アイドル諜報機関LEVEL7 6周年ワンマンライブ 観覧記(6) | エスパシオの「正解はドラ単騎」

エスパシオの「正解はドラ単騎」

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「弾丸ガール」

 

前奏のリズムに特徴あり、私は特に7小節目から11小節目までのリズムがとても好きです。

 

前奏が4拍子ペースで(アウフタクトを除く)11小節あるのだが、半拍のズレをうまく使うことにより、
加速度をうまく表しているような感じがする。

最初の2小節×3は同じパターン。2分音符→裏拍8分音符の繰り返しで徐々に盛り上げる。

 

普通の曲はそのまま2小節足して8小節前奏で1メロに行くとなんか普通にしっくりきそうです。
数学的にも。

 

ところが、このあとまだ5小節もあります。

 

次の2小節で上方進行のメロディーでつなぐ、
これはアクセントがすべて8拍子の4拍子目・8拍子目に来ている、アウフタクトのアクセントが特徴的。
1小節がなぜか調整したうえで、
1メロ前に、3・3・3・3拍(3拍子変化を思わせるリズム)でまとめたうえで(4拍調整を加えて2小節分)
1メロ入る形になっている。

 

閑話休題。
古のヨーロッパ、バロックの時代の音楽、これはバッハやハイドンの楽曲に見られるのだが、
基本3拍子のものに対して、曲のまとめには3拍子×2小節にわざと2拍2拍2拍の音型を導かれていることがあり、
これを「ヘミオラ」というが、ひとつのバロック音楽、教会音楽の特徴とされている。
特徴的なのが、ヘンデル「メサイア」の合唱1曲目「And the Glory」であり、
合唱指揮の阿部純(やすし)先生が盛んに強調されることである。

 

戻って、この「弾丸ガール」の歌いだし前の2小節、「3・3・3・3拍」型は、ヘミオラの逆ではないか?
と私は思うのです。

4拍小節を変えないで拍子を変えずに(変に3連符を用いないで)3拍子間を創り出している。

 

弾丸ガールは音域からなのかとても歌いやすい。かつ、軽快なリズムに感じる。
弾丸というイメージがとにかくスピード感を感じさせるような、それを大事にして言うような気がする。

そのスピード感を、前奏の11小節間で作っているのではなかろうか。


最初が8拍で一つのテーマを示す4小節に対し
7・8小節目がただの4小節ではなく半拍前にせり出した4小節(3・4・4・4拍)で、
今にも飛び出しそうなスピードアップ感を醸し出している。

(半拍せりだした各音がフライング感を感じずにはいられない。)


そして9小節目を挟んで(これは私は後付けだと思っている)、
10・11小節は3拍子に加速したことを示すことにより。
曲のスピードは変わらず、全体の4拍子は変更しないままで、3拍子へのスピードアップを表現している。

 

じゃあ、9小節目の「ラ・レシッシソッ」は何か?
・・・これは「気持ちを落ち着かせるための調整」と思っているW。

 

なんじゃそりゃ、と思うかもしれないが、あまりにもスピードアップ感を醸し出すと、
どんな楽器・どんな歌唱でも、「転ぶ」んです。
リズムがめちゃくちゃになるんです。

 

これ、演奏者がリズムで転ぶのを防ぐため、というよりも、
この「弾丸ガール」という楽曲が、あまりにもスピード一辺倒になって急いでしまうと、疲れるでしょ?
この「一呼吸」置くことで、全力スピードではなく爽快感に整えているように、私には見えるのです。

いわば、スタート前の一呼吸。
水に潜る前に深呼吸とかするじゃないですか。
その効果だと、私は思う。

 

この前奏の「適度な」スピード感によって、この「弾丸ガール」は、気持ちのいいスピード感を、
LEVEL7の5人が私たちに届けてくれているのだ、と思っております。
「走れ、走れ、走れ」といっても、走った後息切れするような全力なものではなくて、
規則性をもって余裕をもった、爽快なスピード感になっているのです。
そこに、「基本4拍子は変えないけれども4拍子から3拍子への加速感を追加する前奏11小節」

そして「走りすぎないための気持ちをつくる9小節目」
このことが深く関与しているような気がしています。

 

つづく

 

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