コロナ禍で始めた、
ブログ「鰯の頭の散歩みち」。
今日が、記念の800回。
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妄想小説
隠居探偵 Ⅲ
配信 1月5日
新年あけまして
おめでとうございます
ハンドルネーム
「鰯の頭」
座右の銘
「鰯の頭も信心から」
大して価値の無い鰯の頭とて
すべからく捉えかたで
その価値は変わる
(愚作者の超訳)
齢老老・気は初老
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1月1日は、
愚作者「鰯の頭」の誕生日。
毎年、
お正月のドサクサで、
家族にさえ忘れられ。
それ故に、
歳を取るのも忘れている。
「妄想小説」なのだから。
時代考証など気にしないで
書こう、と思いながらも。
「恐怖のAB型」の所為か。
ついつい、「ググってしまう」
あの(江戸中期)時代。
日が落ちると、真っ暗。
街も家の中も、暗かった。
唯一、月明りが頼り。
夜の照明は、行灯か瓦灯。
和紙で囲った、行灯は高価。
ましてや、蠟燭は更に高価。
裏長屋の庶民の多くは、粘土
で造った瓦灯。
使われた油は、菜種油。
これも買えない貧乏人は。
代わりに、イワシ油。
これ匂いが、メチャ臭い。
だから、
夜五つともなれば床に就く。
長屋も武家屋敷も大差ない。
夜でも、明るいのは。
吉原の遊郭か、新橋の料亭
くらい。
江戸で暮らすと罹る病気。
それが「江戸患い」。
江戸を離れると、
不思議に治ったと言う。
その理由は、
江戸時代中期には、
大量の米が江戸に集まった。
町の各所に水車小屋が建て
られ。精米された白米を食べ
るのが、江戸っ子の流行に。
元禄の頃から、
「脚気」に罹る者が増加。
当時は、原因不明の奇病と
恐れられた。
この病気が、江戸患い。
胚芽に含まれる豊富な栄養
素を取り去った白米を毎日、
食した結果だった。
どうやら、一日4.4合くら
い食べていたようだ。
ほぼ副食なし(一汁一菜)。
■
ウクライナの、
人口減が止まらない。
特に、若い女性が。
長引く戦禍で、国外へ脱出。
ところで、
江戸の町の男女差も凄い。
そこを、ざっくりと紹介。
結論を先に、
男女比、18 対10。
江戸中期、
江戸の人口50万人。
男性32万人(64%)。
女性18万人(36%)
上記の比率に、ピッタリ。
その理由は、
戦国の乱世から太平の世に
代わり。
男が戦場で、戦死することが
無くなった。
江戸の町は、湿地や海や沼を
埋め立てた土地。
各地から土木建築の労働力
として、男衆が長期にわたり
流入。
火災が多く(木造・密集)。
年中、家造りの大工が必要。
武士の割合が多い。
参勤交代で男は、江戸。
女家族の多くは、国元に。
商人の働き手の、多くは男。
農村から、次男以下の男子が
流入。冬の時期の出稼ぎも。
これらが、主な理由。
つまり、何が言いたいか。
この時代。
江戸の女性は、引く手数多。
モテモテ。
反面、男性には。
極めて厳しい江戸の町。
理論的には、二人に一人が
結婚できない勘定。
では、
どんな男性がモテタのか。
一番手は、
「歌舞伎役者」中でも女形。
いわゆる、「優男」。
日焼けしたマッチョより、
ナヨナヨシイ、優男。
二番手は、
「与力」。
今で言えば、高級官僚。
家柄が良く、高所得。
なにしろ、
江戸城で将軍様に面会でき
るエリート。
三番手が、
「力士」。
前頭以上なら、
どこかの国の城主のお抱え。
稼ぎも良く、引退後は
江戸屋敷の用心棒の職に。
四、五が無くて。
六番手が、
「火消し」。
燃え広がる炎の中。
果敢に挑む姿に、
江戸の若い娘は黄色い声援。
実際の話、
「男の5割が生涯独身」。
そこで、
必然的に栄えた江戸の文化。
「妓楼」と「春画」。
このカテゴリーは、
皆さまの方が詳しいかと。
■
江戸時代は、
年齢を「数え年」で数えた。
つまり、
生まれた瞬間、誰もが1歳。
新年(1月1日)を迎えると
誰もが1つ、年齢が増える。
極端な例を示すと。
1月1日に生まれた人は、
その時点で1歳。翌年の1月
1日に2歳になる。
ところが、12月31日に
生まれた人は。
その時点で、1歳。
一晩寝て、新年を迎えると
2歳になっている。
これだと。
小さい頃は、
年齢と成長差に戸惑うが。
大人になれば、
誰もが一斉に年齢が増える
ので、分かり易い。
ところで、
本作のタイトル「隠居探偵」。
この時代。
「隠居」は、あったが「定年」
は、なかったらしい。
それも「士農工商」、
全ての人々に適用。
身分は「終身」変わらない。
つまり、
武士は武士。
町人は町人。
農民は農民のまま。
職種で得た最終(最高位)の
役職は、定年制がないので
本人が隠居しない限り、
死ぬまで続けられる。
農民は、
家内業なので職位に無縁。
終身労働。
商工民は、
体力や跡継ぎの兼ね合いで
隠居か終身を選択。
厄介なのが、武士。
ざっくり紹介すると。
江戸城に詰める老中や役職
者(旗本以上)の彼らは。
体力が要らないので、不祥事
を起こして罷免されない限
り。ほぼ死ぬまで居続けた。
ここだけの話、「登城して碁
や将棋をして帰る」輩も。
登城しても、
将軍に会えない御家人は。
そもそも「三日勤」。
二日勤務して、一日休み。
10時出勤、3時退社。
戦が無いのに、剣術の稽古。
これも仕事の内。
今から考えると、超ラク。
だから、ほぼ引退しない。
御家人らには、時間がある。
生活費の補填や、遊興費を
捻出するため。
空いた時間を、番傘張りや
寺子屋で講師のアルバイト。
■「隠居探偵 Ⅲ」の
主な登場人物(適宜掲載)。
▶鰊真岩志。元町同心。隠居
探偵。
▶鰊真亜治。岩志の息子。
南町奉行所の町同心。
▶大岡越前守。南町奉行所
の町奉行。