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物語「ランデブー」を気ままに紡いでいきたいと思います☆★☆
絵本に出来たらいいな(^-^*)///❤︎

 

 

 

事の発端は、つい半日前だった。一羽の燕がぼくの所にやって来たんだ。

その老紳士は、ぼくの前に飛び降りるなり名前を聞き、返事をすると、いきなり顔を一発殴られた。

 

 

 (自慢じゃないけど、ぼくは生まれてから一度だって殴られた事なんかなかったし、しかも初

 対面の誰かになんて思いもよらなかったから、どうリアクションしていいのか分からなくて、

 その場に立ち尽くしてしまった。・・・それに、とっても痛かったし・・・ゔゔ)

 

 

ぼくが呆然としていると、老紳士は冷ややかな視線を向けながら、淡々と語り始めた。

次の瞬間、内容を聞いたぼくは驚愕した。

あの夢のような1週間が過ぎ去ってからの1ヶ月弱の間、スピカさんの身の回りで起こっていた事態は、ぼくの想像をはるかに絶するものだったからだ。

ぼくは閉口したまましばらく二の句が告げずにいた。

すると老紳士は、二言三言ボソボソと言ったあと、スピカさんの居場所を書いたメモを残し、さっさと飛び去って行ってしまった。

 

 

 (その老紳士さんの第一印象は、すごくダンディな感じで、同性のぼくから見ても本当にカッコ

 いいと思ったし、ぼくもあんな風に歳をとれたらいいなぁと憧れを感じたのに・・・なのに、

 殴られたっていうことは、あの老紳士さんはぼくの事をあまり良く思ってないってことだよ

 ね?・・・っていうか、完全に嫌われているんだろう、きっと。・・・そっ、そうだよね。ぼ

 くなんかが好かれる訳ないもんね・・・・・っと、ヤ、ヤバいっ!・・・ま、またネガティ

 ブ・モードになってしまった。せっかく性格改善できつつあったのに・・・。やっぱり根本的

 な部分は、なかなか変えるの難しいのかな?・・・まあ、そんなこと今はどうでもいい話題な

 んだけどネ・・・。でもあの老紳士さんは、スピカさんの一体何なのだろう?保護者みたいな

 ものかなぁ?あの時の振る舞いからして、スピカさんのことを大切に思っているというのは、

 ぼくにでもはっきり分かったし。だからこそ、ぼくは殴られたんだろうし。・・・スピカさん

 にとっては、あの老紳士さんはどんな存在なんだろう?やっぱり大切に想っているのか

 な?・・・って、当たり前か。あんなにカッコイイんだもんね。・・・はぁ。あんまり一方的

 に詮索するのはやめよう。不安が募るばかりだし、第一、男らしくないもんね、うん)

 

 

今、ぼくに出来る事はただ一つ、一刻も早くスピカさんの所へ行って彼女を助け出す事だ。

そして願うなら、この場所でまた、楽しい時間を二人で過ごしたいと思う・・・。

無理な願いかもしれないけれど・・・。

とにかく今は、早くスピカさんに会いたい。

その一心だけだ。