iwatomo816のブログ

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物語「ランデブー」を気ままに紡いでいきたいと思います☆★☆
絵本に出来たらいいな(^-^*)///❤︎

 

 

 

   林檎の木「・・・大丈夫っスか?ご主人」

 

 

アルクトゥルス「ああ、ぼくは何てバカだったんだろう・・・。本当にダメな男だっ。いくら体

        を鍛えていたって、中身は全然変わってないじゃないかっ」

 

 

   林檎の木「とにかく、傷の手当てだけはしておくっスから・・・。それで、どうするんで

        すか?まさか・・・」

 

 

アルクトゥルス「もちろん、すぐ行くよ。スピカさんをそんな場所に置いておけるわけないじゃ

        ないかっ。ぼくが行かなければ・・・他に、彼女を助け出せるひとはいないと

        思うし・・・」

 

 

   林檎の木「それは、確かにそうだと思いますけど、でも、危なくないっスか?話を聞いて

        るだけだと、スピカさんの彼氏は、何を考えているんだか分からない印象を受

        けたし」

 

 

アルクトゥルス「だからなおさらだよっ。そんな、何をするか分からない謎めいた人の所で、彼

        女は日々不安の中で過ごしているんだよっ。なんとしてでも助け出してみせる

        っ。そして無事に帰ってくるよ、必ずっ」

 

 

   林檎の木「凛々しいっスねぇ・・・かっこいいっスよ、ご主人っ」

 

 

アルクトゥルス「へへへ、そうかな?」

 

 

   林檎の木「なんだかんだ言って、実は嬉しいんじゃないんですか?スピカさんは、別にヨ

        リを戻したわけでもなかったし、それにまた会えるんスからね」

 

 

アルクトゥルス「(ギクッ)そっ、そんなことあるワケないじゃないかっ。この非常事態に、そん

        な不謹慎な・・・」

 

 

   林檎の木「つまり図星なんですね。・・・でも、嬉しいっスよ。こうしてまた以前のご主

        人に会えることができたんっスから・・・。とにかくボクは、ご主人とスピカ

        さんが無事に帰還することを祈るだけっス。くれぐれも体には気をつけてくだ

        さいね」

 

 

アルクトゥルス「おぅよっ!・・・な、なんだかちょっと燃えてきちゃったなぁ。こういうのっ

        て、男の仕事って感じだよね」

 

 

   林檎の木「はいはい、陶酔してる暇はないんスから。さっさと行ってくださいよっ」

 

 

アルクトゥルス「相変わらずつれないね・・・。それでは愛する彼女のため、ひとっ走り行って

        くるかっ」

 

 

   林檎の木「ひとっ走り・・・。すっかりオヤジ化してるっス・・・」