宇宙好きの皆さん、こんにちは!
デジタル化推進アカデミーの岩田敏彰です。
今日は熱制御。熱設計のお話です。
宇宙空間は真空なので、
熱が発生するとなかなか冷ますことができません。
また、無重力のため熱対流が起こらないので、
液体などでは液体の温度を均一にするのが難しくなったりします。
人工衛星や、月探査機などでは
太陽に当たっているときは高温になりますが、
太陽に当たらないと
極低温になってしまうということもあります。
搭載装置には許容温度があって、
その範囲を超えると正常に動作しなくなってしまいます。
また、宇宙観測用の特殊なセンサなどは
雑音を減らすために極低温で動作させる必要があったりします。
こういったいろんな熱に関わる課題が宇宙にはあります。
今回の宇科連では10件の発表がありました。
・観測機器(望遠鏡)を100mKまで冷却する
・フェイズドアレイアンテナの耐熱性・熱制御
・衛星の熱モデル解析と熱真空試験の結果
・紫外線望遠鏡の熱モデルと熱真空試験の結果
・太陽電池を搭載したアンテナパネルの 熱特性評価
・宇宙機の熱管理のために液浸クーラー装置の開発
・イオンスラスタアセンブリを許容温度内に抑えるための方法
・月面で使うスマート・インフレータブルラジエータの提案と実証
・電波が透過するMLI(断熱材) のための低温用低放射率フィルムの開発
・宇宙機のラジエーターの性能向上
といった話題が提供されました。