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「卵巣  腫瘍マーカー」
「卵巣がん  CA125」

病院帰りのコーヒー屋さんで、スマホをひたすらぽちぽちしては不安だけが募っていく


我が家は、息子との2人暮らしだ
10年前に離婚
以来、2人で暮らしてきた

息子には相当な負担をかけていると思う

ただ、私が1番信頼しているのは彼だ
男の人とお付き合いを始めた時も、別れた時も
彼に相談する

会話もある
笑いのツボもなぜか一緒だ
すごい喋り方が似てて(当たり前かw)一緒に話してて1番楽しいのは息子だなと思う


「激痛が来たら、救急車を呼んでくださいね」


さて、どうしたものか
「ちょっと病院行ってくるね!」としか息子にはまだ言ってない

仕事中なら誰かしら周りにいるからいいとして、
夜中に激痛が来たらどうする
自分で電話できないほどだったら?

息子に言うしかないな、って答えになった
不安にさせてしまうのが嫌で、病気が確定してから言おうと思ってたけど帰ったら言おう



「ただいまー」
「おう、おかえりんご」

迎えてくれた息子に、「ちょっと話があるんだけど」と部屋に来てもらう
息子を叱ることはあまりないので、ホイホイついてくる息子に

「なんかさぁ、まま卵巣腫れてるんだって」
「…卵巣ってなんだっけ?」

ばかめ!ちゃんと保健の勉強しろ!w
卵巣の説明をしてから本題に入る

「でね、もしかしたら捻れちゃうこともあるかもしれないんだって。すると、そうなると救急車…」

と言ったところで息子の口がキュッとなってるのに気づく

「どうした?」
「いや…だって…」



「まま、死んじゃうのぉ〜…」



死なねーわ!w
殺すなw

やっぱりちょっと重かったか
まあ仕方ない
知っておかなきゃいけないことだしな
私は息子を信頼して、1人の[人]だと思ってるので割となんでも話す

そして彼は人が死んじゃうとか、死んじゃったって話に弱い
ひいおじいちゃんのお葬式は、ひいおばあちゃんよりも泣いててひいおばあちゃんも
「これだけ泣いてくれれば爺さんも嬉しいねw」
って言ってたな
年に1回会うか会わないかくらいの、そんなに関わりもなかったひいじいちゃんなんだけどw


まま、死んじゃうの?
その言葉は重い