かすことで筋肉や体力が落ちるのを抑え、日常生活にかかわる活動度も上がりやすい。

日本も加わる国際チームの報告では、定期的に運動する透析患者はそうでない患者に比べ、

調査期間中の死亡率が27%低かった。

 

 学会がすすめる運動は、歩行など20~60分の有酸素運動を週3~5回、

最大筋力の7割ほどで筋肉を鍛えるレジスタンス運動を週2~3回。

透析中にする場合は前半の時間に。

透析を続けると徐々に血圧が下がるので、後半に動くと下がりすぎる危険があるためだ。

透析のない日に運動しても構わない。

「医師に相談して無理のない程度から始め、少しずつ動く時間を延ばしてほしい」と上月さんは話す。

 

■一定条件で保険対象

 

 新たな保険適用の対象は、糖尿病で腎機能が落ちた患者で、

一定条件のもとで医師が透析予防のための運動指導をした場合だ。

 

 まだ透析が必要な段階にはなっていないCKD患者が運動することで、腎機能を改善したり、

透析などに移行する割合を減らせたりできるとする研究結果が最近、相次いで報告された。

運動で透析を防げれば、医療費の節約にもつながる。

 

 大阪市立総合医療センター糖尿病内分泌センターでは5年ほど前から、

ゴムのチューブを使ったレジスタンス運動に力を入れている。

糖尿病で外来を受診し、運動療法が可能と判断した患者全員に1本ずつチューブを手渡し、

両手や両足でゆっくり引っ張るなどの運動をなるべく毎日続けてもらっている。

運動は糖尿病の悪化をくい止めるのにも役立つ。

 

 現在、保険対象となるのはCKD患者の一部に限られているが、同センターの細井雅之部長は

「保険適用は、運動療法を一層進めていくためのいいきっかけになる」と言う。

 

 看護師として腎臓リハビリに取り組む滋慶医療科学大学院大の飛田伊都子准教授は、

運動を通して日常生活でできることが増えることを重視する。

「買い物の荷物を自分で持てるようになったり、お風呂に一人で入れるようになったり。

それまで無理だったそんなことが可能になれば、生活の質は大きく高まる」

 

 ただし、続けても体力がなかなか上がらない人もいるという。

飛田さんは「CKDの人はただでさえ、ふつうの人よりも体力が落ちやすい。

現状を維持できるだけでも、腎臓リハビリをする意義は十分にある」とみている。

 

<アピタル:もっと医療面・腎臓病

 

http://www.asahi.com/apital/healthguide/iryou/田村建二

 

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田村建二

田村建二(たむら・けんじ)

朝日新聞編集委員 

    

1993年朝日新聞入社。福井支局、京都支局、東京本社科学部、

大阪本社科学医療部次長、アピタル編集長などを経て、2016年5月から編集委員。

 

 

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「君の名は。」の彗星は実在? 天文学者と考察

2016/10/30 6:30

 

 大ヒット中の東宝のアニメ映画「君の名は。」(新海誠監督)。

夢の中で入れ替わる少年と少女の恋と奇跡の物語で、

1200年周期で太陽を回る彗星(すいせい)が大きな役割を果たしている。

映画で描かれる彗星は花火のように夜空を彩るが、

こうした天体ショーが映画の中だけでなく実際に起こりうるのだろうか。

大学で宇宙物理学を学んだ記者が、

国立天文台副台長の渡部潤一教授に話を聞きながら6つの視点で考察してみた

※この記事には映画「君の名は。」の内容に関する記述が含まれています

 

映画「君の名は。」は様々な場面で彗星が印象的に登場する((C)2016「君の名は。」製作委員会)

 

■考察1 長く美しい尾は見えるか

 

 映画で描かれる「ティアマト彗星」は地球に近づくにつれて長い尾を描き、

夜空の半分ほどの長さに達しているように見える。

有名なハレー彗星が1910年に地球に接近したときには、

一等星を上回る明るさになり、夜空の全体をほぼ横切る長さの尾が見えたと記録されている。

 

 彗星は火星軌道の内側に入る頃からはっきりした尾が見え始め、

太陽や地球に近い場所を通るほど大彗星になりやすい。

ティアマト彗星は地球に最も近づくと12万キロメートルしかない設定で、月よりも近くを通る。

1910年のハレー彗星よりずっと近く、映画に描かれたような大彗星になる可能性は十分といえる。

 

 さらに彗星をよく見ると、緩やかにカーブした長い尾だけでなく、

短く真っすぐな尾も描かれているのがわかる。

取材時に映画を未見だった渡部教授も

「きちんと描き分けているのなら、よく調べている」と感心する描写だ。

 

 彗星は凍ったガスに細かなちりや岩石が混じってできていて、「汚れた雪玉」と呼ばれることもある。

太陽に近づいて暖まると溶けたガスやちりなどが噴き出し、

太陽から吹き寄せる太陽風などによって押し流されて尾を作る。

長い尾はちりなどで、短い尾はイオン化したガスでできているため、流れ方が違い2つの尾に分かれる。

ふつうは目立つ長い尾だけが描かれることが多く、2通りの尾が描きわけられることは少ない。

 

 映画ではさらに、彗星から分かれるようにいくつもの赤く流れ、

花火のように広がる美しい光景が描かれる。

彗星から分かれた破片が地球の大気中に飛び込んで、流れ星になったという設定だ。

 

 流れ星は宇宙を漂うちりや岩石が地球の引力に引かれて落下。

猛烈な落下スピードのために空気との摩擦で燃えだし、明るく輝く。

彗星が通った跡には噴きだした多くのちりが残され流星群となることもある。

見る場所によっては、映画のように花火のような光景が現れるかもしれない。

 

 映画では、地球の近くで分裂した彗星の一部が落下。

美しい天体ショーは一転して大惨事を引き起こす。

映画に加えて新海監督が執筆した小説版「小説 君の名は。」(KADOKAWA)では、

分裂した彗星の一部に直径40メートルの岩の塊が含まれていて、

直径1キロメートルのクレーターを形成することなどが説明されている。

 

アイソン彗星は太陽に近づいた時に分裂した(国立天文台提供)

 

■考察2 彗星は分裂するのか

 

 そもそも、彗星は分裂するのだろうか。

 

 これは実際に分裂した彗星がいくつか観測されている。

最近では、2013年に太陽に接近したアイソン彗星が、分裂して消えてしまった。

太陽に近づいて熱せられたことが原因とみられている。

 

 1992年には木星の近くでシューメーカー・レビー第9彗星が20個あまりの破片に分裂した。

これは木星に近づいたため、潮汐(ちょうせき)力と呼ばれる強い重力の作用によって

分裂したと考えられている。

 

 ただ、映画の中のニュースでは、原因は太陽の熱でもなく、

潮汐力が小惑星などを粉々にするほど強まる「ロシュ限界」と呼ばれるものでもないと説明。

なぜ分裂したかはわからないと語られている。

 

木星に近づき分裂したシューメーカー・レビー第9彗星(NASA提供)

 

分裂したシューメーカー・レビー第9彗星は木星に衝突した(NASA提供)

 

 しかし、渡部教授によると「太陽や惑星に近づかなくても彗星が分裂することはある」という。

もともと、いくつかの小さな彗星のもとになる塊がぶつかりあってくっついた彗星も多いためこうした塊が、

なにかの拍子で離れて分裂してしまうわけだ。

「こうしたときは2、3個の塊に分かれることが多い」(渡部教授)。

映画では長い尾を引く彗星の回りに何個もの流れ星が描かれるが、

分裂した彗星の一部がさらに分かれて流れ星になったと考えれば、無理はなさそうだ。

 

■考察3 彗星中に40メートルの岩があるか

 

 ちりやガスなどが凍った雪玉のようなものといわれる彗星に、

直径40メートルの岩石が含まれていたという設定はどうだろう。

 

 渡部教授は「十分にありうる」と説明する。

欧州の彗星探査機が14年に到達して詳しく調査したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は

「予想された以上に大きな岩石を含んでいた」(同)。

核と呼ばれる彗星の本体の大きさは、

この彗星では長い場所で約4キロメートルの落花生のような形をしていた。

76年周期のハレー彗星は長さ16キロメートルほどだ。

映画のティアマト彗星は1200年という長い周期で太陽を回るが、

長周期の彗星の核は大きなものが多く、40メートル程度の岩石ならば十分にありうる大きさといえる。

 

欧州の探査機が観測したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星には予想以上の岩石が存在した(欧州宇宙機関提供)

 

■考察4 できたクレーターの大きさは妥当か

 

 隕石(いんせき)が地表に衝突して地表にできるクレーターの直径は、

一般に衝突した隕石の大きさの10~20倍程度とされる。

「彗星のスピードは、ふつう隕石より速いので、1キロメートルという大きさは適当だと思う」

(渡部教授)。

同じ大きさでも衝突するスピードが速いほど衝突のエネルギーは大きくなるからだ。

 

 13年にロシア南部のチェリャビンスク市付近に落下して1000人を超す負傷者を出した隕石は、

大気圏に突入する前の大きさが直径17メートルと推定されている。

ただ地面まで届いた破片は1センチメートル程度の小さなもので、

隕石が大気中で発生させた衝撃波による被害が大きかった。

 

■考察5 おしい軌道のミス

 

 全体に彗星についての考証はしっかりしている中で、一見してわかるおかしな描写も登場する。

すでに多くの指摘がされているが、彗星の接近を紹介するテレビニュースの場面で、

描かれる彗星の軌道が太陽を回らずに遠ざかる形をしているのだ。

木星などの近くを通り軌道が変わる彗星もあるが

「太陽を回らない彗星はない」(渡部教授)。

細部の描写にまで注意が行き届いている点が多いだけに、

軌道の絵が単純なミスだとすれば惜しい誤りといえそうだ。

 

■考察6 彗星が地球に衝突する確率

 

 1994年に、分裂したシューメーカー・レビー第9彗星の破片が次々と木星に衝突する様子が観測され、

話題になったが、地球ではどうだろう。

 

 これまで観測された彗星で地球に最も近づいたものでも141万キロメートルで、

映画の設定とは大きな差がある。

岩石や鉄などでできた小惑星では、13年に直径45メートルの「2012DA14」が

地球から2万7000キロメートルまで接近したことがある。

しかし地球に近づいて衝突する危険があると考えられるものに限っても9000個以上発見され、

全体では何十万個も存在する小惑星に対して、彗星の数は3000個余りとずっと少ない。

映画のように地球のすぐ横を彗星が通過するのは、

「可能性がゼロではないが、リアリスティックではない」と渡部教授は話す。

 

 では過去に彗星が地球に衝突したことがないかとなると、よくわかっていない。

古いクレーターなどを調べても、隕石と彗星の核に含まれる岩石との成分の違いを明確に区別し、

衝突したのが彗星かどうか判定するのは難しいからだ。

1908年にシベリア・ツングースカ川の上空で爆発した小天体は彗星だと考える研究者もいるが、

現在は隕石が有力視されている。

映画ではもとから存在する糸守湖は隕石の衝突でできた「隕石湖」とされるが、

こうした事情を踏まえているのかもしれない。

 

 映画では、もとの糸守湖も同じ彗星から分裂した破片が衝突してできた可能性が暗示されている。

同じ彗星から分裂した破片が、地球の同じ場所に衝突する確率となると、

分母はまさに天文学的な数字になる。

あくまで、物語を成立させるための方便と考えた方がよさそうだ。

 

(科学技術部シニア・エディター 小玉祥司)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本経済新聞