先日、ひょんなことから

「過去ブロ」を読み直して

いたら。

 

こんな(くだり)が。

 

その件とは。

妄想小説「隠居探偵」に登場

の、「すず(・・)()()()()ち」

に関して。

 

つまり、2024.02.14配信

の855隠居探偵㊸日本堤番

所㉑「跋扈(ばっこ)」の中に。

こんなくだりが・・・

 

 

あの日、

五重塔から突き落とされた

男が、すず(・・)に渡した「(にお)(いぶ)(くろ)

 

すず(・・)は、瞬時に「(こう)沈香(ちんこう)」の

(かおり)だと分かった。

 

 

この香、そんじょ其処(そこ)らに

あるものではない。

大名の奥方(おくがた)公家(くげ)の奥方だ

けが使う、貴重な香木(こうぼく)

 

もっとも、近ごろでは。

吉原や島原の花魁(おいらん)や太夫の

間で、流行(はやり)だとか。

 

 

そもそも「紅沈香」って、

どんな香りと問われて。

ずばり、こんな香りと表現は

難しい。

 

(あえ)て言えば、

 

「甘く、酸っぱく、辛く、

 苦く、塩辛い味の香りが、

 複雑に(から)んだ香木(こうぼく)の香り」

 

とでも。

 

 

すず(・・)にとって。

この香りが、母の想い出で

あった。

 

そして何故か。もも(・・)には、

その想い出は無かった。

 

 

・・・これが、

ざっくりとしたくだり話。

 

 

 

 

すず(・・)にあって、()()にない

(こう)沈香(ちんこう)」の香りの記憶。

 

この(くだり)の、その後の真相

が言及されていなかった。

 

 

「ズボラなのに几帳面(きちょうめん)な」

鰯の頭。

 

妄想小説と言え、

「これだけでもケジメを」

と思った次第。

 

 

よって、明日以降。

番外編として、(つづ)ることに。